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もう一度最初から読み直したくなる?デザインに隠れた粋な仕掛けとは?第11回Webグランプリ「企業BtoCサイト賞」を受賞したBOTANISTのサステナビリティサイト【後編】

ボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST(ボタニスト)」が運営する、サステナブル活動に関して発信するウェブサイト「BOTANISTのサステナビリティ| FOR A SUSTAINABLE FUTURE」が、第11回Webグランプリにて、企業グランプリ部門「企業BtoCサイト賞」のグランプリを受賞しました。前回の記事では、BOTANISTがサイトを通じて届けたい、サステナビリティに関する考えや、企画・制作にかけた想いをお伝えしました。今回は、デザイン制作の工夫を紹介します。


制作の第一歩は「サステナブル」という言葉の紐解きから

実際に、サイトをつくり込んでいくにあたり、最初に行ったのは、「サステナブル」とは何か、その言葉の持つイメージを紐解くことでした。

「サステナブル」という言葉は、ここ数年で、様々な場所で耳にするようになりました。以前は、意識の高い方の発信や、企業が率先して取り組むべき課題として耳にする程度でしたが、最近ではニュース番組に留まらず、バラエティ番組等でも「サステナブル」や「SDGs」といったワードが頻繁に飛び交うようになりました。

そうしたこともあって、生活者の方々の中には、「なんとなく地球や自然に良いことをしたほうがいい」という認識が生まれたと思います。しかし、それらについてどう向き合うべきなのか自分たちにできる具体的なアクションは何なのかなどついては、まだ分からないという方も多いのではないかと思いました。

私たちはそれを課題と捉え、生活者にとって「サステナビリティ」をより身近なものとして感じてもらい、いま自分たちにできる行動の後押しをすることを、デザイン表現・サイト演出で叶えることをめざしました。

デザイン制作の3つのポイント

企業やブランドが発信するサステナビリティに関する情報は、生活者にとっては興味を持ちづらいこともあります。そういった内容に、どうしたら興味を持ってもらえるか、デザインの制作を進めるうえで、3つのポイントを重視しました。

1.「親しみ」が持てること
自分ごと化を促すために、親近感を生むデザインであることを心がけました

2.「ストーリー性」があること
社会課題に興味を持ってもらうため、読み進めるうえで飽きさせない工夫が必要だと考えました

3.「つなぐ」という観点が伝わること
サステナビリティ・持続可能性を表現したサイト演出で、一人ではなくみんなで一緒に課題に取り組み、つなぐことの重要性を伝えることを意識しました

ポイント1.親しみやすさ

BOTANISTは、「シンプル」「ミニマル」をデザインのコンセプトに据え、パッケージや広告のビジュアルにもその要素を入れ込むことを、ブランドの立ち上げ時から大切にしてきました。 ウェブ領域においても、白を基調にしたスッキリとした色使いに、植物をモチーフにしたビジュアルを入れ込むといったものが主流です。それらは、時代の半歩先をいく洗練された印象、いわゆる「シンプルでミニマルな印象」を生活者の方に届けてきたのではないかと思います。一方で、そのシンプルでミニマルな印象は、親しみを与えるデザインとは、少し離れているという一面もありました。


「シンプル」「ミニマル」を踏襲したBOTANISTのデザイン

そこで、このサステナビリティサイトの制作では、イラストを用いて、温かみのある表現にすることにしました。親しみの湧くイラストで、親近感を持ってもらい、「サステナビリティ」をより身近なものに、自分ごと化してもらうことをめざしました。

イラストのタッチは、描き込みすぎず、面での構成を意識し、完全にデジタルではない、人の手で描かれた温かみのあるタッチを採用しました。

このようなイラストの採用は、それまでのBOTANISTのイメージとは少し離れたものだったため、少しチャレンジングなデザイン制作でしたが、結果的に、BOTANISTのもともと持つ洗練されたイメージや、かっこいい印象を残しつつ、親しみを感じさせるサイトに仕上がったのではないかと思います。

ウェブサイト「BOTANISTのサステナビリティ| FOR A SUSTAINABLE FUTURE」より

ポイント2.ストーリー性

サステナビリティをテーマにしている性質上、「とっつきにくい」「読み進めるのがつらい」と感じてしまう方もいると思います。

どうすれば最後までコンテンツを読んでもらえるかを考えた時に、漫画の広告のように、ついつい最後まで読んでしまうという要素が必要と考えました。BOTANISTのサステナビリティサイトでも、「思わず続きを見てしまう」「気づいたら最後まで見てしまった」と思わせるストーリー性を持たせることにしました。

「FOR A SUSTAINABLE FUTURE」のストーリー

「FOR A SUSTAINABLE FUTURE」のストーリーは、
①「BOTANISTの森」をイメージした舞台で、女性が種を拾います
②その種はやがて芽吹き、その苗(=未来)を担う次世代の子供たちと共に育てます
③その苗はやがて木になり、木が集まり森となっていきます
④森には花が咲き、動物や人が長く暮らせる世界に…
というものです。

このストーリーがあることで、トップページを最後まで読んでもらい、BOTANISTの取り組みや想いが伝わるよう設計しました。

ポイント3.つなぐ

サステナブルな社会・世界の実現は一人でなし得ることは決してできません。世代を超え、手を取り合い、受け継ぐことで、世界は少しずつ変化していくものだと私たちは考えています。

それらを表現するために、ある仕掛けを採用しました。トップページから、ページ最下部まで見終わった後、またファーストビューに戻る演出です。

どういうことかというと、2回目以降に表示されるトップページのイラストは、1回目とは微妙に異なっていて、ストーリーと連動した草木や花、人や動物が集まる、華やかなビジュアルに変化します。

トップページの変化

きっかけは小さいものでも、それを繋げ、みんなで一つの目標に取り組むことで、少しずつでも世界は変化していく、というメッセージをこの演出込めました。

一度、サイトをご覧になった方も、もう一度、トップページからじっくりチェックしてみたくなったのではないでしょうか?是非、「FOR A SUSTAINABLE FUTURE」で直接仕掛けを楽しんでみてください。

一歩踏み出す、あと押しに

この大きな地球のさまざまな課題は、ひと一人では到底解決することのできないものばかりです。

だからこそ、手を取り合い、受け継ぐことで、世代を超えて少しずつ変化していくものだと私たちは考えています。BOTANISTのサステナブルな取り組みを通じて、みなさまが踏み出すその一歩の、あと押しとなることを願っています。

そんな私たちの想いが、「 BOTANISTのサステナビリティ| FOR A SUSTAINABLE FUTURE」をきっかけに、少しでも伝われば嬉しいです。

また、I-neでは一緒に働く仲間を募集しています!採用サイトも是非チェックしてください!

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