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#14 人生の価値観が変わった本 5選

本を貪るように読み始めたのは、中学3年生の終わり頃。
好きな人に振られた後に腐った態度をとっていた時期。
その後に初めての彼女ができたが、今考えると恥ずかしさ故だったのか、2ヶ月で別れた。

いわゆる "思春期" を過ごしていた中で、「愛するということ」に出会った。
定期的に実施される模試で、国語の読解問題として出題されていた。

愛は「技術」であり、技術の「習練」が必要だ。

内容がその時の自分にドンピシャすぎて、読解どころではない!
次々と、言葉が心の奥底に刺さってくる。

この経験が、ぼくを読書の世界へ引きずり込んだ。




1. 愛するということ

人はよく「愛」とか言うけれど。
こんなにも、誰か1人を想い、一緒に対話しながら、生き続けることが難しいなんて思いもしなかった。

1欠片の恋しか経験していない中学生にとって、「愛」は未知の世界で、いつか自然に「愛する」ことができると思っていた。

愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分をゆだねることである。

愛とは信念の行為であり、わずかな信念しかもっていない人は、わずかしか愛することができない。

愛することは、技術なんだと。
愛するためには、孤独を克服し、鍛錬しなければならないのだと。

そんなとても大事なことに、15歳で出会えたことは奇跡だった。


2. 学問のすすめ

大学受験期に出会った名著。
受験期はモチベーション維持のために、定期的に読書をしていた。

受験生はもちろん、大学生や社会人で「勉強しようと思っているが、続かない」という人たちにおすすめの1冊。

『学問のすすめ』が出版されたのは1872年(明治5年)、明治維新後の日本が近代国家を目指して急速な改革を進めていた時代。
この本では、個人の努力と学問の重要性を説き、当時の日本人に向けて近代社会で生き抜くための指針を提供して、激動の時代にあって日本の近代化を支える思想書として重要な役割を果たした。

時代は異なれど、激動の時代で個人の努力が重要視される側面は本質的に令和時代と似通っている。
読むなら早く読んだ方がいい。
気になる方には、すぐに読むことをおすすめします。

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり、されば天より人を生ずるには、万人は万人みな同じ位にして、生まれながら貴賤上下の差別なく、万物の霊たる身と心との働きをもって天地の間にあるよろずの物を資り、もって衣食住の用を達し、自由自在、互いに人の妨げをなさずしておのおの安楽にこの世を渡らしめ給うの趣意なり。

されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥との相違あるに似たるはなんぞや。

その次第はなはだ明らかなり。「実語教」に、「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」とあり。されば賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとによりてできるものなり。


3. 志高く 孫正義正伝

この本も、『学問のすすめ』と同様に大学受験期に出会った。

孫正義さんの、学生時代から情報革命を先導した事業家になるまでの物語。
志を高く持ち、挑戦し続け、失敗を失敗で終わらせない。
人格を磨きながら、夢や目標のためにがむしゃらに進み続けるマインドに触れることができた。

がんばっていい。失敗してもいい。
ただ夢に向かって努力する姿は、誰よりもかっこくて美しい。
そんな背中を押してくれる1冊。

「志」と「野心」という言葉は同じ。いまは野心のある政治家いない。志と野心がないから、結局ビジョンがない。ビジョンがないから、混迷してしまう。志というのはもっと啓示的な言葉で、お金儲けとあまり関係がない。

ひとつ志を立てたら、人に何を言われようとも耐え忍ばなくてはならない。
耐え忍んでいるうちに、人格が磨かれていき、人に慕われる人物になれる。


4. 私とは何か

大学3-4年生頃に出会った本。
大学生になり、勉強もアルバイトも恋愛も就職も、何もかもが自由な世界で、人間関係だけは不自由に感じていた。
時が経つにつれて、価値観が合わなくなってくる友だちもいるし、雰囲気違うなと思いながら付き合い続けなければならない人もいる。

「自分」という存在は、他者との関係で生じた分人の集合体である

この分人という考え方を取り入れると、自分と他者の関わり方を気楽に捉えることができるようになった。
と同時に、普段関わっている友だち、高校時代からの親友、同じ夢や目標を目指す新しくできた仲間への感謝がより一層芽生えた。

人は一人では生きていけない、ということもよく言われるが、それは、何かの時に助けてもらえるというだけではなく、私たちの人格そのものが半分は他者のお陰なのである。


5. 日日是好日

茶道を始めたきっかけの1冊。
YouTuber しおちゃんの動画で紹介されていて、そのまま購入。

とても素敵で、今後の人生の指針となる言葉に出会えた。
どうしても「会いたいと言うこと」「好きだと伝えること」は恥ずかしくて躊躇してしまう。だけど、いまの瞬間が永遠に続くことはなくて、あっという間に過ぎ去ってしまう。

だからこそ、美しく丁寧に貪欲でありたい。
いましかない人との出会いを全力で楽しみたい。

会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。

幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。


ぜひ、読んで見てください!
最後まで読んでくれたみなさんに、幸あれ。

>>> 次回へ続く

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