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【Corporate Values Story】Be a Challenger 〜INFORICHのこれまでを振り返りながら〜Vol.1

2024年9月、INFORICHはコーポレートバリューをアップデートしました。

新しいバリューの背景にあるストーリー、そしてバリューに込めた思いをお伝えするため、INFORICHの経営陣による連載を今月より開始しました。毎回、異なる経営メンバーが四つのValuesから一つを選び、それが自身の経験や考え方とどのように結びつくのか、思いを原稿にしてもらいます。
第一回は、取締役兼執行役員COOの高橋 朋伯です。

取締役兼執行役員COO
高橋 朋伯 Tomonori Takahashi
株式会社ラグザイアでのシステムエンジニア及びプロジェクトマネージャーとして、従業員のワークフローシステムを構築。 2012年には、スマートフォンのアクセサリーを扱うECプラットフォームである株式会社ベロシティーに入社。その後、INFORICHを共同設立、現在に至る。

https://inforich.net/our-team

INFORICHの新しいバリューには重要な要素がすべて詰まっていますが、創業以来INFORICHはチャレンジをし続けてきたので、個人的に“Be a Challenger”は最も思い入れの深いバリューです。
それは私が、逆境に対処し、新しい挑戦を乗り越える姿勢が成功の鍵であると信じているからです。

今に至るまで「Be a Challenger」をどのように体現してきたのか、これまでを振り返りながら2回に分けて紹介していきたいと思います。

草創期

「ChargeSPOT(チャージスポット)」をスタートしたのは、2018年4月ですが、もともとINFORICHはSNSマーケティング支援を得意とする会社で、全く違うサービスを展開していました。
そこから大きくピボットをしたわけですが、そういった転換期にはどうしても希望と不安が入り交じる状況になります。私が未熟だったこともあり、結果的に社員も半分会社を去る形になりました。
ChargeSPOT事業の準備を始めたのが前年の12月なので、たった4ヶ月でローンチしたことは今振り返っても異次元のスピードで立ち上げをしたと思います。

私は事業をスタートする時は、いかにこの事業の成功を信じイメージできるかが重要と考えています。そして同じく重要なのは、自分の周りに全く同じイメージを共有し、周りが更にそれを同じ熱量で語れるかです。

「ChargeSPOT」を始める時は、懐疑的な目で見られることも少なくありませんでした。
「このビジネスはデジタルサイネージで儲からないとダメだね」
「充電にお金払わないでしょ。家でタダでできるじゃん」など悲観的な意見を多くもらいました。
とある大企業の役員に営業を行った際は、その役員がガラケーを使っていて、眠そうに私の話を聞いているなんてことも。当時まだ意思決定者がガラケーを使っていることも多々あり、このサービスを全く理解してもらえませんでした。

こういった逆境の中、一人一人丁寧に話をし、仲間を作っていき、その輪を広げていくというのが、新しいことを始める草創期においては一番重要な「Be a Challenger」でした。

2018年、中目黒オフィスから原宿オフィスへの引っ越し準備中

拡大期

草創期をなんとか乗り越え、資金調達をしながら一気に拡大期に入っていくわけですが、とにかくスピード重視の意思決定と設置をしていきました。

まだまだ知名度が低かった「ChargeSPOT」の設置には、設置側に設置する動機を作る事が必要だったわけですけど、調達した資金を惜しむことなく事業投資をしました。

具体的には、TVCMや交通広告を大々的に行ったことと、スタンドの大量発注です。TVCMはいつ放映するかを先に決め、そこまでに何台置くかというハイストレッチなゴールを定めました。退路を断って進めましたが、これが非常に功を奏し社内でも大きなムーブメントとなり、成功体験が大量に発生しました。結果、設置目標を達成し、無事CMが始まるXデーを迎えることができました。

TVCMの効果もあってより認知度が上がり、ユーザーに使ってもらえる機会が増えたことも非常に喜ばしいことでしたが、「期限を設けて何としても成し遂げるという思いを全員が持ったときの強さ」を、全員で実感し喜び合えたことが一番の嬉しかった体験です。

拡大期においての「Be a Challenger」は、「いつ」までにこういう状態になるということを先に決めること、そしてみんなでしっかり「目標を握り合う」こと。その大切さを体現できる時期でした。

サービス開始当初は、設置搬送も社員が総出で対応

コロナ期

拡大期ではとにかく量にこだわり、なりふり構わず設置し、爆発的成長の土台ができてきました。そんな時期に、コロナ襲来という予期せぬ事態が発生。
人流と相関性が高いビジネスが故に、売上は90%以上減る大大大ダメージでした。

ただ、その状況を黙って見ているわけではなく、外に出て営業できないのであればそれを逆手に取って、ビジネスの中身を強くしていこうという方針を定めました。つまり、サービスの質を圧倒的に高める方針に方向転換をしたのです。

スピードだけを意識して拡大してきた歪はそれなりにあって、全体の稼働状況や、設置されている現場の状況はお世辞にも良いとは言えないものでした。
店舗に送ったはずの台が開梱されず数ヶ月眠っていたり、お店のカウンター内に設置されユーザーが借りれないなど、たくさんの現場の課題を抱えていました。
もちろんそんな状況が多発していたので、全体の稼働率が上がるはずもなく、全国のスタンドの半分は未稼働状態というひどい状況でした。

ここから全国にオペレーションチームを作り、店舗オンボーディング等のオペレーションを強化。稼働が見込めないスタンドの撤去なども行いました。
同時に データ専門チームも作り、データに基づいた意思決定ができるようにし、新規設置の稼働予測精度向上を図ったことで、1スタンドあたりのエコノミクスが大幅に改善されました。

コロナ期においては、「ピンチをチャンスと捉えてチャレンジ」ができるかどうかが大きな分かれ道だったと感じています。
この間に鍛えられた感覚は今に通じることも多々あり、現在のビジネスの考え方の基礎が出来上がった時期でもありました。

〈Vol.2に続く〉
Vol.2では上場準備期のお話とこれからのINFORICHについて「Be a Challenger」の体現についてまとめていく予定です。


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