やすけさは川のごとく
安けさは川のごとく
心ひたすとき
悲しみは波のごとく
我が胸満たすとき
全て 安し 御神共にませば
「It is well with my soul 」より
この歌詞を作ったスパフォード氏は、蒸気船の転覆事故で、四人の娘を失ったのである。
ただひとり生き残った妻からの電報には、「わたしひとり生き残りました。これからどうやって生きてゆけばよいでしょうか」とあったのである。
スパフォード氏は、傷心の妻を迎えに、蒸気船に乗ったわけである。
道中、娘たちが沈んだ地点に、
船がさしかかった時、氏の悲しみは、最大となったのである。
寝室に戻り、悲痛な叫びとともに、
悲しみと深い絶望から、
部屋にこもったまま何日も外に
出てこなかったのである。
しかし、この時に氏は、言いもしれない心の平安を得たのである。
なぜならば、「私たちは大丈夫」
そのような天の啓示を受けた
からである。
娘たちは、天に召されたことを
確信したのである。
スパフォード氏は、シカゴ大火で、
全財産を失い、その二年後に、四人の娘を失う事故に遭ったのである。
それでもなお、信仰を捨てずに
生きることができたのである。
「大事なコトやモノ、そして、
ヒトを失うこと」
人は、少なからず、これらを恐れ、
生きているのである。
そして、人生では、大なり小なり、
大事な何かを失うのである。
それゆえ、人生のどこかの時点で気づく必要があるわけである。
それは、物事は、失ったように
見えて、実は失っていないという
事実にである。
「見えなくなったけれども、
存在する」
この感覚を得ることが、失うことへの恐怖で支配された人生からの
決別を意味するのである。
ほどなくして、心の平安が訪れ、
真に豊かな人生を味わうことができるのである。