１話　《塩との出会い》

塩

当たり前に暮らしの中にある塩

エジプトの砂漠の中で出会った塩が
人生で初めて塩を意識するきっかけとなりました

2009年　夏
エジプトのシーワオアシスに滞在中
鉱泉への散歩道で出会った白い大地
それは自然の塩湖でした

塩の発見に喜ぶ夫の横で
おそるおそる地面の白いものを舐めてみたら
それは、まさに塩！

これまで塩はお店で　買うものだったので
地面にある(正確には塩湖)塩に、砂混じりの塩に
当時の私はものすごく抵抗がありました

でもね、エジプトの後、インドからネパールへ
ついに塩がなくなってミニマーケットで塩を買って気がつくんです
(今思うとそれはサラサラの精製塩だった)

自然の塩がめちゃくちゃ美味しいってことに！
料理の味が全く変わることに！！

しょっぱいだけじゃない
豊富なミネラルが
まろやかな味わいや
奥深さとなる

それが私の人生で初めて塩の違いを感じた瞬間でした

帰国後に各地のいろんな塩を味比べして体感したこと
美味しい塩は最高の調味料です

塩マニアの夫のに感化され塩の違いを知ることに
これはもう興味深い遊びです
海で、海流で、その大地で、それぞれの味わい

エジプトでは、丁度収穫期であったオリーブを分けていただき
イタリアのオリーブ漬けのレシピを調べ
オリーブの塩漬けを作りました
（オリーブの塩水漬けという感じで）

これも人生で初めてオリーブが美味しい！と感じた宝物の出来事です

これまでの苦手だったものが、美味しい！に覆される
これはもう人生の喜びですね

振り返ると エジプトでの塩との出会いは
塩を大切に思う今につながるきっかけとなりました

日本で昔ながらの作り方を大事にし
丁寧に手間ひまかけて作られているお塩と出会い

その味わい深さに
奥能登のお塩に惚れました
珠洲のお塩づくりを応援しています

暮らしと塩と薬草園