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ゴッドハンドを探す旅

先日ZOZOTOWNが、3D計測用ボディスーツ「ZOZOSUIT 2」を発表しました。もはや「それ何だっけ?」という人も大勢いるかと思うので、念のため公式のリリースを貼っておきます。

そうです、張り巡らされた無数のセンサーで体のサイズを計測する全身タイツのようなアレです。

2018年、初代ZOZOSUITの配布が始まると当時の筆者は即取り寄せ、デニムやらスーツやらをオーダーして一喜一憂した思い出があります。特に「試着しなくていい」という点に魅力を感じていました。

リアル店舗で服を買うこともあるのですが、これが苦手でして・・・。試着したら買わないといけない気持ちになるし、そもそも小ぎれいな路面店とかに自分のような中年男が入って石を投げられないだろうか、あるいは退店後に塩をまかれないだろうか、いつもドキドキしながら買い物をしています。お店の雰囲気に耐え切れずにろくに試着せずに買って失敗する、なんてことを何度も繰り返してきました。そんな思いから解放されてデジタルな服選びができる、ZOZOSUIT発表当時のワクワク感を今も覚えています。

まあ、初代ZOZOSUITはイマイチな体験ばかりだったので、今でも歯を食いしばりながらリアル店舗に通っているのですが、それはまた別の話。

■ドントタッチミー

話は変わり、私事ですが先月引っ越しをしました。諸々の手続きや片付けなどがようやくひと段落したところです。新年と並んで新生活も始まったような感覚で、これまでにないくらいフレッシュな気持ちで満ち満ちております。

しかしながら、一つ困ったことがあります。それは、髪の毛を切るところがいまだに決まらない、ということです。通常は大体月1くらいのペースで切るのですが、11月ごろからほったらかし状態で頭髪については全くフレッシュではない状況になっています。

思い返せば、過去に引っ越した際もなかなか新天地での美容室が見つからず、しばらくは旧居付近の行きつけに片道一時間かけて通っていました。毎度パーマもカラーもせずにザックリカットするだけで、さして凝った髪型にするわけでもないのに、です。

美容室に限らず、慣れてる店に通い続けるのはそこまで不思議なことではないでしょう。ただ、今まで自分はそういうタイプではないと思っていました。しかしなぜか美容室は変えない。できるだけ変えたくない。

服屋は裸足で逃げ出すほど嫌いなのに、この差はなんなのか。自分がこれまで選択してきた行動や店選びを振り返ったところ、これまでにも、美容室のほか歯医者や整体などは比較的変えていない傾向にあると気付きました。

これらに共通するのは「体に触れられる」点です。しかも割とガッツリと。触れられるのが好きだなんてどんな甘えん坊かと思いますが、実際のところ私はかなり人見知りな性質です。初めての美容室なんてめちゃくちゃ緊張して吐きそうなくらいです。そんな人が初対面の人に体を触られたいわけありません。ゆえにおそらく「慣れてる人・気が合いそうな人になら触れられてもいい」という条件設定を無意識にしてるのだと思います。

慣れてしまえば、もしくは気が合えば、そこは一転してお気に入りスポットになります。美容室も歯医者も整体も、行くまで腰が重たいですが実際は大好きです。終わった後いつもめっちゃリフレッシュするので、なんならマインドフルネスくらい効果あるのではと思ってます。

今まで、髪を切るサービスに加えて、「身を委ねている」という安心感を得るために美容室へと通っていたんですね。

信頼しうる美容師・歯科医・整体師、これらプロフェッショナルの方々を、筆者はゴッドハンドのように崇めています。変な宗教に引っ掛かりそうなメンタル。

■ゴッドハンドを求めて

で、話を戻して。冒頭に話した次世代型「ZOZOSUIT 2」のニュースを筆者が見たのはリアルタイムから遅れて、引っ越し直後の昨年12月ごろでした。これだと思う店がなく、いよいよ髪を切ること自体が億劫に感じてきた筆者はいっそのこと「これの髪の毛バージョンを作ってもらえないだろうか」と妄想しました。

頭の形やサイズ、毛量や髪質などをデータ化。んで美容室にデータを持っていったらそれに基づいて切ってもらえる。履歴とかも全部残って、この前のこのカットの仕方は微妙だったから微調整してベストな塩梅を探る、そんな感じです。それなら機械に切られたと思ってゴッドハンドでなくても我慢できるような気がします。

引っ越したばかりの昨年末は、中々お店が決まらずそんなことばかり考えていました。しかし、そんな妄想にふけっている間にも髪の毛はモサモサ伸びていきますので、悠長に未来のサービスを待っていられません。やはり、今年まずやるべきミッションは「身を委ねられる」美容室を見つけることです。

しからば店選びをって話なのですが、中々このハードルが高いんです。前述の通りおしゃれ店舗が超苦手で、なおかつ人見知りですから。しばらくは色々な美容室の前をチラ見したり、時にはガン見したりするモッサリ頭の中年がうろつく事案が発生するかと思いますが、美容師の皆様はそんな不審者を見つけてもできるだけソッとしておいてください。その怪しい男、ただゴッドハンドを探しているだけですから。

・・・言い訳したところで不審者。

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