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役職が高いほど「わからない」と公言する

実は、「わからない」ことに気づくことはとても難しいです。
僕達は無意識に「わからない」ことを想像して「わかったつもり」になってしまいます。

プロダクトデザインにおいて、これは大きな負債になります。使われない機能や使いづらいUIをデザインしてしまうからです。

設計という観点でデザインを考えましょう。
プロダクトデザインの最初は「情報設計」なので情報がないとそもそもデザインができません。
この情報の解像度がプロダクトデザインの良し悪しを決めます。

プロダクトデザインの情報とは要件定義とは別に

  • どんな顧客が利用する?業務の理解度はどの程度か?

  • 顧客はどのタイミングでどんな感情で利用する?

  • 重要度は?頻度は?

など、顧客がどう利用するのか?という情報の解像度を
手触り感が感じられるまで高めておく必要があります。
この情報を高めるには、CSや直接顧客にヒアリングするしかありません。

さらに、デザインをしている最中でも

  • 機能の設計思想は?自由度は?

  • 他機能との整合性は?負債は?

  • 実装工数の見積もりは?

など、今度は実装の情報について解像度を上げておく必要があります。
これは途中のデザインを見せながら、エンジニアと議論しておく必要があります。

気軽に大っぴらに、情報を取りに行く

設計デザインにおけるプロダクトデザインは「情報設計」です。
情報がないと何もできません。

わからないと感じた瞬間に、「気軽に」「大っぴらに」知っていそうな人に聞きに行きましょう。
この「大っぴらに」が、会社のカルチャーの醸成においても重要だと僕は考えています。

特に役職が高いCEOや取締役やボードメンバーがSlackで、「ここ、わからないので〇〇さんちょっと時間もらえますか?」と「聞く」コミュニケーションを全社員に見せる必要があります。
なぜなら、「わからない」ことを「わからない」と気軽に相談できない組織は、早く動くことができないからです。

そして、組織の上層部が「わからない」と言えるコミュニケーションをしないと、組織の下層部は絶対にできません。役職が高い人ほど、「気軽に」「大っぴらに」わからないと言える組織は強いです。

常に「わかったつもり」になっていると意識する

「わからない」ことに気づくことはとても難しいです。
そのため、自分は基本的に「わかったつもり」になっていると常に意識しておく必要があります。

「わかったつもり」にならない、良い方法の一つは
そもそも、なぜ?
と自問自答することです。
そもそも、この機能はなぜ必要なのか?なぜこの文言なのか?なぜこのUIなのか?なぜこのタイミングなのか?

当たり前と考えていることに「なぜ?」と問いかけて、答えられないのであれば「わかったつもり」になっているかもしれません。


「わからない」を認める勇気がプロダクトの質を高め、組織を強くします。情報設計を磨きコミュニケーションをオープンにすることは、より良いデザインと迅速な意思決定につながります。

自分自身の「わかったつもり」を問い直すきっかけに、「そもそも、なぜ?」と前提を疑ってみてください。

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