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インディアンムービーウィーク2020リターンズ@高田世界館 上映作品

東京、名古屋、大阪、京都等々での開催を経て、インディアンムービーウィーク2020リターンズ、次なる目的地は新潟県へ。1911年に芝居小屋として開館し、100年を超える歴史がある日本最古級の趣のある劇場、高田世界館にて2月20日(土)からの開催が決まりました。

高田世界館でのインディアンムービーウィーク開催は、昨年に続き2回目となります。この映画館ではここ数年、日本で公開されるインド映画のほとんどの作品が上映されており、いわば〝インド映画のホーム〟的な映画館。そんな映画館からお声がけいただけて、とても光栄です。

▼高田世界館「インディアンムービーウィーク」紹介ページはこちら

インディアンムービーウィーク2020@高田世界館のラインナップは、IMW2020最強セレクトの8作品! それでは、紹介を進めてまいります。

1. ジガルタンダ(原題:Jigarthanda)

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抱腹絶倒のギャング・ミュージカル! 
インディアンムービーウィーク2020リターンズの大人気作品。

[作品紹介]

映画監督を目指すカールティクは、映画監督コンテスト番組に出場する。セミ・ファイナルで選外になりかけたが、審査員を務めたプロデューサーから長編映画の製作を持ちかけられる。提示された条件は、壮絶なギャングの抗争をテーマにした映画をつくることだった。カールティクは命の危険も顧みず、南インドのマドゥライで悪名を轟かせる凶悪なギャングのボス、セードゥに関してリサーチを始める。タミル語映画界の若き鬼才、カールティク・スッバラージ監督(ペーッタ)の出世作である本作は、秀逸な音楽にのせた「ギャングスター・ミュージカル」。原題は「心を冷やす」という意味を持つ、マドゥライ名物のアイスクリーム・シェイクの名前。

〈ジガルタンダ おススメのポイント〉
・映画監督コンテスト番組出身の鬼才、カールティク・スッバラージの出世作。
・サントーシュ・ナーラーヤナンによる、西洋音楽をインド楽器をバランスよく使い分けた音楽。
・伏線が次々回収されていく練り上げられたストーリー。
・凶悪なギャングを演じるボビー・シンハーの演技。

▶︎『ジガルタンダ』にまつわるトリヴィアはこちら



[作品情報]

監督:カールティク・スッバラージ(ペーッタ)

出演:シッダールト(バードシャー テルグの皇帝)、ボビー・シンハー(キケンな誘拐)、カルナーカラン(キケンな誘拐)、ナーサル(バーフバリ)/ 特別出演:ヴィジャイ・セードゥパティ('96、キケンな誘拐)

音楽:サントーシュ・ナーラーヤナン(キケンな誘拐、僕の名はパリエルム・ペルマール)

ジャンル:ドラマ、コメディ/ ダンスあり

171分/2014年/タミル語
初回上映:IMW2020リターンズ

2. ジッラ 修羅のシマ(原題:Jilla)

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仁義と正義の間に揺らぐ、首領の右腕ジッラ。
二大スーパースターの豪華共演作品!

[作品紹介] 

マドゥライを支配するギャングの首領シヴァンに育てられ、その右腕として地域を仕切るシャクティのあだ名はジッラ(シマ、縄張り)。ある時シヴァンは、着任した警視総監から犯罪集団の取り締まり強化を宣言される。危機感を感じたシヴァンは、嫌がるシャクティを介入抑止のため警察官にさせる。だがそれは、親子断絶の始まりだった。タミル語映画界の人気俳優、ヴィジャイ(ビギル 勝利のホイッスル)と、〝完璧俳優〟と称されるマラヤーラム語映画界の大スター、モーハンラール(ザ・デュオ)が共演。ギャングものでありながら、コメディ満載、ダンスもあり、家族のドラマにほろりとする。京都などで撮影されたソングシーンが含まれる。

〈ジッラ 修羅のシマ おススメのポイント〉
・モーハンラール、ヴィジャイという南インドの人気俳優が共演する極道ファミリードラマ。
・日本で撮影されたソングシーン。
・ファミリードラマ、コメディ、恋愛、アクション、ダンスと、様々な要素が合わさった「マサラ映画」。

家族愛を感じられるエンディングに涙。
・シャクティの登場シーンで打ちのめされるラーメン・ヘアーの悪役は、『サーホー 』『Master』などを手がけたスタント監督のスタント・シルヴァ。本作でもスタント・コーディネーターを務め、自ら悪役を演じ、ヴィジャイ登場シーンを盛り上げた。

▶︎『ジッラ 修羅のシマ』作品のトリヴィアはこちら

[作品情報]

監督:R. T. ネーサン

出演:モーハンラール(ザ・デュオ)、ヴィジャイ(サルカール 1票の革命、ビギル 勝利のホイッスル)、カージャル・アグルワール(バードシャー テルグの皇帝)

音楽:D.イマーン

ジャンル:ドラマ、コメディ、アクション/ ダンスあり


2014年/ タミル語/ 176分

初回上映:IMW2020リターンズ

3. 僕の名はパリエルム・ペルマール(原題: Pariyerum Perumal)

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抑圧される者の、魂の叫びを聴け。
カースト差別に対峙する青年の「生きる」ドラマ。

[作品紹介] 

弁護士になるという希望を胸に法科大学に進学したパリエルム・ペルマールは、同じクラスの女子学生ジョーと仲良くなる。しかし彼がダリト(不可触民)の出身であるために、二人の交際に反対するジョーの親族たちからの激しい差別に直面し、自らの存在について苦悩する。

気鋭のダリト出身監督が、青年の恋と苦悩を通して、インド社会に根強く残るカースト差別の現実を世に問うた作品。抑圧される者の魂の叫びを、洗練された映像と音楽、そして鮮烈な「青」のイメージとともに、圧倒的なリアリズムと幻想的表現とで描く。サントーシュ・ナーラーヤナンによる音楽も要注目。IMW2020の人気作品。

※本作には、CGにより表現された動物への暴力の描写が含まれます。

▶︎『僕の名はパリエルム・ペルマール』作品トリヴィアはこちら
▶︎補足noteはこちら

[作品情報]
監督:マーリ・セルヴァラージ
出演:カディル(ビギル 勝利のホイッスル)、アーナンディ(尋問)、ヨーギ・バーブ(サルカール 1票の革命)
プロデューサー :パー・ランジット(カーラ 黒い砦の闘い)
音楽 :サントーシュ・ナーラーヤナン(カーラ 黒い砦の闘い、ジガルタンダ)
ジャンル :ドラマ
映倫区分: G
153分/2018年/タミル語
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

4. ビギル 勝利のホイッスル (原題:Bigil)

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優勝カップは父の悲願

[作品紹介]
チェンナイの下町に住み、地域の人々から慕われているマイケルには、「ビギル(ホイッスルの意)」のニックネームで活躍した花形サッカー選手としての過去があった。込み入った経緯から、彼は友人の代わりに女子サッカーの州代表の監督となり、全国大会に臨むが、そこで過去の宿敵と再会する。

女性のエンパワーメントを中心的なテーマに据え、サッカーチームの女性たちの人生を共感を持って描きながら、スーパースター・ヴィジャイのダンス、アクション、一人二役演技などの見どころも惜しみなく織り込んだ大作。2019年、タミル映画の大ヒット作。

▶︎『ビギル』作品のトリヴィアはこちら

[作品情報]
監督:アトリ
出演:ヴィジャイ(サルカール 1票の革命)、ナヤンターラ(永遠の絆)、ヨーギ・バーブ(サルカール 1 票の革命)、ジャッキー・シュロフ(サーホー )
音楽:A. R. ラフマーン
ジャンル:アクション、ドラマ
映倫区分:R15+ (刺激の強い刀剣による殺傷流血の描写があります)
177分/2019年/タミル語
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

5. 伝説の女優 サーヴィトリ (原題:Nadigaiyar Thilagam)

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大女優の知られざる半生

[作品紹介]
タミル語映画だけでなく、かつては南インドの全ての言語の映画が製作されていた「映画の都マドラス」(現チェンナイ)。1940年代末に、女優になろうとマドラスにやって来た少女サーヴィトリは、映画界での伝手もなく、タミル語もあまり喋れないなかで、小さな役を求めて奔走する。数年の後に、彼女は南インドを代表する大スターとなっていた。

1950年代から80年代にかけての「映画の都マドラス」を舞台にした、実在の大女優の一代記。注目のナーグ・アシュウィン監督による、ノスタルジックな伝記的フィクション。豪華絢爛なソングと古映画再現シーンが見もの。

[作品情報]
監督 ナーグ・アシュウィン
出演 キールティ・スレーシュ(サルカール 1票の革命)、ドゥルカル・サルマーン(ウスタード・ホテル、チャーリー)、サマンタ・アッキネーニ(マッキー)、ヴィジャイ・デーヴァラコンダ
音楽 ミッキーJ. メイヤル
ジャンル ドラマ
映倫区分:G
167分/2018年/タミル語
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

6. 無職の大卒 (原題:Velaiilla Pattadhari)

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無職青年の出世と、痛快なリヴェンジ。
インディアンムービーウィーク2020の大人気作品。

[作品紹介]
大学で土木工学を学んだラグヴァランは、時代の花形のIT専攻でなかったばかりに、職が見つからない。理解ある母と、隣に越してきたシャーリニの二人から励まされ、大きなチャンスを掴むが、大手建設会社の御曹司と対決することになる。

「職のない若者」というインド映画の定番テーマを、ダヌシュならではのキレのあるアクションとダンス、恋愛、ファミリー・センティメントで彩った、爽やかで痛快な一作。初のセルフ・プロデュース作でダヌシュの持ち味が最大限に活かされている。

▶︎『無職の大卒』作品トリヴィアはこちら

[作品情報]
監督 :ヴェールラージ
出演 :ダヌシュ(クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅)、サムドラカニ(カーラ 黒い砦の闘い)、アマラ・ポール(神さまがくれた娘)、サラニャー・ポンヴァンナン
音楽 :アニルド(ペーッタ)
ジャンル :ドラマ、コメディ、アクション
映倫区分:G
133分/タミル語/2014年
ダンスあり
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

7. お気楽探偵アトレヤ(原題:Agent Sai Srinivasa Athreya)

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映画オタクの探偵が直面する、インドの闇
インディアンムービーウィーク2020の大人気作品。

[作品紹介]
アーンドラ・プラデーシュ州の小都市ネッルールで探偵業を始めた若いアトレヤ。レイプ殺人事件を調査するうちに、線路脇で身元不明死体が多数見つかるという別の怪事件に絡めとられていき、彼自身が容疑者となってしまう。

『きっと、またあえる』で重要な脇役を演じたナヴィーン・ポリシェッティが主演のユーモア・クライム映画。笑わせるだけではなく、インド特有の事情に根差した犯罪の恐るべき実態についても鋭く切り込む、考え抜かれた脚本が見事。

▶︎『お気楽探偵アトレヤ』作品のトリヴィアはこちら

[作品情報]
監督:スワループ R. S. J.
出演 :ナヴィーン・ポリシェッティ(きっと、またあえる)、シュルティ・シャルマー
音楽 :マークK. ロビン
ジャンル :探偵、コメディ
映倫区分 :G
146分/2019年/テルグ語
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

8. ウイルス(原題:Virus)

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未知のウイルス感染症に立ち向かった人々の勇姿

[作品紹介]
2018年のケーララ州カリカット。原因不明の高熱と嘔吐で病院に運び込まれた男性は、程なく死亡する。手当てをした看護師の女性も同じ症状で倒れる。未知の伝染病に人々がパニックに陥り、治療法が見つからないなかで、対策本部が発足する。

実話に基づくメディカル・スリラー。20年前にマレーシアで初めて確認されたニパウイルス感染症は、ケーララでは全く未知のものだった。冷静に原因究明と感染拡大防止に努めた対策本部、黙々と務めを果たした末端の医療従事者などを描く群像ドラマ。

▶︎『ウイルス』作品トリヴィアはこちら

[作品情報]
監督:アーシク・アブ
出演:レーヴァティ(マルガリータで乾杯を!)、パールヴァティ(チャーリー)、クンチャーコー・ボーバン
音楽:スシン・シャーム
ジャンル:スリラー
映倫区分:G
150分/2019年/マラヤーラム語
初回上映:インディアンムービーウィーク2020

開催期間

2020年2月20日(土)〜26日(金)

上映スケジュール

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料金

一律 1800円

イベント上映

初日2月20日(土)の『ビギル』は、「無言マサラ上映」として、手拍子、タンバリンなどの鳴り物、紙吹雪OK、発声、指笛不可の応援上映スタイルにて開催されます(感染防止の観点から、床に落ちた紙吹雪の二度撒きはお控えください)。

詳細は、劇場ウェブサイトにてご確認ください。

1年以上に及ぶコロナ禍で、遠くの町まで鑑賞に行けなかったお客様は少なくないと思います。一方で、新潟県といえば、かつては「にいがた国際映画祭」で、ほぼ毎年インド映画の話題作が上映されていました。新潟には、インド映画に慣れ親しんだ方が多いのではと、勝手に推測しています。お近くにお住まいのみなさま、感染防止にご配慮の上、ぜひ、日本最古級映画館の高田世界館で「インディアンムービーウィーク」をお楽しみください。

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