2024年9月27日~10月1日 酒。読書。観劇。それだけ ~毎年10月1日は「日本酒の日」~

私の「note」のプロフィールは、『酒。読書。観劇。それだけ』とそっけない、というか投げやりな一文だが、それで充分説明に足りている。

たとえば、2024年9月26日から10月1日にかけて……

2024年9月26日

朝、1本投稿。2020年4月末に"note"を始めて、毎週木曜日に本に関する記事を投稿することだけを決めた。芝居や映画の記事は、"おまけ"みたいなもの。

18:30 映画『BISHU -世界でいちばん優しい服-』完成披露上映会。@TOHOシネマズ日比谷

クライマックス、服部樹咲さん演じる主人公・史織の輝いた表情と堂々とした歩き方が美しい。映画はこのシーンのためにある。

2024年9月27日

18:00 築地十干 京橋店

「おっ、珍しい」
普段は芝居や映画を観た後、たいてい21時過ぎに現れる男が18時に来たのだから店員さん一同びっくり。
「(常連グループ)一番乗り?」
「いや、Aさんが」
見ると、カウンター奥、所謂「常連エリア」でAさんが盃を傾けている。隣に座って挨拶。
「いつもの、プレモル?」
プレミアムモルツを飲みながら、Aさんとお喋り。
お店のテレビは(読売)ジャイアンツ戦を映している。どうやら勝っている様子。
やがていつもの常連さんたちが仕事を終えて入店してくる。いつも遅く来る私がいるので、みんな驚く。
ビールから日本酒に切り替える。
日本酒リストはメニューに載っているが、私は必ず日本酒を冷やしている冷蔵庫の前に行き、選ぶ。一番に目に飛び込んできたのは……

「俺の出番」(国権酒造、福島県)

我が(阪神)タイガースは、この時点で(広島)カープに負けている。
テレビは相変わらずジャイアンツ戦だが、タイガース戦の戦況は逐一野球好きの常連さんが教えてくれる。
さらに日本酒を呑んでいる間に同点に追いつき、延長に入ったのを機にお店を出る。
帰宅し、結果のチェックもせずに寝る。

2024年9月28日

サヨナラ負け……
2年連続の「アレ」の望みははるか彼方へ……

去年の「アレ」↓

14:00 舞台『ボクの穴、彼の穴』@スパイラルホール

山手線で原宿に向かう間、今村夏子著『こちらあみ子』(ちくま文庫、2011年)に所収された表題作を読み返す(理由は後述)。

土曜日昼過ぎの原宿周辺は大混雑。外国人はもちろんだが、日本人も多いようだ。
人の流れに飲まれるように表参道を歩き、青山通りを渋谷方面に進んで少し行くとスパイラルホールがある。

終演後、青山通りを歩いて渋谷へ向かう。JRの駅を含め絶賛再開発中の渋谷は来るたびに何処かが変わっていて、必ず迷う。
本屋に入って、めぼしい本を物色していると……

今村夏子著『木になった亜沙』(文春文庫、2024年)

思わず購入。
そうこうしているうちに時間になったのでパルコへ向かう。

18:30 舞台『ワタシタチはモノガタリ』@PARCO劇場

終演後、遅くまで営業している立ち食いそば屋さんで食事をして、新宿へ向かう。
ジャイアンツのユニホームを着た人たちを多く見かける。この時間まで渋谷や新宿をウロウロしているということは、優勝したのだろうか?

23:20 山下敦弘特集オールナイト上映。@シネマート新宿

23:20~ 『リンダ リンダ リンダ』
25:45~ 『天然コケッコー』
28:00~ 『もらとりあむタマ子』

3本とも面白かったので、途中で寝落ちすることなく観ることができた。
休憩時間に「こちらあみ子」だけ、読了。

2024年9月29日

朝5時(29時)過ぎに終映。
早朝の新宿はどうだろう、と思ったが、結構人がいる。
早朝の電車に揺られて帰宅。意外にも泥酔者がおらず、落ち着いた車内。
帰宅してシャワーを浴び、新聞を広げると、やっぱりジャイアンツは優勝していた。
当然の結果だからショックも起きない。まだCSがある。
そう思い直して床に入って、数時間寝る。
起きて、昨日の芝居・映画の感想文を書いて投稿。
そしてまた出かける。

20:30 映画『あみこ』@ポレポレ東中野

今、最も旬な俳優の一人、河合優実さん主演でカンヌ国際映画祭・国際映画批評家連盟賞を受賞した映画『ナミビアの砂漠』(2024年)の公開を記念して、山中瑤子監督のデビュー作『あみこ』(2017年)がアンコール上映された。
この映画は『こちらあみ子』にインスパイアされて作られたもので、だから私は読み返していたのだった。
山中瑤子監督が舞台挨拶に登壇するということで、9月26日午前0時に発売されたチケットはものの数分でほぼ満席になり、午前8時までに完売してしまった。
有名な話だが、河合優実さんは公開された『あみこ』を観て山中監督に手紙を出した(その結果が、『ナミビアの砂漠』という映画)だけでなく、そこでインディーズ映画にスカウトされ俳優人生を歩み始めたという逸話まである。そりゃぁ、アンコール上映するならポレポレ東中野しかない(ちなみに、『ナミビアの砂漠』公開直前にもここで『あみこ』が1回だけ上映されており、山中監督と河合優実さんが舞台挨拶をした)。

2024年9月30日

仕事に精を出す。

2024年10月1日 日本酒の日

今日も仕事に精を出す。

18:00 夢酒みずき

銀座にあるお店に行くと、初めてお会いした店員さんが「予約がない方は、13,000円のコースだけになってしまうのですが……」と説明してくれる。
「お酒だけが飲みたいんですけど……」ととても悲しそうな表情を作って食い下がると、その表情に同情してくれたのか、アラカルトでOKにしてくれた。
……というのは半分冗談で、顔見知りの店員さんが「大丈夫ですよ」と横から割って入ってくれたのである。感謝。

「大七 楽天命」(大七酒造、福島県)
つきだし
「早瀬浦」(三宅彦右衛門酒造、福井県)

アテは、「なめろう」。
私はこのお店のなめろうが大好きで、一時メニューから消えたときに、「なくなったんだ……」ととても悲しそうな表情をして呟いたら、特別に作ってくれたこともあった(これは本当)。
今、メニューに復活してくれてとても嬉しい。

「三笑楽」(三笑楽酒造、富山県)
CSに向けて!
「安芸虎」(有光酒造場、高知県)

1時間ちょっと、ゆるゆる呑んで退店。
「この後、(系列店の)『宝』ですか?」と店員さんに聞かれたが、ごにょごにょとお茶を濁して、中央通りを北上して京橋へ向かう。

19:30 築地十干 京橋店

4日前にも来たお店。
さすがに常連さんは誰もいない。
「プレモル?」
「いや、日本酒。10月1日だから」
「なるほど。それでウチに来たわけですね」

「わかむすめ 十二秘色じゅうにひそく」(新谷酒造、山口県)

「最近、ウチ、何だか『裏シリーズ』なんですよ」
どういうことかというと、ラベルが「裏」なのである。

「裏・居谷里いやり」(北安酒造、長野県)
「裏・富成喜ふなき」(舟木酒造、福井県)
「裏・死神」(加茂福酒造、島根県)

まさか、ここで「死神」に会えるなんて!
このお酒、いまおかしんじ監督の映画『天国か、ここ?』(2023年)に登場するのだ。拙稿には、こう書いた。

劇中の川島は、上述したように缶チューハイを飲みながら登場し、その後、日本酒(一升瓶に大きく「死神」とだけ書かれていて架空の銘柄にも見えるが、実際に撮影地である島根県にある加茂福酒造の市販酒である)、ビール、ウィスキーなどを"はしご"していく。

というわけで、今年も無事「日本酒の日」に美味しい日本酒を飲めた。
ほろ酔いで帰宅し、翌日、仕事に精を出すため、早々に就寝。


10月1日は「日本酒の日」記事

2021年は新型コロナウイルスワクチン接種のため飲酒せず。代わりに映画を観た。


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