米国CDCが現在推奨している新型コロナ感染症予防対策
米国の新型コロナ感染症予防対策は、日本のそれとしばしば比較されます。 ただし、ネット記事の多くは、そのソースを示していないため、 その真偽が不明な場合が多いように思われます。
一例を挙げてみます。 某ネット記事 より引用です。
CDCが本当に社会的距離(ソーシャルディスタンス)を不要と主張しているのか、少々気になります。 そこで、確認してみることにしました。
ソースは、 米国CDCの公式Webサイト です。直訳すると不自然な日本語となるため意訳し一部補完しています。 正確に知りたい方は、原文をお読みください。
CDCではソーシャルディスタンスを完全に不要としているわけではありません。 高齢者や基礎疾患を有する人の場合は、 屋内でのマスクを着用や、ソーシャルディスタンスを保つことが推奨されています。
実際には、米国では高齢者においてもマスクをする人は少なく、 ソーシャルディスタンスも保たれていないように見えます。 ただし、これは米国民がCDCの推奨を無視している結果であり、 CDCが現状を是認しているわけではありません。
また、CDCは現時点でもブースター接種を推奨しています。 米国のブースター接種率は低いですが、CDCがブースターを不要としているわけではありません。
なお、今回の論考では感染症予防対策の是非について論じることはしません。 ただし、感染症予防対策を米国と比較するのであれば、 米国CDCが何を推奨しているのかについて正確に知っておく必要があります。 ネットの論考で疑問を感じた時には、一次情報を確認することが大切です。