【独学・神大法88%】法学編入の勉強法について(阪大法不合格、神大法合格)
こんにちは。大学院進学を直前に控えるinitarouです。前回の記事を読んでいただいた方、誠にありがとうございます。
今回の記事では前回に引き続き法学部編入についてお話ししていきたいと思います。第2回では、私の編入試験体験談をご紹介しましたが、今回は受験にあたってどのような勉強をしたのかについてまとめていきます。
第2回の記事はこちらから。
私の編入試験の受験結果は、阪大法不合格、神大法合格でした。神大法は、例年210〜220/300点とることができれば合格のところ、263点をとり合格しました。2年前の試験ですが、おそらく次席でした。
現在、法学編入界隈では予備校に通って対策をするのが一般的です。神大に合格した同期も8割くらいが何らかの予備校出身でした。その中で、ほぼ独学でかつ高順位で編入試験に合格できたのは、非常に価値あることなのではないかと感じています。
このような経験を持つ私が、受験にあたり何を考えて、どのように勉強したのか、また、どう勉強するのが良いのか、受験を終えてどうすればよかったと考えているのかなど、自身の経験への内省を踏まえた考察をご紹介できればと思います。
繰り返しますが、私の受験はもう2年前のことになりますので、情報が最新のものではない可能性があります。必要な部分のみ参考にしていただければと思います。他の人の勉強法は真似するのではなく、参考にした上で自分の状況に照らして適切に情報として自分の中に落とし込むことが大切だと思っています。
なお、TOEICの勉強法については以下の記事で紹介しておりますので、興味のある方はご覧いただければと思います。
それでは、ざっくりと私の編入試験対策を振り返っていきたいと思います。
1.勉強スケジュール
勉強を始めたのは大学1年の2月初旬です。試験本番まで9ヶ月間の準備期間がありました。この期間で何をしたかざっくりまとめたいと思います。
なお、大学の授業はオンラインで受講し、課題も全て提出していました。編入の受験資格に単位取得状況に関する要件があるからです(あと、私の在籍校では成績が良いとお金がもらえたからです、、、)。
月ごとの勉強時間、何を勉強したのかについてはこんな感じです。前回の記事でも触れましたが、試験直前からの夏に失速しています。
以下では、阪大法と神大法に分けて、試験概要、勉強スケジュール、各試験科目についての対策について紹介していきたいと思います。阪大法については「もっとこうすればよかった」と思う点を、神大法については「ここがよかった」と思う点をそれぞれ記載していきます。さらに、それぞれの最後にコメント付きのまとめも記載していますで、よければその部分だけでも見ていってください。
2.阪大法の対策(不合格体験記)
(1)試験概要
阪大法の試験は、以下のように構成されています。
小論文
英語(筆記試験)
3000字の志望理由書←合否にどの程度影響するかわからない(筆者)
小論文は、与えられた文章を読んで質問に回答する形式で大問は2問ありました。英語は和訳ですが、法学政治学に関する英文で難解であったと記憶しています。
(2)勉強スケジュールについてのコメント
冒頭の1.勉強スケジュールでまとめた勉強内容のうち、阪大の対策にあたる部分だけ太字にして抜き出してみると以下のようになります。
私がこの勉強内容を見て思うのは、阪大法の対策がぼやっとしたものになっていたということです。何をすればいいのかわからないまま手探りで対策してしまっていました。
具体的には、過去問を見ても「何の教材について、どの範囲を、どのくらいの完成度で勉強すれば、点数が取れる」というような大学受験らしい戦略を立てることができないという課題に直面しました。
このような状況から、阪大の勉強スケジュールは予めかっちり決めることができず、その時に必要だと思ったことをやっていました。その結果、夏ごろに小論文対策は何をしたらいいのかが分からなくなってしまいました。これが失速する原因になります。
阪大法の試験を分析しようにも、過去問を見る機会が限られており、予備校に通っておらず情報も少なかったので、仕方ない部分ではあったかもしれません。ただ、もう少し試験内容を吟味して有効な対策を立てることができていれば、話は変わったのかなとも思います。
◼︎もっとこうすればよかった
例えば、後述するオンラインサロンにもっと早く加入したり、合格した人にtwitterでアポをとりにいったりと、やれることはいくらでもあるのに、そのチャンスを逃した罪は重かったです。
(3)小論文の対策
ここから具体的に取り組んだ対策を見ていこうと思います。
小論文の対策ですが、
法学政治学系の新書を読む
有斐閣の『政治学』を1周する
まともにやったと言えるのは上記の2つくらいです。
あとは、大学の授業で政治系の科目をとって、それを丁寧に勉強していました。
振り返ると本当に何をしたらいいのか分かっていなかったということを痛感させられます。阪大に試験問題を見にいった時に、「この試験は対策とかじゃなくて受験生の地力を見ているのだなあ」と決めつけてしまったことも問題でした。もちろんそのような側面もあるのでしょうが、対策できることはいくらでもあったと思っています。
あとは、有斐閣の政治学テキストは1周するだけではなく、取り組むなら暗記するくらい真剣にやるべきでした。ネットに溢れる「法学編入するならこの教材」という言説を信じて色んな教材に手を出してしまったのもよくなかったなと思います。実際、合格した神大の法学概論は1つの教材を信じて100%の精度を目指して暗記していました。
また、個人的には、現在、高値で取引されている『演習ノート法学』、『演習ノート政治学』は自分には合いませんでした。教材の合う合わないの判断をする重要性も学びました。
◼︎もっとこうすればよかった
信じることができる教材を確保するのも、大事な受験戦略の一つだと感じています。
小論文試験では、「専門的な知識に基づいて、問題に対する自分なりの切り口」をいかに数多く持っているかが重要になってくるのではないかと思います。「この問題に対して、あなたはどう考えるか?」と問われた場合に、基本的に「〇〇な理由から、私はこう考える」と回答していくことになりますが、この〇〇の部分を考えるには、
問題を理解できるか
問題に関する知識を有しているか
知識に基づいて論理的な理由づけを言えるか
などがポイントになってくると思います。要は、与えられた問題(文章)を専門的な知識に基づいて読み解き、自分の意見を論理的かつ具体例を用いながらいうことができればいいのです。
小論文の問題は予測が限りなく不可能に近いので、この出題範囲に耐えうるだけの「自分なりの切り口」、すなわち、問題に関する専門知識を身につけなければなりません。途方もないことで難しいように感じますが、一つの総論的な専門書を覚えきるなどすれば、いくつかの「切り口」を身につけることはできますし、ある程度の問題には対応できるようになるのではないかと感じています。
私は、この作業を新書を読むことを通じて行っていました。新書を数多く読むこと自体は悪い対策ではないと思いますが、読む前に有斐閣の『政治学』の内容をある程度暗記した上で、そこで身につけた「切り口」(専門知識、背景知識)に基づいて、新書の内容を分析する、あるいは新書の内容に意見をもつという対策ができていれば、より良い対策になったのではないかと感じています。
最後は根性論になってしまいますが、この勉強法は、「自分はこれを完璧に覚えているんだから対応できるだろう」と試験に臨む際のメンタルにも好影響を及ぼしてくれると思います。
(4)英語(筆記試験)の対策
次は、英語(筆記試験)の対策です。
英語の対策については、過去問を見にいった際に和訳の問題が出ることを知っていたので、とりあえず単語学習と英語の文章を読む練習を続けていました。
具体的には
『TOEFL英単語3800』のアプリ版で毎日単語をやる
英語で書かれた国際政治学のテキストを読む
以上の勉強をしていました。
あとはほんの少しですが、阪大の赤本を使って英文和訳の問題を解いたりもしていました。
法学政治学に関連する英語の文章が出題されるということは、頭では分かっていたのですが、当時の私はその分野の単語を重点的に補充するなどの対策はせず、自分の関心や専攻したい分野に関連した文章ばかりを読んでいました。
◼︎もっとこうすればよかった
例えば、今対策するなら、英語で書かれた法学政治学に関連する論文をGoogle Scholarや web of scienceで適当に探してきて、AIに翻訳を頼みながら多読する勉強法もありかなとも思います。知識も手に入りますし、専門的な単語にも触れることができます。多読を通じて単語の意味を覚えることもできますし、単純な読解力も増します。
私は紙ベースの教科書で読解の練習を行っていたので日本語訳がない英文を読み進めるというハードルの高い作業を行っていました。楽しく勉強をすることはできていましたが、効率という観点では最悪であったと思います。単語をいちいち調べながら、それを紙ノートにまとめて、結局それを覚えないという自己満の勉強法もしてしまっていました。
今やり直すのであれば、英文はネット上で手に入れた上で、翻訳をかける手段を見つけ、その翻訳を手元に置きながら自力で英文を読み進め、分からない場合は翻訳を頼りにするという方法をとると思います。
このように試験への解像度が上がれば、より効率的な対策も浮かんでくるので、前述した「試験の情報をかき集め、有効な勉強戦略を最初に立てる」というのは非常に大切なことだと実感している次第です。
(5)志望理由書の対策
最後に志望理由書の対策についてです。
志望理由書については、私自身、書き上げるのに非常に苦労した挙句、提出後に重要なキーワードに誤字を見つけ、その瞬間絶望しました。
法学編入ですので、司法試験を受けて法曹なりたいと志している方は、比較的書くことが定まっているかと思います。しかし、私の場合、理由の大半は大学受験でのリベンジでしたので、それを書くこともできませんし、法学部から法学部への編入ですので、より学術的・専門的な理由づけが必要とされました。
私の場合、大学受験で阪大法の国際公共政策学科を受けていたこともあって、国際政治に元から関心があったのですが、編入を受け入れているのは法学科のみであったので、国際政治を全面に押し出すこともできず、何を書けばいいのか分からずじまいになってしまいました(今思えば、事情を全面に押し出してこの路線でいくのもありだったと感じています、、、)。
ここまで正直に申し上げたので続けますと、私は志望理由書の作成から逃げていました。逃げて逃げて逃げ続けた結果、提出期限ギリギリに書き上げたました。誤字の一つや二つ見つかって当然です。
試験科目や募集要項を見たときから、大学受験のリベンジという動機に加えて、阪大法学部に入りたい!という理由づけを他にも考えておくべきでした。明確な目標設定があれば、試験へのモチベーションも夏の間落ちることなく維持できたのではないかと思います。
◼︎もっとこうすればよかった
最初、理由づけは曖昧でもいいので、師事したい先生、もしくは興味のある分野を決めて、その分野やテーマ、先生に関連する論文を10個くらい読み、知識を蓄えた上で、志望理由書に臨むと随分と書きやすくなるのではないかと思います。これは、私が大学院進学時の研究計画書を作成するにあたって行った作業になります(興味のある分野や師事したい先生は予め決まっていたので、やりやすくはありました)。
やってみて何か違うなと思うのであれば、また別の分野でこの作業をしてみるといいと思います。この作業自体も単に時間を浪費するものではなく、小論文に必要な読解力や知識を間接的に身につけることにも繋がります。ただしある程度時間がかかるので、この点からも、早め早めの準備と目標設定が大事であると感じています。
あとは、法学部から法学編入を志すのであれば、なぜ今の大学、学部ではその学びが実現できないのか、編入してまでその分野に固執する目的は何かを明らかにしなければ、「不純」な動機を見透かされてしまうのではないかと思います。志望理由書から逃げ続けていた私の志望理由書は、それを見透かされていたはずです。
最後に、院試用の研究計画書を先生に見てもらった際、一回の添削で内容が見違えるほどよくなったので、目上の人に思い切って頼んでみることも当時しておくべきだったなとも思っています。
(6)阪大法まとめ
ここまで阪大法編入の勉強スケジュールや試験概要、各試験科目への対策を振り返ってきました。不合格体験記ですので、私がなぜ失敗したのか、あるいは、もっとこうすればよかったというポイントに着目しながら参考にしていただければと思います。
この章のポイントをコメント付きでまとめ直してみると、
以上のようになります。
私の不合格体験記が前途ある皆様のお役に立てばと思います。
3.神大法の対策(合格体験記)
すでに阪大法の不合格体験記の部分で5000字超えの重量級note になっていますが、引き続きお付き合い頂けますと幸いです。
(1)試験概要
神大法の試験は以下のように構成されています。*配点の変更可能性あり
法学概論(100点)
小論文(100点)
TOEICかTOEFL(100点)
法学概論は法学の基礎的な部分が出題され、小論文は新書の内容などから出題がされるため、幅広い文章への対応が求められます。また、TOEICでは受験生の大半が800点を超えてくるなどインフレが起きています。ただ、700点前後で過去に合格した方もいらっしゃるようです。
(2)勉強スケジュールについてのコメント
神大法編入の対策で勉強していた部分を太字で強調してみました。阪大法のものと見比べていただくと、初期段階から有効な対策を進めることができており、バランスが良くなっていることが伺えます。
阪大とは対照的に、神大の試験はスケジュールをなんとなく立てることができていました。神大は過去問がwebにアップされているため、過去問を見て傾向を掴むことが容易です。それに加えて、法学概論とTOEICについて、いつまでにどんな内容についてどのくらい仕上げればいいのかがある程度明確になっています。
法学概論については、4月に取り組むべき教材を確定させ、それを1周し、どれくらいの強度で勉強すれば試験をクリアできるかのイメージがつかめていました。また、TOEICも出願期限という明確なデッドラインと、周りのスコア感の情報も手に入っていたので、作戦が立てやすく、早期から取り組めていました。
対策が遅れ、内容もふらついていた阪大法とは全く異なる状況でした。阪大法は落ちるべくして落ちたことがわかります。
◼︎ここがよかった
また、元から法学部に在籍していたことも神大の受験にあたっては有利に働きました。
法学に独特の言い回しに慣れている
定期試験で答案の書き方などを身につけていたため、編入法学の答案作成時に困らなかった
法学をがっつり勉強していたため、基礎的な内容を取り扱う法学概論の勉強は容易であった
以上のようなメリットがありました。
受験初期に法学概論の過去問を見て、上記のような自分の状況と照らし合わせ、どのくらい対策をすればいいのかを理解していたことから、法学概論の勉強にそこまで時間をかけないでいいと判断できました。そのため、TOEICの対策に十分な時間を使うことができ、これが勝因の一つとなりました。
◼︎ここがよかった
(3)法学概論の対策
ここから実際にどのような対策を行っていたのかについて触れていきたいと思います。
法学概論の対策では、主に編入法学のテキストのみ使用していました。前述した『演習ノート法学』は表現が小難しくて私には合いませんでした。
テキストはN先生という方の教材を使用していました。この教材と神大法学との相性は抜群で、このテキストなしでは合格は勝ち取れなかったと思っています。X(twitter)またはnoteで情報を得られますので、よければ参考にしてください。ちなみに神大法編入に独学で合格した同期も同じ教材を使用していました。
大変恐縮ですが、N先生のプロフィールのみリンクを貼らせていただこうと思います。
また、基本的には独学で勉強していましたが、試験の3ヶ月前から法学編入オンラインサロンに入りました。オンラインサロンでは、他の人が書いた答案をもとに学習することができ、問題もN先生のテキストに関連するものになっていたので、効率的に勉強を進めることができました。
私がどのように法学編入オンラインサロンを活用したかは以下の記事で詳しく紹介されておりますので、よければご覧ください。
◼︎ここがよかった
『ウォーミングアップ法学』のような基本書を利用して対策することも可能ですが、より試験に特化した内容が記載されているプロの教材を利用し、かつ、試験の傾向などの情報が集約されているオンラインサロンを利用したことで、使用した教材の中から覚える範囲を確定し、効率的に勉強を進めることができました。
どこを暗記すればいいかがわかったら、あとは覚えるだけです。ある程度内容には親しんでおいて、試験の1週間前から本気で100%暗記しました。その結果、概算ですが、法学概論で9割程度得点することができました。
◼︎ここがよかった
阪大法の対策とは対照的であったことがわかります。それほどまでに、私の中でそれぞれの試験に対する解像度が違っていました。
(4)小論文の対策
小論文の対策は基本的に阪大と同じ感じで行っていたので、満足な勉強ができていたわけではありません。
改めて振り返ると、
法学政治学系の新書を読む
有斐閣の『政治学』を1周する
在籍校(法学部)の政治系の授業を履修して真面目に勉強する
といった勉強をしていました。
阪大と同様に、小論文試験に関しては解像度が低いまま望んでいたことになります。これは、著作権の関係から過去問を見ても出題された文章が隠されていることに起因しています。ただ、繰り返すように、解像度をあげる手段はいくらでもありました。
また、神大の小論文では、時折、日本の安全保障の推移などに関する知識ベースの問題?や、川島武則先生の背景知識がないと書けなそうなもの?が出る年があります。
つまり、背景知識がないと回答できない問題が出題される年があるということになります。私は日本史や世界史、さらには政治経済の知識を「暗記」して頭にいれる勉強をしていなかったので、このような問題が出題されていたらおそらく不合格になっていたように思います。
対策としては、阪大法の小論文対策のところでも紹介した点とも関連しますが、政治学に関する総論的な教科書の内容を一通り頭に入れておくことでリスクヘッジはできると思います。
私の受験した年は、運よく、国語力勝負の問題が出てくれました。受験後の評価的には難解な文章だったようですが、試験中にそこまで苦戦しなかったことを記憶しています。出題される文章に耐えうるだけの読解力を、日々の勉強から身につけていたことが、小論文試験で8割程度の得点(概算)を得ることができた要因かと思います。
◼︎ここがよかった
◼︎ここがよかった
最後に、国語力勝負の問題が出た年を想定してどのように対策すればいいのかをまとめたいと思います。ここでは国語力を読解力と記述力に分けて考えます。
大学受験の現代文に関する学力レベルを上げる(読解力と記述力)
新書を読む(読解力)
添削を受ける(記述力)
答案をたくさん書く(記述力)
1に関して、大学受験の際に二次試験の国語の勉強に力を入れていたことが国語力の基盤となったと感じています。編入試験用の教材は多々ありますが、国語力向上を直接的な目的として教材は恐らくないはずです。いったん大学受験レベルの教材に戻って国語力を鍛え直すことも必要なのではないかと感じました。個人的には『現代文と格闘する』がおすすめです。
2は、専門的な分野に関連する読解力を身につける練習になります。たまたま読んだ本から出題されれば大当たりです。普段から専門的な内容に関する本を読んでいれば、試験本番にも何ら焦ることなく読解することができるでしょう。
読解力があって文章を正確に読み解くことができても、自分の考えを論理的かつ説得力のある形で記述することができなければ、小論文の試験では点数には結びつきません。
3、4の対策は、その記述力を身につけるための対策になります。添削を受けることは自分の記述方法を見直す良いきっかけになりますし、答案をたくさん書いて練習することで、徐々にどのように記述すればいいのかわかるようになってくることもあります。添削の機会は、前述の編入法学オンラインサロンや、編入試験合格者の方で個人的に添削サービスを提供している方もいらっしゃいますので、自分次第でいくらでも確保できるかと思います。
特に神大の小論文では字数制限があったりするので、字数制限内で自分の考えを述べたり、本文の内容をまとめたりする練習をしておかねばなりません。
(5)神大法まとめ
ここまで、神大法の対策を紹介してきました。私の勉強法は最適解でも何でもありませんので、最初に説明した通り、参考程度の情報にしてください。
法学に対する事前知識も、英語力、さらには国語力も受験生それぞれで違っていて当たり前です。その人にあった受験勉強の方法やスケジュールを組むことが大切だと思います。
合格レベルにたまたまたどり着いた人間はこんな勉強をしていたのか。それなら自分は、
いつまでにこの教材を使って
このレベルまで内容を仕上げて
そのためにこんなサービスを利用してみて
このぐらいの時間毎日勉強しないとだめだな
と考えてみるのがいいと思います。
最後に、神大法の「ここがよかった」ポイントについて、コメント付きでまとめておきたいと思います。
4.おわりに
ここまでお読みいただいた方、本当にありがとうございます。気づけば、12000字超えの大作になっていました。
2年前に受験した者の合格体験記、不合格体験記ですが、この2年間で自身が就活や院試、学会、その他活動を通じて成長していたこともあり、当時を振り返ると「もっとこうすればよかったな」、「ここ自分でもびっくりするくらい良い感じだったな」など新たな気づき、発見が多くありました。当時、私がnoteを書いていたと仮定すると、もっと内容の薄っぺらいものになっていたかもしれません。この記事が少しでも法学編入受験生のお役に立てばいいなと思います。
編入に関するnoteを書き始めようと思ったのは、大学卒業にあたって、「編入試験を受験してよかった」と心の底から感じているからです。自分がやってきたことを振り返る良いきっかけにもなっています。
また、人生で2回も落ちた阪大法学部は、かつては憎い敵でしたが、今となってはいい経験をさせてくれたと感謝できる存在になっています。近日中に大学受験の失敗についてもnoteを出そうかなとも考えています。
大学卒業時に大学受験の失敗の記事について書くのは「うわ、こいつ学歴コンプまだ引きずってるのかよ」と思われてしまいそうです。しかし、私はその逆です。編入の経験を通じて人して成熟した結果、大学卒業を節目として、人生の最大の失敗を完全に乗り越えることができたのです。編入試験との出会いは人生を豊かにしてくれたなと感謝しています。
さて、この春から大学院に進学し、来年のイギリス大学院留学に向けて努力していかねばなりません。一度は諦めた国際系のキャリアですが、自分の可能性を広げるために再び挑戦していこうと思います。
みなさんお身体に気をつけて、それぞれの道を進んでいきましょう。
ここまでお付き合いしてくださり、誠にありがとうございました。
何か質問がある方は、X(twitter)の@Hu_hougakuまたは@initarou_mmまでご連絡くださればと思います。
それでは、次回の記事でお会いいたしましょう。
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