一般人も歯は命。ワイヤー矯正中の37歳男性。
※記事の後半に口腔内の写真が出てきます。苦手な方はご注意ください。
こんにちは
井上です
ぼくは36歳から歯列矯正をしています。
最近では、SNSの効果によりマウスピース矯正の知名度があがり、昔よりも矯正をしている人が増えたように感じています。
ぼくの職場でも、コロナ禍でマスクをしていたタイミングで、マウスピース矯正を始めた人がいました。
彼女はインスタの広告がきっかけで矯正をはじめたそうです。
ぼくもマウスピース矯正が、美容系の広告のように描かれているのを目にしたことがあります。それだけ、身近なものになったということでしょう。
しかし、ぼくが現在しているのは、気軽に始められるマウスピース矯正ではなく、歯をがっつり金属で固定するワイヤー矯正です。
成人男性でワイヤー矯正をしている人は、珍しいのではないでしょうか。
実際、ぼくが通っている矯正歯科では、大人はぼくひとりしか見たことがありません…
そこで、まもなく矯正を開始して1年が経つので、ここまでにどんな事をしてきたのか、そしてワイヤー矯正をしてみての感想をお伝えできたらと思います。
まず、矯正を始めようと思ったきっかけをお話しします。
小さいころから歯並びが悪かったぼくは、自分にとってはそれが当たり前なので、普段は特に気にせずに生きてきました。
ただ、たまに写真にうつった自分の歯並びを見て「カッコ悪いな」と思うことはありましたし、そもそも家族からも妻からも「写真の時の笑顔が下手っぴ」とからかわれていたのも、歯を出してにっこり笑うのに抵抗があったからかもしれません。
そんな歯並びの悪いぼくですが、幸いなことに虫歯は全然できない体質だったので、学生の頃の歯科検診以降、歯医者さんにお世話になる機会がありませんでした。
20代中盤のころ、住んでいたマンションの近くに綺麗な歯科医院(以下:歯医者)ができたので、歯の健康診断と思って一度、受診してみることにしました。
やはり、虫歯は問題なかったのですが、親知らずが4本生えていて、その内の下の2本がまっすぐ生えていないせいで、磨き残しがある。将来的に歯周病になるリスクが高いので、抜いておいた方がいいというアドバイスをもらいました。
ぼくはそれまで、歯並びが悪くても、それは見た目(審美性)の話だから、自分が気にしなければ問題ないと思っていました。
しかしそうではなく、親知らずも含めて、歯並びの悪さが歯の健康へ大きく影響することを知りました。
当時はとりあえず、横向き(前向き?)に生えている下の親知らずを、2本抜歯してもらいました。
そしてその時から、矯正はお金がかかるものなので、生活に余裕ができたら、いつか矯正をしたいなと考えるようになりました。
それから数年後、ぼくは「30歳になるタイミングで矯正を始めよう」と考えていました。仕事や生活が安定してきて、貯金も少しはあったからだと思います。
自宅から通いやすくて、評判のいい歯医者探しもしていました。しかし、このタイミングでは、結局、歯列矯正を始めることはありませんでした。
その理由は…
車を買ってしまったからです。
物欲に負けました。ジープのラングラー、最高の相棒でした。
車を買ったことは全く後悔しておらず、ぼくも妻もこの車のことが大好きで、たくさん思い出をつくりました。
車はローンで買ったので、さすがに同時に矯正を始めることはできず、先延ばしすることになりました。
それから更に数年後の2023年、井上が36歳の年に、ついに実行の時は来ました。
車を購入した当時とは仕事も変わっていますが、医療ローンを組めば、そんなに無理をしなくても支払い可能だという計算がでましたので、歯列矯正を始めることにしました。
ぼくが通っている歯医者の詳細や、矯正の方針は割愛しますが、初回の問診から事前検査なども、院長の歯科医師が自ら時間をかけて説明をしてくれる、すごく良い歯医者さんを見つけることができました。
まだまだ矯正は途中経過で、ぼくの歯の動き次第でプランも随時変更となっていきますが、いまも安心してお任せしている状況です。
それでは、実際にどんなことをしたか、この一年を振り返ってみたいと思います。(写真は記事の最後の方にまとめて載せます。見たくない方は、お気を付けください。)
まず最初にしたのは抜歯ですね。
ぼくの歯並びが悪い大きな原因は、歯一本ずつが大きいのに、あごが小さく収まりきっていないことにあるようです。なので不要な親知らずを2本抜歯しました。
この後、別のタイミングですがさらに2本の抜歯をしています。
上の前歯に過剰な歯が1本あったので、それを抜きました。
その後、矯正が進むなかで、どうしても下の歯が収まりきらないことが分かったので、隙間を開ける目的で1本抜きました。
ただでさえ歯が大きくて収まりが悪いのに、通常より多く生えてくるなんて、ぼくの口内の設計図(DNA?)を描いたのは片づけが苦手なタイプに違いないと思いました。
まとめると、20代の頃まで33本あった歯が、現在は27本になりました。
どっちにしろ、奇数というのが不思議な感じです。
次に実施したのが、あごの骨を広げる工程です。
上顎と下顎の内側に、それぞれ金属製の装置をつけて、内側から押していきます。目的は、口腔内を少しでも広くして、歯を並べるスペースを確保するためです。
これを付けている期間は、かなり辛かったです。
とにかく喋りづらいし、何より食事が難しかったです。
口の中に最初から異物があるので、舌をうまく使えなくて、咀嚼するのも、飲み込むのも、いちいちストレスを感じます。
正直、おいしいものも、おいしくいただけない…
もう二度と経験したくない経験ができました。
そして、その後にワイヤーの登場です。(実際は、上記装置と併用している期間もありました。)
奥の方の歯は薄い金属で周囲をぐるりと囲み、その他の歯の表面には、ひとつずつ金属のガイドのようなものを貼り付けています。それらの金属のガイドにワイヤーを通して、歯を動かしていきます。
硬いワイヤーなので、ワイヤーに引っぱられる形で、歯が移動していく感じです。これは後ほど写真で見てもらった方が早いと思います。
面白いくらい歯が移動していきます。
ぼくは、このワイヤーでの矯正を現在も継続中です。
だいたい月に一回通院して、移動させるターゲットの歯へ力を加えるために、ワイヤーの張り直しをしてもらいます。
歯列矯正において、みなさんが興味あるのは、金額と痛みについてだと思いますが、ワイヤーを張り直してから数日は確かに痛いです。
張り直した当日は、歯に触れなくてもズキズキと痛みます。ぼくは、頭の方に痛みが登ってくる感覚があって、そんな日はたまに痛み止めを服用します。
2日目になると、「触れなければ痛くない、けれど触ったり、物を食べると痛い(というか硬いものは食べられない)という状態になります。
最近では歯医者に行ってから数日は、やわらくておいしいものを食べて自分を慰めています。
この状態も1週間もすればおさまり、噛み合わせは変だけれど、痛くて辛い日々とはしばらくおさらばできます。
そして、1ヶ月後にまたワイヤーの張り直しに通院する、を繰り返していきます。
これが、ワイヤー矯正をはじめて1年経った、今のぼくの状態です。
全期間を通じて言えるのは、とにかく食事が大変だということです。
硬いものは食べられませんし、何を食べてもワイヤーなどの装置と歯の間に詰まってしまいます。噛み合わせも日々変わるので、今の食べ方に慣れてもすぐにリセットされてしまいます…
もちろん、歯磨きの難易度も上がります。ですが、綺麗な歯並びになっても、歯が汚くてぼろぼろでは元も子もないので、いくつかの歯ブラシを使い分けて毎日鏡の前で格闘しています。
それでは最後に、ワイヤーをつけ始めてからの1年間の経過を、写真でご紹介したいと思います。
いかがでしょうか。
お見苦しい写真ですいません。
毎月、経過を見て自分でも驚いているのですが、歯が前後左右、軸回転、更には上下方向(歯茎に突き刺さっていく方向)にまで移動しています。
矯正ってすごい技術ですし、人体ってほんとに面白いなと思います。
色々と矯正のネガティブな面をを書いてきましたが、ぼくは矯正を始めたことを、全く後悔していません。
先生の腕を信用しているので、数年後には必ず綺麗な歯並びになっているはずです。なので、今は痛かったり、ストレスだったり、驚きのある、その途中経過を安心して楽しんでいるところです。
実は、ぼくは自分の身体を使った人体実験のようなことが好きで、ダイエット(筋トレ)、ICL手術(視力矯正の手術)、全身脱毛などを体験してきました。実際の体験に勝るものはないので、これらもいずれご紹介できたらと思います。
この記事を読んで、歯の健康について考えられる方が増えると良いなと思いますし、ワイヤー矯正仲間ができたら良いなと願っています。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。