ちびちゃん終了の朝
その日は突然来た。
朝いつものように、学校へ行く子供を送り出す。
「ちびちゃん行ってらっしゃい」
「やめて」
「え?」
「そのちびちゃんってやつ、もうやめて」
「…」
そこには、既に私の身長を0.1センチ超えた少女が立っていた。
頬も髪の毛も、朝の光を湛えてピカピカに輝いている。
「わかった。ちびちゃんはもうやめるね」
「うん。行ってきます」
パタンとドアが閉まる。
今朝、無事にちびちゃん終了しました。
1年前ぐらいに「もうちびちゃんって呼ぶのやめる?」って聞いた時は、「まだちびちゃんがいい」って言ってたな。
オッケーオッケー、順調に成長してる。
おかあちゃんは嬉しいよ。
おかあちゃんは、嬉しいよ🥹
『ちびちゃん』