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#7 人文学的ビジネスパーソン
『人文学的ビジネスパーソン』とは何か?
日本文化を学び、哲学・歴史・芸術・文学の背景をもとに、組織と人間に対して深い洞察を持っている。そして、その洞察から事業と組織の芯を見極めて、人を巻き込み、変化を起こせる。
世の中で大きな責任を担う人材は、人文学的だ。
『人文学的ビジネスパーソン』は上記のように定義しています。
経営者や事業責任者などビジネスパーソンとして大きな責任を担う人は、人文学的な方が多いです。
哲学・歴史・芸術・文学などの教養を学び、自分自身の経験と照らし合わせて、人間や組織に対して鋭くも寛容である心を持っています。
稲盛和夫さんも、柳井正さんも、孫正義さんも、数々の成功した経営者は読書家であり、幅広い分野について学び続けている。
すぐになれないからこそ、今から目指そう。
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人文学的ビジネスパーソンは、本を読んだり、少し意識したりするだけでは到底なれない状態です。
人文学的ビジネスパーソンへ向けた段階を4象限マトリックスで表わしてみました。
①新人ビジネスパーソン
経験値やスキルをこれから積み重ねる段階で、仕事の方法・コミュニケーションなど基本的な思想を学ぶ時期
②中堅ビジネスパーソン
仕事の思想を身につけ終わり、経験値や実務的なスキルにまだ伸びしろがある時期
③エリートビジネスパーソン
経験値が高まってきて、実務的スキルを発揮して成果を残せる時期
④人文学的ビジネスパーソン
高度な専門性・得意分野と経験値をベースに、人を巻き込み、事業を動かすための人間・組織の原理原則を学ぶ時期
これらの段階で綺麗にキャリアが分けられるわけではありませんし、前に進んだと思ったらまた振り出しに戻ってしまうなんてこともあるでしょう。
組織と人間に対して深い洞察を持つ人文学的ビジネスパーソンになるには、どの段階も決して避けてはならないのだと思います。
各段階で、直面した課題について考えて乗り越える経験を積み重ねていくことが大切だと信じています。
ただ、エリートビジネスパーソンから人文学的ビジネスパーソンになるには大きな自己変革が必要で、最も脱皮が難しいステップです。
その上、短期的にコミットしても目に見える形で結果は出ない領域。
だからこそ、今からコツコツと哲学・歴史・芸術・文学を通じて日本文化を学び、人間と組織に向き合うことが求められているのだと感じます。
>>>次回へ続く