かわいい父と激しい母と私の介護日記(8)
入院中のせん妄と拘束
病院からせん妄が出て、拘束したと連絡を受けても、家族はコロナ渦で面会も出来ず、全く状態が分からない。後でわかったが、実際かなり暴れて危険だった様子。
老人ホームでは、拘束はとても慎重だ。
拘束委員会をひらき、三原則を元に話し合って拘束を決める。
でも病院の最大の目的は治療で、老人ホームとは違うのかな?コロナ渦で人員も不足なのかな?父の命を守るためだから、かわいそうだけど、仕方ない。と、この時は様子がわからないので、とりあえず自分を納得させる。ただ、病院にお任せするしかない。
母は父から頻繁に電話がきて、疲れていた。「家に帰りたい。」「お腹のところが縛られていて、寝返りができないから、夜眠れない。」「近くの神社にいるから、迎えに来て。」など、やっぱり夢と現実が混乱している。
父にせん妄なんて関係ないと思っていたのに、起こってしまった。混乱は3日ほどで治まるようだが、大丈夫なのか。
そしてセオリーどおり、父のせん妄は数日で落ち着いた様子。が、「家に帰りたい」を繰り返して母に電話している。まだ退院予定までは、1週間くらいある。
そんな中、私は以前から決まっていた旅行に出掛けた。
迷ったけど、自宅に父がいる時より入院中の方が、母の心配も少ないし、退院したらもう行けないかも?と安易に考えてしまった。
「何かあったら遠慮しないで、すぐ電話してね。」と母に伝えて出掛けた。
これが大失敗だった。
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