『ロシア的人間』フランス実存主義のルールはロシア文学にある(世界の歴史)
これは、ロシア的人間 ー近代ロシア文学ーの書き出しであるが、まるでウクライナ戦争のことを表したものだと勘違いしてしまいそうだ。
と、「謎」が多いロシア。
井筒俊彦氏によると、ロシア文学には文学的伝統がない。19世紀の冒頭にプーシキンにより突如出現する。そして、ロシア文学の中心軸は人間にある。人間という存在を暴き出そうとする。天使なのか悪魔なのか、神なのか野獣なのか、人間とは何者か、人間は何の意味も分からずにただそこに投げ出されている存在者にすぎない、という実存主義だという。ロシア文学が後のフランスの実存主義哲学の基礎となったのは、徹底的に人間を中心に考えるところから生まれたのだろう。
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