苦難のシングルマザーに授けられた、我が子を守り育てるための粘り強さ【賜物図鑑】
天与の才能・資質・強み・ギフテッドのシンボル化
みなさまお一人おひとりの強みや資質や特性をご紹介する【賜物図鑑】シリーズ。
来談者さんの賜物(天与の才能・強み・特性・本質的な個性・特異な資質・ギフテッド)を、ものや景色にたとえてシンボル化し、図鑑形式でご紹介しています。
Symbol of Giftedness
「樫の木(Oak tree)」
毎日の生活を支える粘り強い人
<キーワード>
堅さ
強度/粘り強さ
耐久性
木材/建築材
耐水性/防水性
天地を繋ぐ聖木
雷神ゼウスの象徴
逆境に耐える十字架の木
不屈の精神
防風林
<特徴/性質>
堅くて丈夫な樫の木のような忍耐力が強み。
苦難や逆境を乗り越えていく
力強さ、粘り強さ、バイタリティが備わる。
雨にも風にも負けない不屈の精神。
<強みを発揮するとき>
家事や育児や仕事を頑張るときに、
加護を得る。
体力・精神力が強化され、
周りが(本人も)驚くほどに
バリバリとやってのける。
樫の木に生き物が集まるように、
守り育む立場になり、人が集う。
<弱みになるとき>
この賜物の開花は、
苦労や苦難が絶えないような、
体力・精神力・忍耐力が求められる環境に
身を置くことの裏返し。
頼られやすく、
苦労や面倒事を都合よく押し付けてくる
相手には注意。
<解説/編集後記>
とても身近な樫(かし)の木
日本の常緑広葉樹、樫(かし)の木。
…と言われて、どんな木だっけ?と、
ピンとくるでしょうか。
日本に住んでいれば
一度はどこかで見かけたことがあるはず。
樫の木は、里山でも、街中の公園でも、
民家の垣根でも、街路樹でも
見かけることがある木で、
秋にはコロコロ小さなドングリを実らせます。
こういうドングリ、見かけたことがあるのでは。
木へんに堅い(かたい)と書いて「樫」。
その名の通り、材質は非常に堅く、
粘りがあって強度も高く、耐久性に優れます。
その特性から、昔から建築材や、
線路の枕木、家具、樽、麺棒、農耕具など
いろいろな物を作る材料に使われてきました。
燃やせば火持ちがよくて煙も少なく、
薪ストーブに大活躍。
かの有名な備長炭は、
樫の一種「ウバメガシ」が原料です。
薪に炭に。木製品に。建築材に。
生活にとても密着している木なのです。
「聖木」「雷神」「十字架の木」…スゴい意味だらけの樫の木(Oak tree)
日本のものとは別物かもしれませんが、
西洋でも、樫の木はその堅さと巨大さで
「聖木」として敬われています。
イギリスを代表する木で「森の王」とされ、
威厳と勇気のシンボルなのだとか。
古代ギリシャ神話の最高神、
雷の支配者、強さと忍耐のシンボルである
ゼウスの象徴にもなっています。
他にも、
地球と天とを繋ぐ神秘的な性質を持つとか、
逆境に耐える十字架の木であるとか、
悪病を吸い取る霊木の言い伝えとか、
ドルイド賢者たちの杖に使われていたとか。
とにかく特別感があり、
大切に崇められているエピソードだらけ。
燃えにくいこと。風に強いこと。
水に強いこと。堅いこと。巨大なこと。
このような特徴の樫の木だからこそ、
古今東西で人々の畏敬を集めたのでしょう。
忍耐力の加護を受ける
樫の木のシンボルの賜物は、
これらの特徴やエピソードが示すとおり、
持ち主が忍耐力やチカラ強さを
備えていることのたとえ。
仕事に、家事に、育児にと、
日常生活のありとあらゆる場面で
何事にも前向きに精力的に取り組めるように、
体力や精神力が大幅に強化されています。
周りからは、いつも元気で働き者で
バイタリティあふれる人ですねと、
評価を受けることでしょう。
また、この人が活発に動く場所には
人が集まる作用もあります。
まるで、樫の木やどんぐりを求めて
リスや鳥などの生き物が集まるように。
大木が生き物たちの住処となるように。
育てる、面倒を見る、見守るなど、
たとえば教育や医療介護の場面で頼りにされ、
存在感を発揮します。
賜物が開花・発現した運命の日
ほぼすべての賜物は、
生まれ持った潜在的な資質や才能に、
精神性の成長や意識の発達が伴う
何かしらの出来事がトリガーとなって
開花・発現するのですが、
この「樫の木」が発現した日時は、
来談者さんにとって、
ある意味とてつもない人生の転機でした。
そのお話をご紹介させてください。
(来談者さんから掲載の許可を頂いています)
忍耐力やバイタリティが大幅に強化される
この賜物は、
来談者さんが離婚された日の直後に
開花・発現していることが明らかになりました。
ほぼ専業主婦だった生活が一変。
当時小学生〜幼児のお子さんたちを
自らが大黒柱となって1人で養い、
暮らしを守らなければならない事態に。
以来、来談者さんは
仕事を掛け持ちしながら昼夜兼行して働き、
家事も育児もこなす日々を過ごされました。
ワンオペ育児が社会問題として
指摘されるよりも前のことです。
手一つで小さな子ども達を育てる大変さは、
察するに余りあるでしょう。
それでも、この来談者さんはその後、
末のお子さんが自立されるまでの約15年間、
家事と育児と掛け持ちでの複数のお仕事と、
そのすべてをやり遂げられました。
苦難の中で我が子を守り育てるために
当時の生活や1日の流れを、
来談者さんから聴かせていただきましたが、
率直に言って、
「タフな男の人でも、とても身が持たない」
「よくぞ無事に健康に勤め、育てられた」
と誰もが思ってしまうほど、過酷なものでした。
これはお話しを伺い、
賜物を読み解かせていただいた
私の解釈で、根拠は何もありませんが、
来談者さんが離婚されたタイミングで、
この賜物が開花・発現したのは、
神さまの加護だったのではないか。
そう思いたくなるほどのものでした。
もちろん、15年間の大変な日々を
乗り越えられたのは、誰かのおかげじゃなく、
ご本人の踏ん張りがあってこそです。
むしろ、来談者さんからしてみれば、
当時は「なぜこのような大変な目に」と、
自分の運命を呪い、神を恨んだかもしれない。
それでも、この苦難を乗り越えられるように
神さまがこの方を強くしてくださったのではないか。
私にはそう思えてなりません。
それほどまでに、
賜物が開花したタイミングが
お話として出来すぎている。
私が、才能や特性や資質を「賜物」と呼び、
取り扱っている理由が
おわかりいただけるでしょうか。
こういうエピソードに出会うことがあるからです。
使命段階が進み、
賜物が開花・発現するキッカケは、
なにも良いことばかりではありません。
今回のように、
自身に非があってもなくても関係なく、
襲いかかる困難や逆境がカギとなって、
秘められた才能の扉が開く場合があります。
私たち一人ひとりの都合だけではなく、
時にこのような
自力ではどうしようもない事態に陥ったとき、
私たちや私たちの大切な人々を守るために
火事場の馬鹿力のように
秘めたる資質が目覚めることがあります。
来談者さんの忍耐力と、守り育てる強みは、
大変な状況にあっても諦めず、投げ出さず、
仕事を勤め上げ、お子さんを育てあげられたから。
そして、ご自身が大いなる加護に
守られてきたからこそ、なのかもしれません。
「樫の木」の賜物の
シンボル解説をさせていただきました。
お読みいただき、ありがとうございました。