かわいい父と激しい母と私の介護日記(18)
介護認定が出た
支援1だった父。新たな認定はまさかの介護4だった。入院中の認定調査は重くなりがちと聞く。すぐにケアマネも決まった。
けれど父の状態はいまいち。日曜日は、ほとんどベッドから出られなかった。
心配した母が、「病院へ連れて行こうかな。」と言う。私も考えたくないけど、尿路感染している気がしていた。
「明日午前中仕事休んで、一緒に行くよ。」と決めた。
次の朝。実家へ行くと母が困っていた。
「お父さん病院行かないって。」
慌てて父のところへ行く。
「病院行かないっ。お母さんが勝手に決めちゃって。今日行きたくない。」
父はかなりツラそうだった。
「違うよ。私が決めたんだよ。お父さんね、多分また尿路感染してると思うの。病院行かないと。」と私。
すると父が諦めたように
「うん。そうだね。でもね、だるくて今日は動けないの。」父は泣きそうだった。
どうしよう。こんな状態の父を、2階から階段歩かせるなんて無理だ。私と母では降ろせないけど、病院行かないと。
救急車呼ぶ?でも熱もないし、急患とは言えないかな?呼んでいいのかな?
だけどツラそうな父を、どうしても病院に連れて行きたい。
救急隊に怒られてもいいや。とにかく助けて下さい。救急車呼んじゃおう。
そう決めて、一応ケアマネに連絡。まだ顔合わせも出来てないのに。
朝早いので、担当のケアマネはまだ出勤前だったが、電話に出てくれた人が伝えてくれると言う。
次は、かかりつけの病院へ電話。
状態を説明して、これから救急車で行って良いか聞いた。前回みたいに、搬送先が決まるのに苦労したくないし、様子がわかっている病院の方が良い。
幸い、受入れに了解してもらえた。
よし、救急車呼ぶぞ。と父をみると震えが始まっていた。前回と同じだ。やっぱり尿路感染。これから高熱が出る。
もう絶対救急車で間違いない。
父に「お父さん、大丈夫だよ。救急車呼ぶから、歩かなくてもいいんだよ。」
すると父はホッとした表情で、震えながらニッコリ笑った。
あぁかわいい。またきっと入院だけど、絶対無事に退院して家に帰さなきゃ。と心に誓う。
すぐに救急車が来てくれて、父は地獄と言っていた入院生活に、再び入ってしまった。
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