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joy “メタモルフォーゼの縁側”

楽しいと感じること ほがらかな手応えは長く続いて 前へ進む力に変わる
月刊誌の連載や新譜が待ちきれなくて そわそわと胸を高鳴らせていた頃
同じものを読み 早く聞きたくて話したくて 跳ねる心の置きどころに惑い
うずうずと朝を待った 聴いて観て 感動を共にできることのしあわせが
日常を彩る ささやかなことを分かちあう喜び 遠く煌めいた学舎の影
おなじ熱量で話せる高揚を 折々に思い返す いまへと続く道

歳のちがう友と過ごす 昔や未来のじぶんとの邂逅 思うように
動かない体 現れる支え 楽しさは動き出すエネルギーを生む
お台所や往来での鼻歌 廊下をゆく軽い足取り ちいさな変化は大きな種
まぶしく見える他の存在 まっすぐさも 咀嚼できるときが訪れたり
日々は七色であるから 一生のうちに楽しさを感じる場面を多く持ちたい

誰かを思って一生懸命になれる瞬間 人は輝く 笑い合う時間の尊さを

縁側は緩衝 雨も晴れも つらさもうれしさも和らげ 真ん中へと戻し
漂うおいしい香りは記憶となり 時を刻む 自分が描かなかったら
販売する決断をしなかったら あのハッピーエンドに立ち会えなかったやも
人生は愉快 かかわりの先に憧れがひらき つながる瞬間がやってくる

”これさえあれば平気さ”と思うものは軸をつくり 自分を広げていく
熱中できるものを求め 情熱を開かせる場を 心を燃やし続ける舵取りも
じぶん次第 何度でもためらわずその熱を表出して 祈りは魂の呼び声

“メタモルフォーゼの縁側(BL Metamorphosis)”(’22・JP)
芦田愛菜、宮本信子、古川琴音、光石研

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芹沢 沓胡
Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛