【ジョブ理論応用編#2】ジョブの発見と表現のコツ
先週から、ジョブ理論読書2周目に入ったINDEE Japan岡本です。
実は、INDEEに入社する前から購入はしていたものの、数ページだけ見て、あとは積読(つんどく)の1冊になっていたという事実をまだINDEEメンバーには伝えられていません。(笑)
読書2周目に入ると、1周目では気づかなかったところが読み取れてとても楽しいです。
でも同時に、本を読んでいる時は「なるほどな~」と思うものの、実際にやってみると「アレ?どうやるんだっけ?本読んだのにできない!!!」という現実に直面します。
みなさんもそんな経験ありませんか?
今日は、わたし自身が実践のときに難しいなと思った、“ジョブの発見と表現” についてお伝えします。
そもそもジョブ理論ってなんだっけ?という方は、以下の記事を読んでくださいね。
▶実践が難しいのはなぜ?
どうしてジョブ理論は実践が難しく感じるのでしょうか?
それは、ジョブ理論はイノベーションを起こす方法とも繋がっているので、これまでの自分の思考の仕方を変える必要があるからです。これこそが、ジョブ理論の価値なのですが、逆に実践する時の難しさの原因となっています。
考え方を理解しても、理論を使いこなすには、訓練が必要ということですね。
そして、ジョブ理論を実践する時に苦戦する典型的なハードルは2つだといわれています。
第1ハードル:ジョブを発見する
第2ハードル:発見したジョブを表現する
わたしは典型的なところでぶつかっていたのか!と思って、少し安心しました。(笑)
一緒にそれぞれのコツを学んでいきましょう!
▶ジョブ発見のコツ
まずは、ジョブ発見のコツから!
ジョブは、、、、
・人間が特定の状況下でやりたい事/やらなければならない事
・ソリューションはその事を実現したり/解決したりする
つまり、ジョブはソリューションに関係なく存在しているのですが、どうしても既存のソリューションの枠に嵌ってしまいジョブが見えなくなってしまう事があります。
説明しているはずなのに、なんか難しい!(笑) ので、例で考えてみましょう。一緒に考えてくださいね。
わたしの大好きなトヨタ86…...ではなく、“自動車” というソリューションが実現/解決するジョブは何でしょうか?
まず機能的な目的を考えてみましょう!
思い浮かびましたか?
わたしはこんなものが思い浮かびました。
・好きな時に好きな場所へ自由に移動する
・ストレスを発散のために運転を楽しむ
では、次にエコ意識をアピールしたい(社会的な目的)を考えてみましょう!
思い浮かびましたか?
ここで「自動車は本来乗り物だしエコ意識をアピールするものではないから、エコ意識をアピールするなら、そもそも自動車を使わないで自転車とかを考えたほうがよい」と考えた、そこのあなた!!!!
それは、ジョブ理論を知る前の思考の枠にハマっているサインかもしれません!
「そこのあなた!」とか言いましたが、「エコだったら車より電車とか使うほうがいいよね.」と考えたのはわたしです。(笑)
自動車を使わざるを得ない状況でもエコ意識をアピールしたいという状況はありますよね。
一個人ならまだしも、例えばバス会社やタクシー会社の場合、「エコのために車は一切使わず、電車と自転車だけを使います!」と発表できるでしょうか?
サービスが破綻してしまいますし、そんな発表を聞いたらエイプリルフールネタだと思うことでしょう。(笑)
ではそのような場合、“自動車” というソリューションで “エコ意識をアピールしたい” というジョブをどのように解決できますか?
ハイブリッド車を導入するという方法があるかもしれません。
観光バスで有名な “はとバス” さんでもハイブリットバスを導入されているようですし、路線バスでもハイブリット車の普及が進んでいます。
このように、ジョブを発見する時のコツは、既存のソリューションの枠にとらわれずに、顧客の状況を想像し発想を広げることです。
▶ジョブの表現のコツ
ジョブを発見することはできても、頭にぼんやりとイメージは浮かんでいても、上手く表現できない。
表現したときにニュアンスが抜け落ちてしまう。
次は、そんなジョブを表現するというハードルをクリアするコツです!
例で考えてみましょう。
テレビが解決しているジョブを考えて、表現してみてください。
思い浮かびましたか?
知識を得たい(情報番組)、映像を楽しみたい(映画)、リラックスしたい(バラエティ)などは比較的簡単に浮かんできたと思います。
では、“暇つぶしをしたい” というジョブが思い浮かんだ方はいましたか?
すごくストレートで、テレビの作り手の方たちには一見失礼に思える表現ですが、娯楽がたくさんある今の時代には、暇つぶしの手段の一つとして雇われている (選ばれている) / もしくは雇われていない (選ばれていない) というのが実態ではないでしょうか。
通常そのソリューションに対して一般的に使われていない様な表現にこそ、人間が本当にやりたい事が隠れていたりします。
ジョブを表現する時のコツは、ソリューションの枠から外して、顧客の本音を表現することです。
▶まとめ
発見と表現の二つのコツを紹介しましたが、いかがでしたか?
そもそもジョブを発見するためには、ターゲット顧客の候補を探し、実際に現場で一次情報を得ることが不可欠です。貴重な一次情報からの洞察を活かすためにもこのコツをぜひ活用してくださいね!
▶おまけ / オススメ本
今日は、たくさんの本を読んでいるINDEEメンバーおススメの本をいくつかご紹介します!
150年も前に書かれた本がここまで文脈に合っているとすると、今は明治維新なのか?普遍の真理なのか?
コーペティション経営というキーワードを各社の事例を使いながら伝えている。アライアンス等経営者が意思決定する際の考え方として使えそう。
遺伝子的な側面などから生命原則とは何か、それに敢えて抗って生きるとは何かという語り口が面白い。人が感情を持つ理由、視野が狭くなる理由を踏まえ、老害は生命原則に素直に生きているだけという腹落ち感も持てる。その上での原則に抗って生きるという現代の生き方への主張も一読の価値はあり!
コーチング師匠の本。すでに1800人ものコーチを輩出したカリスマトレーナーがようやく出した著作。コーチングの理論や手法をここまで実践的臨場感を持って読めるものはないのでは。良き人生のつくり方を語った本とも言える。
最近流行りの20XX本。事業トレンドを考える時の一つのインプットとして読んでおいてよいし、子供に勧めるのもアリかも⁈
是非、みなさんの梅雨時期読書の1冊に加えてくださいね!
では、また次回お会いしましょう。