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猫のお告げは樹の下で


青山美智子さんの著書、「猫のお告げは樹の下で」を読了。

私は引くほど感情移入するタイプだからハラハラドキドキドロドロ系が大の苦手。そんな人におすすめしたいほっこり短編集でした。



あらすじ

ふと立ち寄った神社で出会った、お尻に星のマークがついた猫―ミクジの葉っぱの「お告げ」が導く、7つのやさしい物語。
失恋した相手を忘れたい美容師、中学生の娘と仲良くなりたい父親、なりたいものが分からない就活生、夢を諦めるべきか迷う主婦…。
なんでもない言葉が「お告げ」だと気づいたとき、思い悩む人たちの世界はガラッと変わっていく―。あなたの心もあたたかくなる連作短編集。


それぞれの登場人物から見ると、他の登場人物は悩みもなく成功してる人に見えてるのが面白かった。

私からは楽々と成功を掴んでるように見える人でも、その人にとっては血の滲むような努力の上に成り立つ成功かもしれないな。

人と比べることがいかに無意味なことか、改めて実感した。


読んでいて、心にぐっときた・じんとした言葉が多すぎるから付箋だらけになっちゃった。笑


特にハッとしてぐっときたのは、ミクジが現れる神社の宮司さんがしたアドバイス。

「手始めに『こうに決まっている』っていうのを外すんです。
 決まってるって思ってしまったときには、上書きしてみてください。
 『何も決まってない』と」


これが、なんでもすぐに悪い結論で決めつけてしまう私に言われてるみたいだった。

この話を読み終えてから、自分がいかに勝手に決めつけていたかを気づく出来事が立て続けにあって、なんだか笑ってしまった。どんだけ決めつけたいんだ。

気づけたってことは、変われるってこと。


悩んでるときや落ち込んでるとき、どうすれば劇的によくなるのか早急に教えてほしくなる。

答えを教えてもらえば考えなくて済むから楽だもんね。

でも、ちゃんと自分で悩んで、落ち込んで、「そういうことか」と気づくことがレベルアップになるんだなと実感した。


「できないに決まってる」
「変われるわけない」

そんなことまだわからない。

まだ何も決まってないんだから。

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白湯味-sayumi-
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