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文章力アップ時短作戦を小6に教えてみたら大人にも役立つ内容になったかも

ウチの娘の文章力を、爆速で上げる必要がある。

約2ヶ月後に控えている中学受験。そこで作文問題が出る。
模試の結果を見るに、まだ合格レベルには達していない。

現状は"小学生な文章"で、それはそれで可愛らしいとも思うのだが、試験対策となると話は別だ。自分の意見を"やや大人びた文章"で整理して書く必要がある。

下手をすると大人でさえ、自分の意見を整理して"作文"をまとめることは難しい場合もある。しかし、そうも言っていられない。

どうすれば小6の文章力を短期的に伸ばすことができるのか?

できることならこの週末の2日間に作文問題をいくつか解かせて、添削していきたいところだが、残念ながら両日とも予定が詰まっている。

どうやって遠隔で、子供の自主的な行動で作文力を高めるのか?

苦肉の策だが、1つ思いついた。
何もせずに文章力が上がる方法は無いが、時短する方法ならある。

「パパからの宿題」として、
この週末2日間でやるミッションをLINEに送った。

その内容は、自分がこれまでに文章を書くなかで意識してきたことでもあるし、いくつかの文章術の本で書かれていることでもある。

小6に伝えるために書いたのだが、「あ、これって、大人でも役に立つかも?」と思い、そのままここに記すことにした。

「え、こんなの送ってくる親って何? ウザっ… 」と思う人もいるかもしれないが、まぁ僕はそんな親なのだ。(変ですかね?)

というわけで、下記に送った内容を転載する。

ー 《作文対策 時短編》ーーー

《これをやる目的》

解答例を書き写すことで、
作文のパターンを自分の中にインストールしていく。

《やること》

(事前に作文問題集を買ってあり、試験に出そうなテーマの番号に丸を付け、「この中から興味のあるやつを選んで」と伝えて家を出た上で下記を伝えている。)

さっき伝えた番号のやつの中から5つ選んで、下記をやる。

・問題文を読んで少し自分の中で考える
・思い浮かんだことをメモる
・作文を書くとしたらこんな内容かな?とイメージする

 ↓
・イメージした上で答えと解説を読む
・解答例を書き写す

 ↓
文章がどんな構成になっているかを見て赤ペンで囲む。
 囲む内容は下記の5つ
 「意見」「理由」「事実」「具体例」「疑問点」

文章はだいたいこの5つで構成されている。

・疑問点
「なぜ◯◯なのだろうか?」
「私たちはどうすれば◯◯できるのだろうか?」

・意見
「私は◯◯が必要だと考えている」
「◯◯は◻️◻️なのではないだろうか」

・プラスの理由
「なぜなら◯◯することで◻️◻️になるからだ」
・マイナスの理由
「◯◯がない場合は◻️◻️になってしまう」

・事実
「実際、◯◯というデータがある」
(理由が個人的意見ではないことを客観的なもので示す)

・具体例
「私の周りでも◯◯があり◻️◻️になってしまった」
(読者の脳内にイメージを広げて同意を誘う)

・意見まとめ
「こういったことから私は◯◯は◻️◻️する必要があると考えています」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上が、LINEに送った内容。長く書きすぎても良くない。すぐ理解できそうな量に絞って送った。(いや、すでに長いか… )

本当は、実際に作文を書いたほうがいい。「このテーマの中から3つ選んで、作文を書いて。」と言いたかったが、おそらく「え〜、、作文書くのメンドイ、、」となり、後回しにして結局やらないだろうと予想した。

子供がやる気を失わず「まぁ、それだったらやるか」と思いそうなレベル感で、何をするといいかを考えた。その結果が「解答例を写す」という方法。

過去に自分が文章力を高めるために、自分が良いと思う文章をマネしてそのまま書くということをしていた。いわゆる「写経」。

「見る」と「やる」とは大違いで、文章を書き写していくと、自分では使わない表現や文章の流れを"体感"する感覚がある。

コピーバンドをやることで徐々に楽器が上達していくように、知らず知らずのうちに、その文体や表現・文章構成がインストールされていくような感覚だ。(ちなみにバンドをやったことはない。なんでバンドで例えた?!)

「写経なら、いける。」

出かける直前に思いつき、出かけた後にLINEを送った。

文章を何も学んでいない小学生が、いきなり"やや大人びた文章"を書くことはできない。そもそも"そういった文章"のストックがない。必要なのは、先にインプットすること。

「あ、こういうのを書けばいいのね。」

その"感覚"や"雰囲気"をつかむことが先。ストックがないままに、数稽古をするのは、よく考えると無理ゲーだ。(もっと早くから写経をやらせておけばよかった… とプチ後悔… )

「思い浮かんだことをメモる」をやる意味

上記のやることのなかに「思い浮かんだことをメモる」と入れたのは、WEBメディア「コミックナタリー」の編集長、唐木さんの本を思い出したから。

この本の中に、「記事を書く前に、書きたい内容のメモをパーツに分けて、順番を入れ替えたりしながら文章を構成する。」といったようなことが書かれていた。(ずいぶん前に読んだのでおぼろげな記憶… )

小6にとって「文章を整理して書く」というのは難易度が高い。しかし、「思い浮かんだことをメモする」だけなら、断片的に思うままに書けばいいのだから、抵抗感なくできる。

これは大人が文章を書くときだって同じ。最初から"きれいな文章"を生み出そうとすると、詰まってしまう。手が止まる。

先に断片的な言葉を書き出したりして、話の順番を組み立ててからのほうが、いい流れの文章になる。書き出しているうちに、エンジンもかかってくる。

プレゼン資料を作成するときも、思いついた話のネタをポストイットに書き出して、A4用紙にペタペタ貼っていったりする。それを並べ替えていくと、話の流れを構成しやすいので、意外性を入れ込んだりしながら資料を作れたりする。話の構成ができたら、資料作成も早くなる。

* * *

さてそんなこんなで、上記のようなLINEを送ったわけだが、さてどうなるか? ウチの娘はこの週末に写経をするのか? 作文力は本当に上がるのか? 

結果は、また後日。


余談ですが、上記の文章術本が出たのは2015年。本を書いた唐木さん、いまはナタリーを離れてNY在住のベーシストになっているようです。

そんな唐木さんが「自分で人生を決めたことがない」と言っているインタビューも見つけて、読んでみた。面白かった。そりゃ今は違う仕事をしてて当然だなと思える内容でした。


ではまた。

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