メルマガ~いのちの授業 あの日から(8号)
しゃぼん玉 と 絵本「6さいのおよめさん」
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童謡「しゃぼん玉」を聴くと、目頭が熱くなります。
作詞家の野口雨情は、幼い子どもを亡くしました。この詩は、幼くして亡くなった子どもたちへの思いを綴ったとも言われています。
しゃぼん玉 飛んだ 屋根まで飛んだ 屋根まで飛んで こわれて消えた
しゃぼん玉 消えた 飛ばずに消えた 生まれてすぐに こわれて消えた
風 風 吹くな しゃぼん玉飛ばそ
「いのちの授業」では、一度だけ、しゃぼん玉を言葉にします。景子が旅立つ二週間ほど前、お見舞いに来た弟・康平(4歳)が帰る場面です。
康平「お姉ちゃん、大丈夫かなぁ。いつもねてるね。いつお家に帰ってくる?」
私 「もうじき帰るよ」
康平「そうか。また、しゃぼん玉できるね。康ちゃん、お姉ちゃんにピンクのしゃぼん玉を買っておくから!」
とっても嬉しそうでした。私は、本当のことを話すことはできませんでした。でも、景子が旅立つ時、お父さん、お母さん、康ちゃん、みんなで見送ろうと決めました。
実は、絵本「6さいのおよめさん」には、しゃぼん玉の絵が2枚、描かれています。
一枚は、本の表紙を開いて一番最初に現れるページ。もう一枚は、「お姉ちゃん、大丈夫かなぁ」のページ。絵作家の城井文(しろい あや)さんは、「いのちの授業」を聴いて涙目で言われました。「鈴木さんの授業は、およめさん と しゃぼん玉の物語ですね…」。その思いを、絵本の世界に描いてくれたのです。
ある小学校の先生からお手紙をもらいました。
先生は、絵本を朗読した後、しゃぼん玉の歌詞の思いを話しました。「君の『いのち』は愛されている。もし万一のことがあったら、みんなが涙を流す。『いのち』を大切にしようね」。そして、全員で「しゃぼん玉」を合唱。子どもたちは、涙を流しながら歌ってくれたそうです。
いのちは、しゃぼん玉のようなものかもしれません。空に向かって飛んで、必ず消えていきます。順番に生まれるが、消えていく順番は決まっていません。笑顔もいっぱい運んできてくれます。
いつ、どこで、どのように逝くか。人智の及ばぬことです。しかし、どう生きるかは自分で決められます。笑顔で、しゃぼん玉飛ばそ と心したいものです。
絵本「6さいのおよめさん」の思いが、空まで届きますようにー。
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