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「読書を持ち上げすぎないでくれ」と本好きは願う

昔から褒められるたびに疑問に思っていた。
「いっぱい本読んでてえらいね。」と。

好きだから読んでいるだけなのに、なぜか褒められる。
娯楽どころか、現実逃避がしたくて読んでいるときすらあった。
宿題や家事など他のことそっちのけなんだから、叱られたっておかしくない。
なのになぜか、「えらいね」と褒められる。

読書には「知的」というイメージが常々纏っているんだろう。否定はしない。
本をたくさん読むひとは語彙力が豊富で、幅広い知識をもっていることが多いから。

とはいえ、最近の世の中、「読書」をちょっと持ち上げすぎでは・・?と息苦しくなる。
「読書を習慣化するコツ」
「効率的な本の読み方」
SNSを開くと、こんな一文がいつだって目につく。

本好きとして言わせてもらいたい。
なんだか、すごく居心地がわるいのです。

本を読むって、そんなに肩に力の入った行為じゃないと思う。
「これおもしろそう〜」
「推しが出てたドラマの原作だ」
「好きなひとにすすめられたから読んでみよ」
ってかんじで楽しむために、手に取ってもらいたい。

「仕事でつかれてるけど、本読んで勉強しなきゃ」
なんてど根性全開なスタイルでは楽しめなさそう。

確かに、本を読めば勉強になることはたくさんある。
でも、苦しいのに「努力」してまで挑む行為ではないと思っていて。
情報化社会の昨今は、本を読まなくたって知識を得られる手段は無数にある。

ひとの適性はそれぞれ。
YouTubeの方が理解できるタイプだって当然いるだろう。

長文を読むのが苦手なひとにとって、仕事おわりに本を開くなんて苦行でしかない。
わたしにとって、仕事でつかれたあとに読む本は至福。
でもそれは本が好きだからであって。
「ジムで筋トレ」だったならば一万円もらってもやりたくない。

だから、読書を「努力」と結びつけるのは、もうやめにしてもらえないだろうか。
以上、完全に娯楽として本を読んでいるひねくれ者からのお願いでした。

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いのすけ@12/1文フリ東京
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