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Flow along

窓の外の雹は粉雪へと変わり 冬のときめきは甘い雫に凝縮さる

いとしいひととの距離を 近しく感じるのは何故だらふ
物理的には離れていても 握られた手の感触がいま此処に いつの間にか
渡れるようになった海 しなやかな行き来 よろこび合ふ時間を

一日に二度訪れる朝と夜を縫ふ 夢と現実との逢瀬はゴーグルなしに叶ひ
そなわる感覚を解き放ち 時を練る 真昼にみる夢 夕のあわひ
結晶の一粒ひと粒の内側へと 舞い降りる奇跡 鋭敏な内奥 先端をくるみ

煌めく夕陽は 海上に橙の帯を広げ 金色のまばゆさ 額にふる唇
寄せる波と 足裏が捉える砂 この先にあなたが暮らす海 わたしたちは
大いなる循環のなかに在る 次に食べるおそばにはアーサを沢山載せやふ
ふっくらとあわせたおむすび 葉に包んだお餅の匂い すきなものの広がり
トーチリリーを掲げ 往くひとの横顔に口づけ 滴る緑のなか 声を上げた

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芹沢 沓胡
Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛