かわいい父と激しい母と私の介護日記（19）

再び入院生活

尿路感染でまた入院してしまった父。
今回は、血液検査で強い菌が見つかったとの事。抗生物質の投与をして、2週間程度の入院予定となった。

そして再びせん妄が始まり、拘束をすることになった。
今回は、さらにせん妄が激しい。
携帯からいろいろな人に、訳のわからない電話をかけまくっている。
私にも、「まだ退院出来ないから、今日の会議は中止にして。」と電話が来た。父はとっくに仕事は引退してるし、私が父の会社で働いているらしい？

別の日には、
「お母さんが、〇〇さんに誘拐されちゃう！家に来ても、玄関開けないでって言って！電話も出ないようにして！」
もう、めちゃめちゃだ。

笑ってしまいそうだが、必死でこらえて
「わかった、大丈夫だよ。」
というと安心して電話を切る。

数日後、担当医と面談があった。
ドクターの説明では、今回の感染は尿路感染でブドウ球菌という、強い菌が入ってしまい、さらに全身に回って敗血症になったそうだ。
「割りと元気そうだけど、体の中では大変なことが起こってます。」と言われ、一気に心臓がドキドキする。

抗生物質を投与したが、あまり効果が見られなかったが、やっと先日から数値が下がって改善の傾向とのことで、少しホッとする。

最近、敗血症で渡辺徹さんが亡くなったが、後日母はこのニュースを見て驚いていた。
「本当に、大変だったんだね。」と。