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塩野瑛久に突然落ちて、流れるように『HiGH&LOW THE WORST』を見た

さて、突然何のことかと思っただろう。
こんなド歌舞伎のアイコン、一発目がドス重いイジメ記事の人間である。

HiGH&LOW THE WORST、通称『ザワ』を在宅勤務の友人と見た。その話をしよう。

まずはバックボーンから

昨年末ごろから、わたしのTwitterをにぎわせていた『ザワ』、フォロワさんは殆どオタクなので、中毒症状のように何度も見に行っていた。ものすごいシャブらしい。めっちゃシャブシャブしてた。
ちょっと調べてみた。HiGH&LOWというシリーズの映画で、EXILEのえらいひとがプロデュースしているものらしい。ほーん。
ただ、私はHiGH&LOW=EXILE=なんかこわい、というイメージが先行していたため、そっと距離を置きながら「ヤベーんだな」と思ってみていた。
まるっきり外野である。だって外野だもん。

だがしかし、何の気まぐれかザワのDVD発売と同時に行われたハイローシリーズの無料公開で、私と友人は一緒にMOVIEを見た。なるほどヤンキー。
私達の知識は一つ。SWORDと呼ばれる治安激悪な地区が、5つのディビジョンに分かれている。
S=山王連合会(普通のヤンキー)W=ホワイトラスカルズ(ホストヤンキー)O=鬼邪高校(高校生ヤンキー)R=ルードボーイズ(ぴょんぴょんヤンキー)D=達磨一家(任侠系ヤンキー)
ヤンキーよりどりみどりである。達磨一家のテーマソングが気に入った。派手に舞い散れ!
友人は鬼邪高校(おやこうこう、と読む)にハマったようだ。ずっと「村山くん」と連呼しながら泣いていた。そういえば彼女はヤンキーが好きだったことを思い出した。

これで一度、私のHiGH&LOWは終わる。だらだらと作業をしながら、友人とだべっていた。

どうして突然ザワを見ようと思ったのか

塩野瑛久が攻めてきた。
私のTLに塩野が攻めてきたのである。まずはRTでこのエレガンスな広告が流れてきた。ざぶざぶと流れてきた。

次にインスタの記事が流れてきた。久しぶりにInstagramにログインした。
私はスマホに溜まっていた着付け写真を投稿し(UPしようか迷っていたものだ)塩野くんに心の中で感謝を伝えた。

こうして、まず私は塩野瑛久のビジュアルに殺された
そしてすぐに生き返った。(今でも直視することはできない)
私はオタクである。次にとる行動は決まっている。
Wikipediaで色々と検索し、結論を出した。

キョウリュウジャーを一気見した

オタク、原点に戻るのが早い。秒である。
キョウリュウジャー、実は少しリアルタイム視聴をしていた。大御所声優・千葉繁さんが顔出し出演とか、人気声優戸松遥さんが顔出しとか、なかなかカオスな特撮だったことを覚えている。
四日ほどで48話+映画+Vシネを完走した。すごい勢いだったと思う。同時視聴に巻き込んでしまった友人には感謝している。ありがとう。
ちなみに当時の塩野くんは18歳、茶髪のキョウリュウグリーンは若かった。
本筋とは関係ないが、時々見える塩野くんのピアスホールに大興奮していた。

さて、もう一度私は行動をとった。
仮面ライダーゴーストとキョウリュウグリーンとへし切長谷部と加州清光が舞台BASARA脚本家のドラマに出ていたという。
実は私、塩野くんの舞台を観劇したことがある。
タイトルは「戦国BASARA4」右手に三本、左手に三本刀を持って振り回すという規格外の伊達政宗がレッツパーリィ!するゲームの舞台である。
キョウリュウジャーを見るためにHuluを契約していた私のすることは一つである。

Re:フォロワーを一気見した

オタク、チョロい。お手軽な人間すぎるが、久々に『人間』にハマったのである。これくらい許してほしい。
このドラマでは、塩野くんがピアスをしていた。最高である。舞台も予定されていたが、コロナ禍で中止になってしまったらしい。残念だ。
キョウリュウジャーから比較すると、いくつものペルソナを被れるようになっている気がした。どこにでもいて、どこにもいない。不安定な役柄を見事に演じきっていた。
そしてまた、私は塩野くんのピアスホールに大興奮していた。

塩野塩野とニヤニヤしていた私に、友人が言った。

HiGH&LOW THE WORSTに出てるよね?見る?

そういえばそうだった。私は全てを思い出していた。

オタク、まずはきちんとステップを踏む。私と友人はきちんとステップを踏み、作法に則って足を踏み入れるタイプのオタクだ。まずはHuluでHiGH&LOWを履修した。THE MOVIE(ザム、と呼ぶらしい)を見直して、ザワのドラマを見終えた。友人は相変わらず鬼邪高校の村山くんに萌えており、私は「どうして轟くんはこんなビジュアルで鬼邪高校に」と疑問を抱いていた。
ルードボーイズに佐野岳がいて(彼の運動神経は仮面ライダー鎧武でいやというほど見せつけられていた)なるほどな、と思ったものである。

よくわかんないけど、アクションシーンはかっこよかった。
そして、ザワの配信はまだだった。

配信がまだだと知った友人の行動が早かった

「私は行動が早いことで界隈に有名だからね」「どこの界隈だよ」

――Amazonポチ――
「ザワの円盤、明日の午前中に到着するよ」

そして、明日が来た。

私たちの天王山・決戦である。

ーーー

友人とザワを鑑賞した

にこにこしながら友人とザワを鑑賞した。
ザワについて解説する気はあまりない。なぜなら、偉大なる先人たちが優しく解説してくれているからである。
小田島有剣(塩野瑛久)、轟洋介(前田公輝)、視神経を侵すシャブ。どちらもヤンキー校に存在する眉目秀麗なインテリである。
ギャップ萌えに何度も足をすくわれてきた私が落ちないわけがなかった。

ヤンキー推しの友人は村山くんが出るたびに「むらぢゃぁああああん!!」と泣きわめき、塩野くん推しの私は小田島くんが出るたびに「あざとおおおおい!!!!」と叫び、最終的に退学(鬼邪高校の定時制は退学が卒業代わりになるという)する村山くんを見ながらふたりで号泣した。そこまで泣いてなかったけど、心の中で号泣していた。

「どうして映画館にいかなかったんだろう」

「それが私たちの運命なのよ」

私は、次の連休に友人の実家へ赴く。都内に出てきた友人を車に乗せて、二人でザワを鑑賞しながらAQUAをカッ飛ばして(法定速度は守る)黒猫へと会いに行く。ヒプマイと、HiGH&LOWまみれになる予定だ。どうしようもないオタクの旅は続く。

私は小田島と叫ぶだろうし、彼女は村山と叫ぶだろう。そして二人で声を合わせて叫ぶのだ。

「村ちゃん卒業おめでとう!!!」

結びに入る

突然塩野瑛久に落ちたオタクが、ザワを鑑賞しただけの話である。食わず嫌いはよくないよね、って話と、塩野くんが役者として正しく成長していて嬉しかったという話だ。

そんなわけで、私の推し俳優が一人増えた。
好きな俳優は?と聞かれると、もともと三次元に興味がないため「福山雅治」「栗山千明」の二名を答えるようにしていた。そこに堂々と「塩野瑛久」が入るのである。老人への説明は難しいかもしれないけど、ちょっとづつ広めていこうと思う。

きっと彼は伸びる役者だ。男だとか女だとか、そんな枠を超えそうな気がする。私はふと思い出したときに、またキョウリュウジャーを見返すだろうし、あの青臭い男子高校生の、絶妙な顎のラインと右の黒子を見ながら、やっぱり塩野瑛久だな、と思うのだ。

とりあえず、感謝の意味を込めてエレガンスのルージュを買おうと思う。友人からは01と02を勧められた。何色がいいか、今度現物を見ることにする。

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