痛風発作の謎!
正式には高尿酸血症ですが、痛風の発作に悩まされてもう30年にも
なります。働き盛りの30代前半で痛風を患い、還暦過ぎても
続いています。
高尿酸以外は、血糖値も血圧も高くなく年齢の割には若く見られ
ますので、アンチエイジング的にも食生活やライフスタイルを保持し、
ストレスなく比較的理想的な状態です。
あれは、忘れもしない33歳のときに添乗業務でフィリピンに10日間
ほど滞在したときのことです。
連日、お客さんと一緒にわらじのようなステーキを食べ続けていま
した。
フィリピンはご存じと方もいらっしゃるかもしれませんが、野菜を
ふんだんに食べる習慣がありません。ましてや生野菜などは高価で
庶民はほとんど口にしません。今は富裕層の食生活は変わってきて
いますが、当時はそのような食の状態でした。
その結果、添乗中にその痛風発作が出てしまったのです。最初は
まったくわかりませんでした。どこか高いところから飛び降りて
足をくじいてしまったのだと思っていました。
足を引きずる添乗員なんていないでしょうね。
帰国後、早速病院に駆け込んだところ、血液検査の結果、高尿酸血症
つまり、痛風であることが判明しました。
「え、私が痛風!」と叫びたい気持ちでした。
しかし、調べてみると兄弟、従兄弟や親戚の伯父さんたちはみんな
痛風になっていることがわかりました。
やはり痛風持ちの遺伝的要因を持っていたところに、連日の肉責め
の外食が禍して発症してしまったようです。
30年の間、尿酸値を下げる薬を飲んだり、飲まなかったりを繰り返し、
痛風の発作は数年単位で繰り返していました。
ここ10年ぐらいには両足の親指の付け根にこぶができてしまいました。
当初は男の外反母趾だと思ってそのままにしていましたが、痛風結節
だとわかり、5年前に手術でこぶを取り除きました。
しかし、5年たってまた膨らんできて手術前に戻ってしまいました。
いずれまた、手術しなければいけません。
ここ一年は、一念発起して高尿酸血症と対峙し、尿酸の生成を阻害する
薬を定期的に飲み続けましたが、ほとんど尿酸値は下がらない状態が
続いていました。
薬の種類を変えて、量も増やしたりしましたが、発作が定期的に
現れる頻度は薬を飲まなかったときとあまり変わらないので、もう
やめてしまいました。
食生活は野菜中心で外食を控えめにしていますし、尿酸を生成する
食事はなるべく摂らないように気をつけていますが、ほとんど関係
ないみたいです。最新のエビデンスでは、食事による影響は以前に
言われていたほどはないようです。
ほんとうに痛風は不思議な病です。
今度は、痛風にいいとされる漢方を飲む前に薬膳で試してみたいと
思っています。