デザイナーとPMMの交差点で得た新しい視点
こんにちは!そらっちです!
私はB2BサービスのUXデザイナーとして新機能の体験設計を行う活動とB2B SaaSのプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)の活動しています。この二つのロールを担う中で、デザイナーとPMMの共通点やスキルの転用ができる場面が多いことに気づく機会が増えてきました。
この記事では、私自身のPMMとしての取り組み事例をもとにデザイナーとしての視点から双方に活かせると超個人的に感じた部分を共有します。
PMMとは何か?
一般的にPMM(Product Marketing Manager)の定義と業務内容をざっくり説明すると以下になることが多いです。
SaaSにおけるPMMであれば、担当プロダクトの専門家として、ビジネスサイドの各部署を横断しながら、The Model(salesforceより引用)をより効果的に機能させる役割と考えることができると思います。
私のPMMとしての取り組み
上記の業務内容の中でも担当プロダクトは製品リリースの計画は頻繁になかったため、私がここまでで行ったものは以下の通りです。
ざっくり現状を把握するためのインプットの活動(リサーチ・分析)、利益に繋げるための施策の要求整理・設計(マーケティング強化)、実行に移すための体制の構築(各部門との連携)に分かれています。
以下では個別の業務を少し詳しく解説します。
ユーザーリサーチ
市場リサーチ
顧客データ分析
タッチポイント・マーケティングの強化
インサイドセールス・プロモーションとの連携
UXデザインとPMMの共通点
ここまで自分の実際に行ったPMMとしての経験を記載しましたが、この経験の中で私が感じるPMMとUXデザインの共通点は、「共感・理解」と「設計」にあると思っています。
共感・理解:リサーチベースの顧客理解
PMMとして追う指標は契約数や利益などの成果に直結するものが中心ですが、それでも顧客理解の重要性は高いと考えています。
理由は、効果的なコミュニケーション設計の対象が顧客であるためです。どのタイミングでどのように顧客に情報を提供するかは、深い顧客理解なしには設計できません。特に競争の激しい市場では、購買行動が同じようなパターンになることが多く、インサイトの発掘が困難なケースが多いため、勝敗分析が鍵になると考えています。またマーケティング自体がが製品設計に依存する部分も多いため、マーケティング視点だけで利益向上を考えるには、よりシビアな顧客理解が求められると思います。設計:サービスブループリントに準じた考え方
UXデザインが主にユーザー体験を焦点に当てるのに対し、PMMは顧客体験と組織全体の運用体制を統合的に考えて設計する必要があると思う機会が多かったと感じています。この観点から、サービスブループリント(Sevendex Postより引用)のような考え方はPMMにおいて非常に重要であり常に考える必要性があると思います。顧客コミュニケーション施策がどれだけ優れていても、運用するための組織体制が整っていなければ成功にはつながりません。この視点は、デザイナーとしての設計範囲が広がるところは一般的なUXデザイナー等とは大きく違いますが、根本的なデザイン・設計への考え方は同じであると考えており、両者の役割には強い共通点があると感じています。
この記事を書いていて感じた超個人的な所感
ここまで自分の行なってきたPMMのキャリアの整理にあわせ、改めてPMMとデザイナーの関係性について個人的な視点から考えてみました。(まだまだやれている範囲も狭く、経験が少なく、浅い理解になっている部分が多いとは思いますが、、、、、)
PMMとUXデザインには、顧客の課題を共感的に理解し、体験を設計するという共通点がある一方で、PMMは「利益の最大化というゴールに対して、より効果のある本質的な戦略や要求を整理し、組織として結果に繋げるためのサイクルを構築するスキル」が求められるような気がしています。
追っている目的が事業視点であり大きいため、考える範囲がめっちゃ広く、個人だけでは時間とリソースが足りないなと思います。そのため自分が何をどこまでやるべきで、誰に協力してもらうのか、そのためにどう立ち振る舞いコミュニケーションをとるのかを意識して行動することが重要だと思う機会が多いです。
また組織が大きくなればなるほど大きなインパクトを生み出せるポテンシャルがある一方でコミュニケーションコストが上がる傾向があるので、その問題をどう解決するかは重要だなと思いました。(個人や少数で事業をすることと、事業を大型の組織でやることのそれぞれのメリットデメリットがよくわかった気がします。)
そのためPdMやPMMのロールは組織自体をデザインの対象として考える必要があるなとも思う今日この頃です。
このような経験をしていく中で改めて、自分がどの領域に対し、どのくらいの範囲の広さで、どのくらいの深さをミッションとして背負いながら働きたいかを考えると自分の目指したいキャリア像が描けると思いました。
以上、思ってみたことそのまま書いてみた所感でした👋