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日本人の平均寿命が長い理由は酒に弱い遺伝子と腸内環境のせいだった!

最新のゲノム生物学の進歩によって、生活習慣や環境で遺伝子の
働きが変わり、実際に病気になるかどうかも変わるることが明らかに
なってきています。

遺伝子研究の結果、「酒に弱くなる方向への進化」していることが
わかりました。進化ではなく退化ではないかと思うあなた!
実は、専門用語では適応進化といい、生存に有利な特性を獲得する
ことを指します。つまり、日本人は酒に弱いほうが生存に有利だった
ということがわかってきました。

いっぽう、ロシア人の男性の平均寿命は64歳で日本人の80歳に比べて
かなり低くなっています。これは世界でもっとも寿命が短い50か国に
入っています。

その原因は、ウォッカの飲み過ぎです。ロシア人は一般的に酒に強い
傾向があります。ウォッカが誘引する死因としては、咽頭がんや
肝臓疾患に加え、アルコール中毒、飲酒による事故なども含まれて
いるとのこと。

また、ロシアはタバコ大国でもあります。 男性の喫煙率は
世界トップ5で約6割にのぼります。喫煙も死亡リスクを高める
要因になっています。

日本では太古から稲作農業で水田地帯が多かったことが、肝臓に
重い障害が起きる日本住血吸虫症や高熱を発症するマラリアなどの
病気を発症するリスクが多かった歴史があります。

しかし、酒に弱いと有害物質アセトアルデヒドが血液に多く溶けて
いるため、侵入した病原体が活発に活動できない可能性があります。
そのため適応進化として酒が弱い方向へ進化していったようです。

飲んだアルコールというのは、肝臓で分解されてアセトアルデヒドと
いう有害物質に変わります。しかし、酒に弱い人はこのアセトアルデヒドを
分解する酵素を作る力が低いため、血中に長くとどまります。

日本でマラリアが多く発生した県と酒に弱い下戸の割合が最も
高かった県がほぼ一致しています。一番は三重県、次いで愛知県、
石川県、岐阜県であることが事実が物語っています。

また、日本人は古来から海藻類などを消化できる腸内細菌を持って
いますが、欧米人にはのりなどを消化できる酵素が少ないことが
わかってきています。

日本人特有の腸内フローラの特徴が長寿の大きな要因のひとつである
とも言えます。穀物を分解する酵素であるアミラーゼの量は狩猟や
牧畜に依存して穀物をほとんど食べない各地の先住民と比べると
2倍高いことが実験でわかっています。

日本人の腸にはビフィズス菌をはじめとする善玉菌が多く存在して
いることも自明になっています。

やはり、長寿のの原因は酒の弱さと腸内環境に由来するのでは
ないでしょうか?


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