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藍(タデアイ)叩き染めのポイント

 タデアイを栽培したことのある人の多くが楽しまれてきた叩き染め。今回は「できるだけ葉の形と色をクリアに染めるためのポイント」をまとめてみます。
 叩き染めはシンプルな作業で大きな失敗の起こりにくい染め方だから、子どもの夏休みの自由研究に活用されているご家庭も多い印象です。キレイに仕上げて長く楽しめる作品に仕上げましょう。


よく染まる葉の選びかた

 元気にピンとしている状態の葉を摘み取ることはとても重要です。朝方や少し涼しくなってきた夕方など、作業のしやすいコンディションの葉になっている時間帯に収穫しましょう。
 葉に水分が十分に蓄えられている状態の方が、色素の元になる成分が生地に染み込みやすく、しっかりとした色と形に仕上がります。

 また、タデアイ全草の上部3分の1に生えている葉を使うようにしましょう。色素の元になる成分(インジカン)は、タデアイの上部3分の1の部分に豊富に含まれるからです。株の先端の小さい葉は、とてもキレイな色にくっきり染まりますからぜひ利用してください。

先端から5枚の葉を叩き染めした場合の記録(2024年8月)

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