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【毒親連載小説#64】オーストラリア編 12〜中庸への道〜

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出産してそろそろ
3年が経とうとするが、
相変わらず夫婦喧嘩は絶えない。

最近も喧嘩していたし、
これからもきっと
夫婦喧嘩はあることだろう。

私は不完全すぎるほど
不完全な人間だ。

ヒステリーになって
母のように大声で
罵ることもあれば、
感情をあらわにして
声を荒げることも
未だにある。

でも私は今、
たった1つだけ腹の底から
誓っていることがある。

それは、
感情的に振り回されそうな
ことがあったとしても、
もう二度と子供の前で
夫婦がいがみ合う姿は
見せないということだった。

未熟な私は
以前にこのような姿を
度々見せてしまい、
子供には本当に申し訳
なかったことをしたと思っている。

これは「面前DV」という
立派な精神的虐待で
子供の脳に損傷を与える
ということも初めて知った。

そこから私は旦那と
口論になりそうになったら
私はその場を離れ、
喧嘩に子供を巻き込まないことを
固く固く誓っている。

また、今回の
産後うつをきっかけに
知り合った日本の方に
紹介され学ぶことになった
感情のセルフケア手法で、
夫婦喧嘩が起きるたび、
私は毎日のように、
旦那と子供が寝静まった深夜
自分を見つめるための
自己対話を続けている。

すると、一歩ずつではあるが、
以前に比べると
感情に巻き込まれることも減り、
仮に感情的になったとしても
そのあとにそれを俯瞰しながら
自分と向き合えている気がする。

すると不毛な口論も減ってきて、
今までまともに目を見ることも
なかった旦那とは、
少しずつお互いの顔を見ながら
笑い合えるようになった。

「夫婦円満・家族円満は1日にしてならず」

そんな思いで、
不完全な自分を受け入れながら、
まるで土を耕すかのように
コツコツと努力する毎日を
送っている。

(つづく)


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