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Corporate Values - アップデートしました

株式会社INFORICH、CHROの佐々木です。
今回のテーマは、Valuesについて。

2024年7月、INFORICHではコーポレートバリュー (以下、Values)を 一新しました。その背景にある考え方と、議論をどう進めたか、そして今後のステップについて書いていきます。

執行役員CHRO
佐々木 丈士 Takeshi Sasaki
フォード・ジャパン・リミテッド、フィリップ モリス ジャパンにおいて人事ビジネスパートナーとして、さまざまな事業部門の組織開発を担当。2015年にMeta(旧Facebook社)に入社。日本、韓国、マーケティングソリューション事業部の人事戦略を担当。

https://inforich.net/our-team

そもそもコーポレートバリュー(Values)って?

みなさんがお勤めの会社にはValues が定められていますか?自分自身は、過去にValues がなかった会社、あったけどあまり意味を感じなかった会社、そしてValues があって様々な面で体現されていた会社、のそれぞれを経験しています。結論、Values は重要!です。

自分が考えるValues の意義は「会社のミッションを実現する上で、全員で大切にしたい価値観、信念、考え方」です。企業経営においての意思決定に、絶対解のある場合は多くありません。複数の選択肢にそれぞれの Pros &Cons(プロコン)※ があるわけです。その時に最終的な拠り所になるのが、「ウチの会社は何を最も大事と考えるのか」という価値観で、これこそがValues の意義だと考えます。

その価値観が定義され、経営陣、社員により体現されていると、意思決定や社員の行動にその会社らしさが生まれます。別の言い方をすると、Values の本質は行動基準やスキルマトリックスではないと思います(評価などに使う場合があるとしても)。

本質はあくまでも考え方であり、その考え方が行動を方向付けるわけです。

※Pros & Cons(プロコン):ある議題やテーマに対する「プロ(賛成意見)」と「コン(反対意見)」を指します。

なぜアップデートしたのか

2022年末の上場を経て、会社のフェーズが変わった、というのが理由です。
会社のテーマとして ACT GLOBAL を掲げた今年、今後さらなる成長を実現するために、何を大切にしたいかを再定義する。また、皆が自分ごとにできて、社内外にコミュニケーションしやすい言葉に昇華させる、ということを目的としました。

アップデート前のものが下記です。日本語の部分に表れているように、上場というゴールを目指した、アクション重視のものでした。そしてこれらのValues はこれまで会社の意思決定と行動を方向付け、上場達成に大きく寄与しました。

【 これまでのValues 】
Ownership: ユーザーファーストの視点で、当事者意識を持ってプロアクティブにやりきる
Involve: 多様性を受け入れ、周囲を巻き込みながら誠実に実行する
Challenge: 失敗を恐れず、積極的に新たなものを作り上げる
Speed: アイデアを素早く行動に移し、丁寧に進める

そして今回アップデートした四つのValues がこちら。以前のものと比べ、今後の会社にとって重要な考え方・価値観をより全面に出したものとなりました。

さらに今回追加したのが、Value ではないものの、全てのValue のさらに根幹にあるマインドセットです。

そもそも現在のChargeSPOTビジネスも、最後は「モバイルバッテリーが借りられたら面白いよね!」で日本展開を決めた経緯があります(CEO談)。もちろん論理的な検証・評価は不可欠ですが、それだけではなく、INFORICHらしい遊び心を持ち続けながらビジネスも人も成長していくという思いを込めました。

ウチのCore Valuesを突き詰める

アップデートの議論を始めるにあたり、ファシリテーションは少し難しいものになるだろうと予想しました。なにしろ役員陣10人それぞれの視点、思い、語彙が飛び交うことになるので(実際そうなりました)。なので、コーポレートブランディングに特化したコンサルタントの渡邊佳与子さんに協力を仰ぎ、最初にフレームワークを設定しました。
参考にしたのはこちら(Make Your Values Mean Something by Patrick M. Lencioni , Harvard Business Review)。

要は、世の中のCorporate Values と言われているものにも三つの種類があり、大事なのはその会社のCore になるものを作ること、という話です。

Core: その企業に深く根付いた原則で、あらゆる行動の指針となるもの
Aspriratonal: 会社の将来の成功に必要だが、今は欠けているもの
Permission-to-Play: 従業員に求められる最低限の行動的および社会的基準

つまり、今回のアップデートは何かを新しく作り出したのではなく、INFORICHにすでに存在している重要な価値観を改めて言語化した、ということになります。

体現することが一番重要

さて、Values のステートメントの作成と社員への発表は終わりました。次は、いかにValues を浸透させ、経営陣と社員がいかに体現するか、です。こちらの方が重要で、体現なきValues はただの書き物になってしまいます。以下、現在計画中の浸透プランです。


  • まずは経営陣からの定期的、頻繁な発信が必要です。こちらは社内の定期的な会議や、note やSNSを通じた発信を予定しています。

  • 社員も日々Values に触れ、言葉に出す機会が重要です。こちらは、以前のValuesについても実施していた、全社員集会でのストーリー共有などを考えています。チーム内で各Value のチャンピオンを任命するのもいいですね。

  • 評価プロセスへの反映。現在、社員の行動評価にValues が使われています。こちらについてはValues をどう評価に結びつけ、公平性を維持した評価を行えるのかの議論を経営陣でしていく予定です。


最後に、自分自身が一番気に入っているValue は Be a Learner です。

自らフィードバックを取りに行き、学びのサイクルを繰り返す習慣が、会社と社員両方の成長を強化すると思うからです。

次回はINFORICHでフィードバックをどう考え、運用しているのかを紹介したいと思います。

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