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注意!不動産屋さんの数字マジックに惑わされるな!

不動産屋さんは口が巧みで、セールストークが上手ですよね。私たちもそれを実感しました笑

よく「日本が再びバブル期に戻らない限り、変動金利の方がお得ですよ」「よっぽどのことがない限り」と、変動金利を勧められる... 。皆さんも経験あるのではないでしょうか?

ただし、このローン返済の計算の裏には数字のマジックが潜んでいます。ですので、今日はそのマジックに惑わされないように、その裏側を解説していきたいと思います。計算を相手に任せてはいけません笑という教訓です!




不動産屋さんの常套手段…

不動産屋さんがよく言う言葉です。私たちも不動産を購入したとき、言われました。

金利8%はバブルの時の金利
バブルにならない限り変動の方が良いですよ

この心としては、これまでずっとマイナス金利が続いており、今後も続くであろうという局面であったので、仮に今後金利が上がったとしても8%ぐらいにならないと、固定と同じ返済額にならない。言い換えると、90年代の日本のバブル期がもう一度訪れると思うのであれば固定がお得、そうでないのであれば変動がお得だよ、ということになります。

しっかりと数字を計算してみても正しい計算となります。8%にならないと、固定じゃなくて変動型の方がお得な計算に。

ではどこに落とし穴があるのでしょうか。


実はそれはこの金利上昇の仕方、言い換えると曲線の角度です。

計算の前提としては、これから10年20年が低金利の状態が続く、そして最後の最後で一気に金利が8%まで上がるという想定であります。



最初の10年間が大事!

ここで35年間の住宅ローンの特徴をお話します。それは、最初の10年間が大事ということ。

どういうことか?

利息分を見ていきましょう。よく見る下のグラフですが、ローン返済の特徴として、1年目に返済する利息分と、35年目に返済する利息分が変わります。毎月の返済額トータルは変わらないけど、その内訳が変わります。利息と元金の構成比、が変わるのです。

具体的に言うと、35年間のうち、最初の10年間で利息の約半分くらい返済が終わっちゃう。なので「最初の10年間を、いかに低い金利でくぐり抜けるか」が重要になります。誰もが銀行に払う利息分を最小限に抑えたいはずなので。

逆の言い方をすると、10年目以降の金利が高くなっても、ローン残高自体が少なくなっているので、皆さんへのインパクトは抑えられます。毎月の返済額の負担増も抑えられる、ということです。



数字マジックの正体

皆さん、おわかりになったでしょうか。
これが数字マジックの正体です。

先ほど見せられたグラフでは、35年間の最後でグッとあがっていますよね。ここがミソです。

・初期:ローン残高が多い時=金利が低く設定されている=返済額が少ない
・最後:ローン残高が少ない時=金利が高く設定されている=返済額はあがるものの限定的

なので、バブルのような、”よっぽど”のことが起きない限り、変動の方が有利ですよ、という結論になっちゃうわけです。

でも本当にこれが正しく
世の動きを表しているでしょうか?



ガチで固定 vs 変動比べたいなら

でも実際は、日本経済の景気は上がったり下がったりを、繰り返します。そしてそれに伴って、金利も上下を繰り返します。従って、金利が“上昇し続ける”ということはないのです。

ということは、もっと初期の時に、金利上昇するシナリオも考えておきたいですよね。本気で「固定vs変額」を比べたいなら違う計算が必要です。

もしちゃんと計算したいなら、不動産屋さんの売り文句より、金利上昇の打撃が大きくなります。この記事では、3%でも固定の方が変動より有利であることを、示しています。


そしてこの記事では、15の金利シナリオを作って、徹底的に分析してみました。金利がどれだけ上がったら、どれくらい利上げサイクルが続けば、固定の方が有利になるのか?数字好きにはぜひ読んで頂きたいです。



余談)住宅ローン控除も追い風

ここは余談となりますが、もう一つ最初の10年間が大事な理由があります。それは「住宅ローン控除」です。持ち家をもつ大きなメリットですよね。

📌住宅ローン控除とは?📌

年末の住宅ローン残高の0.7%が10年間に渡り所得税の額から控除される
※取得価格の場合もあり、また、条件によっては13年間)
※4000万の限度額あり

今の、変動金利は0.7%未満ですよね。なので言い換えると、お金を借りながら10年間は逆に儲かっている状態です。もっと言うと、10年間は住宅ローン控除がありますから、金利の上昇による利息の負担が0.7%を上限に相殺されます。

これもあり、ダブルの理由で、
住宅ローンは最初の10年間が大事。



🏃‍♂️ 行動に移そう

皆さん、不動屋さんと話す時は知識武装してくださいね。

私たちは結果、良い買い物をできたと思っていますが、場合によっては、変動にしてギリギリまでローンを組んで、金利上昇したから毎月払えない…ということも十分にあり得ます

もちろん、固定金利にもメリットはあります。その名の通り、”固定”されるので家計も管理しやすくなりますし、不安要素が一つ減る、ということはかなり大きいことです。

皆さんが、今後どのような金利の動きをするか?その読みを基に、変動のままでいいやと納得してもらえるか、固定に変えた方が安心するのか、の大事な決断の一助となれれば幸いです。


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