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snowflake

雪とともに舞い降りたのは 涙がこぼれそうになる文面
知らぬうち丹田に込もっていた力 よろこびに近いのか否か

せつなさとはこのような感情だったか ひりひりと焦げつかんばかりに
燃え立つ胸で燗がつこう 戻り来る真夏の太陽 熱いまなざし
アスファルトを焼いた排気 色濃い緑の陰のそよぎ

一瞬にして蘇る横顔 胸を打つ笑顔が地上にあった
今すぐ抱きしめられたなら すぐ傍でおなじものを見るやすらぎ
胸のうち 旅の思ひで 聞きたいことが積み重なってゆく

陸上の さふして海の大きないきものたちの 混じり気のない感覚を夢みる
叫び出しさうな胸を 一面の雪上に投げ出して冷まさう
対話はもうすぐ 来る年にも沢山の喜びがみちるやう

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芹沢 沓胡
Erat, est, fuit あった、ある、あるであろう....🌛