4大力学攻略法 〜機械力学編〜
こんにちは。イノカドです。
引き続き、私の機械力学の勉強法について話していこうと思います。
機械力学とは、機械の動作により生じる力を扱う学問です。
機械力学でどんな話題が出てくるのかと言いますと、主には、微分方程式・ラグランジュの運動方程式です。知っていると便利な知識は、ラプラス変換です。
機械力学は物体を剛体として扱い、物体は変形しないものとして扱います。発展的な話題として、機械力学は制御工学や機構学にも繋がっていきます。
1. どうして機械力学が必要なのか?
ついに、4大力学の一角である機械力学に突入します。ところで、機械力学がどんな目的で機械工学や設計で使われるのかと言いますと、機械の運動を科学的に解析するために使われます。
ここで言う、”機械の運動の解析” とは機械の振動のことを指します。では、どうして機械の振動を知る必要があるのでしょうか?
答えは、機械の共振振動を避けるために必要になるからです。
2. 共振振動とは?
共振振動とは、外部からのある特定の振動数で、物体が異常に振動する現象のことです。小難しく言うと、”外部から入力される周期的な振動が物体の固有振動と一致すると、物体の振幅が大きくなる現象” と言えます。
共振振動により引き起こされた事故の例としては、有名なものは、フランスのバス・シェーヌ吊橋の大惨事(1850)、アメリカのタコマ橋の落下事故(1940)、日本では、関西電力海南火力発電所で起きたタービン軸の飛散事故(1972)があります。
共振振動がいったん起きると、振幅が減衰せずどんどん大きくなります。そして、機械や建造物を容易に破壊させます。(悪い意味で外部からの振動が効率良く運動に変換されるからです。)
このように、共振振動は機械を破壊する原因になるので、設計者は機械の固有振動数を知る必要があります。機械力学では、機械をモデル化して運動方程式を解き、機械の固有振動数を求めることが主眼になります。
3. 機械力学と数学
機械力学では、固有振動数を計算する過程で微分方程式と呼ばれる方程式を扱うことが多くあります。ここからは、機械力学で使われる手法を紹介します。
微分方程式とは、関数の微分を含んだ方程式のことです。なぜ、機械力学に微分方程式が登場するのかと言うと、運動方程式を記述する際に加速度が出てきますが、この加速度が位置の2階微分として表されるからです。
微分方程式を立式するときに、高校物理のように力の釣り合いから考えても良いですが、モデルが複雑になるほど力の分布が複雑になるので立式が面倒になります。
微分方程式をミスなく立式する方法として、ラグランジュ方程式が利用されます。機械力学では、ラグランジュ方程式を活用することで機械的・効率的に方程式を立式していきます。
また、”微分” 方程式と言うぐらいですから、積分も登場します。積分は、微分方程式を解く過程で用います。
しかし、この積分もなかなか面倒ですし、ミスの原因になるのでできれば、避けたいところです。都合の良いことに、世の中には微分方程式を簡単に解く方法が発明されており、この方法がラプラス変換と呼ばれる方法です。
ラプラス変換を知っていると、効率よく、簡単に微分方程式を解けるようになるので、テストに非常に役立ちます。
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