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商人が主役のドラクエ3を妄想してみる

ドラクエの日に突然あらわれた!隠し球HD-2D版DQ3

 この日に発表された新作の中に、ドラクエ12以外で「おやっ!?」と目を引くものがありました。それがこれです。全くの予想外。

 オクトパストラベラーっぽい「HD-2D」グラフィックのドラクエ3。これはこれで、また創作意欲を刺激されますね。よく知ってる話だけに。
 オクトパストラベラーを未プレイの方には、こちらの記事が参考になると思います。これがどう、ドラクエ3と合わさるのか。

突発的に浮かんできた「世界史ネタ盛り盛りDQ3」のお話

 さて、ドラクエ3といえば「世界史が学べるドラクエ」です。ドラクエ3 が発売された1988年と、2021年の現代では歴史の見方も、学校で教える内容も変わりました。脱線し過ぎるので当記事では扱いませんが、明治維新や太平洋戦争の解釈も大幅に変わっているので、興味がある方は調べてみるといいでしょう。

 ドラクエ3の内容に直接関わる部分では、大航海時代もかなり変わっています。ジパングにいたザビエル風の神父が、実はポルトガによる侵略の手先だと言われたら。サマンオサが、インカ帝国を滅ぼしたフランシスコピサロの建てた国だと言われたら。ノアニールがバイキングの街で、そこから北米大陸に渡れるとしたら。かなり別物になりますよね?

 この方向でどんどん妄想が浮かんできて、世界史ネタを強化した「商人が主役」のドラクエ3をいま書いています。仮タイトルは…

「お金に厳しいドラクエ3」

 これはパラレルワールドのお話で、原作とはかなり違う設定。ちょうど、TVアニメ版「機動戦士ガンダム」に対する「THE ORIGIN」や「サンダーボルト」のような位置付けで。要点となる違いは3つ。

【1】モンスターはゴールドを落とさない。金策の手段がリアル寄り。
【2】オルテガの息子は病弱で、序盤は勇者として旅立てない(しかし別の形で、大役を果たして伝説に名を残す)。
【3】冒険商人が諸国を旅し、ビジネスマンとして各国の王を説得して魔王バラモス打倒の連合軍結成に一役買う。世界史ネタてんこ盛り。

 特に3番目。いかに主人公が「のちの勇者ロトである」でも、なんでこうならなかったんでしょうか。各国の王は、世界の命運をなぜ冒険者に任せて正規軍を動かさないんでしょうか?アリアハンだけが魔王バラモスの存在を知っているのも不思議です。
 実際、漫画「ダイの大冒険」では、各地で魔王軍と戦う軍隊の描写がありますね。

使われない職業を救え!

 これ以外の違いでは「サブ職業」を選べるようになってます。商人はもともと、戦闘で活躍する職業ではない。だから他に本職があって、サブとして商人を選べば良い金策要員になれるでしょう。あるいは商人が護身術として戦士や武闘家のスキルを身に着ける。商売の神様を信じる商人なら自然と、商人×僧侶のマルチクラスになっているでしょう。

 これはひどい。ドラクエ3にマルチクラス導入するなら、レシオ制が相性良さそうです。

『CAPCOM VS. SNK』シリーズのシステム。
プレイヤーがキャラクターを選択する際、各キャラクターの強さを表す数値「レシオ」を、合計値が4になるように組み合わせるもので、名称は比率を意味する英単語 "ratio" に由来する。

 各職業のレシオは、こんな感じ。

レシオ4:勇者&賢者…兼業不可
レシオ3:僧侶&魔法使い…レシオ1の職業のみ兼業OK
レシオ2:戦士&武闘家&盗賊:…レシオ2の職業まで兼業OK
レシオ1:商人&遊び人:…レシオ3の職業まで兼業OK

 これはHD-2D版ドラクエ3でもそうなって欲しいです。勇者や賢者はすでに複合職なので制限を厳しく、商人や遊び人は制限をゆるくすればバランスが取れると思います。キャラ紹介を兼ねたレシオのサンプルはこちら。

漫画化できたらいいな

 「お金に厳しいドラクエ3」は、漫画化を意識したシナリオで書いてみようと思います。原作通り、商人の街イベントも山場のひとつ。
 私が小説以外にやってみたいもののひとつに、漫画原作があります。でも私は絵が描けないので、誰かに発注しようとするとお金がかかります。もしこの記事で投げ銭をもらえたり、描いてもいいよって絵師様が現れてくれたら。漫画原作者への第一歩が踏み出せるかもしれませんね。

アバンタイトル:アリアハン沖海戦

 アリアハン近海で、今まさに魔王軍の幽霊船団と人間側の諸国連合艦隊が決戦の火ぶたを切ろうとしている。艦隊にはポルトガやエジンベアの軍艦やネイティブアメリカンのスー族、ジパング風の装いをした武人の姿もある。船には多数の大砲が装備されており、装填されているのは聖水で清められた特別製の砲弾。「魔法の玉」を応用したものです。

 いきなり原作にないシチュエーションからのスタートです。正史で勇者がはじめてアリアハンの王様に謁見したとき、なぜ粗末な装備と少ないゴールドしか援助してもらえなかったのでしょうか。どうして船を使わなかったのでしょう?
 その疑問に対する私の答えは「アリアハンが魔王軍から海上封鎖を受けていた」からです。島国のアリアハンが他国と交流するには、勇者オルテガが旅立つとき他の大陸へ渡るには、船が不可欠だったはずです。

 しかし、オルテガの息子が旅立つタイミングでは、アリアハン近海は強い海の魔物たちに包囲されて、船の往来ができなかった。高品質な装備を他国から輸入することもできなかったのなら、つじつまが合います。貿易ができないなら、国庫から出せるお金もほとんどなかったのでしょう。

 その状況から、どうやって連合艦隊の結成まで漕ぎ着けたのか。歴史の影には、ある商人たちの活躍がありました。


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夢を渡る小説家イーノ
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