ゼロ知識から始めたUnity初心者のギルドと歩んだ1年

本記事は、Unityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2023  25日目の記事です。
Unityゲーム開発者ギルドについては下記リンクをご覧ください。UGDGはいいぞ。


はじめに

はじめまして、23年の1月からゲーム作りを始めたアサキと申します!
今年の初めにゲーム作りを始めてもう年末…あっという間に1年が経ってしまいました。
皆さんはこの1年、どんなことがありましたか?

私は……近年稀に見る濃い1年でした。なんかもー色々と楽しかったです。
まあそれで終わる話ではあるんですが、せっかく振り返る機会を頂いたのでUnity&ギルドとともに歩んだこの1年を書き記したいと思います。
同じくゲーム作りを始めようとしている初心者の一助になれば――ならない? それはそうね……

ゲーム作りを始めたきっかけ

いきなりなんだよテメーという話なので、序章としてきっかけから記しておきます。


これまで二次創作界隈で絵を描いたりゲームしたりする生活だった私も、長年の活動の中で次第に熱量が下がってきてしまって、去年頃は何もせずぼーっとしたまま過ごしていました。
しかしそんな日常を過ごしていたある日、ふと頭にやりたいゲームが頭に浮かんできてしまいました。
なにかないかと思って調べても既存のゲームでは見当たりませんでした。

でも自分にはゲームなんて全く作れないし、誰かに話して作ってもらうなんてできやしないし…。かといってこれを忘れてしまうのはどうにも惜しい! これ面白いのに!

…と悶々としながらもやっぱり忘れていくんだろうな〜と諦めていた中、桜井さんのYouTube動画を色々見ている内にどうしても「やっぱりやってみたい」と思うようになり、今年の1月に「新年だから新しいことを始めたい」と思ったのもあって、何もわからないけどとりあえずとスタートしました。

ギルドとの出会い

とはいえどこから始めたらいいかもわからない初心者が頑張ったところで何かができるはずもなく、ネットに上げてくださっているゲームの作り方のサンプルをその通りに作ってもエラーばかりで、まともに進めることすらできない状態でした。

あまりの自身の要領の悪さに半ば諦めかけていた時、Twitterで何か知識的なものを訊けやしないかとぼんやり検索していたら「Unityゲーム開発者ギルド」という存在を知りました。
詳しく見てみると、どうやら私の求めていたゲーム制作のコミュニティのようでした。
ですがそれは専門的なコミュニティです、

“初心者歓迎って書いてるけどどんな雰囲気かわからないし自分はド素人だし……でも一人でやるには無理がある……“

なんてことを思ってしばらく声を上げるか悩みましたが、このまま一人で続けて結局諦めてしまうよりマシだと思い切って参加申請をしました。

何もわからないのに専門的なコミュニティに入ったら辛辣なこと言われやしないかとビクビクしましたが……想像していたよりも遥かに温かく出迎えいただき、今ではギルドメンバーと交流しつつ楽しくゲーム制作に没頭して今日に至ります。

この場を借りて改めてコミュニティに感謝申し上げます。
ギルドがなければ絶対諦めてたと思う……。

さてさて、始めの話が終ったところで今年の振り返りを始めます。
どうか初心者具合を笑ってやってください。

1月〜4月

完全ゼロ知識!なんもわからんけどサンプルすらまともに完成させられないし楽しくないからいっそ自分でつくるわ!!!

…というアホな理由で講座のブロック崩しを途中で辞め、自分なりに面白くしようぜってことで新規にブロック崩しを作り始めました。

Rigidbody2D? Collider?
Time.deltaTime? Vector2?
全てわからないところからのスタートはもう大変でした。
始めて一ヶ月あたりで、弾の方向を決めたい時、ベクターってなんだよDLサイトかよ〜〜なんでこれをどうにかしたら方向になるんだよ〜〜なんてことを呟いてたら、Vectorは座標であり方向も表せるんだよ(意訳)と教えてもらいました。というかベクターとベクトルが同じものだと知りませんでした。
2点間の距離を測ったり、角度を求めたり、正規化(この言葉の意味も初めて知りました)したり……ゲームに絶対必要な知識を勉強できるサイトを教えてもらったり図に書いて教えてもらいました。その他、

・初期化ってなんかまっさらにすることじゃないの…?(パソコン的な)
・メソッドって自分で気軽に作るものなんだ!?

初心者丸出し

……こんなこともこの時期に知りました。みんな天才かよ。

また、勉強にどうぞと教えてもらったC#のサイト(未確認飛行さん)すら理解することができない残念な私を見かねてC#のおすすめ初心者本を教えてもらったのでそれを読みつつ制作を続け、またChatGPTの存在も教えてもらって助力を借りつつ4月末になんとか初めての作品を完成させることができました。

↓完成品がこちら

すげ〜〜〜〜私がゲーム作った!!!!!
そしてやっぱ私の作ったゲーム
面白ぇ〜〜〜〜!!!(自意識過剰)

もうかなりの達成感!(最初に考えてたゲームとは全く違いますが…)
出来上がって自分でそれを目の当たりにしたり、ギルドの人にプレイしてもらって感想言ってもらえたり……、感動しまくりでした。

私でも作れたんだ〜〜って、それだけでめちゃくちゃ幸せになりましたね……そして、「そこまでの知識がなくてもゲームは作れちゃうんだな」とUnityというゲームエンジンにひたすら感心しきりでした。

ちなみに勉強で読んだ本は「なるほどなっとくC#」です。読みやすくておすすめだぜ!(読み終わるのに二ヶ月くらいかけてたような………)

5月〜10月

体は求める…ゲーム作りという快楽を……!

今年の目標は3作品(雑な目標)つくるぞ〜!
1作目はできたから、あとの半年くらいで2つできたらいいなあ………でも1作目終わったばかりだし少し休k次のゲーム作るぜうおおお!!!(1作目が完成して3日後の話)

前作はGW始まるまでに完成させたいと思って詰め込んだのでGWの実家ぐらいは休んでも…と思いきや、自宅以外でのゲーム制作用に購入したノートパソコンをもちこんだのが運の尽き。体が……ゲーム制作を求めている……!!!

というわけで、前回2Dゲームを作ったので今回はなんか3Dのゲームを作る練習をしようと思って始めました。

なんかってなんだよ、と個人的に何かゴールがないとどうにも力が入らないらしく、じゃあなにか作るゲームを考えようとしたところ、小学生の頃友達とめちゃくちゃやってた「机の上で消しゴム弾いて相手の消しゴムを落とすゲーム」を作りたくなったのでそれに決定しました。

しかもオンラインで対戦できたら楽しいだろうなあとか思っちゃいました。

できちゃいました。

オンラインにはPhotonというサービスがあり、それを利用すれば比較的簡単にオンラインゲームが作れるなんてことはなかったです(少なくとも私には)

当然3Dも未経験なので「なんかcubeが灰色なんですけど!?」から始まりました。シェーダーは今でもなんもわからん

前作では本当に何もわからず完成させたので、今度は(ある程度)設計というものを考えようとしたのに責務が知らない間に増える増える………。
(それでも前作の1000行を超えるGameManagerからは進歩してますが)
このあたりはPUN2の挙動がわからずクラスを切ることが難しかったせいもあります。…言い訳ですね!

技術面では、欲しい3Dモデルがなかったためblenderを使ってモデリングをしたり、欲しい音声がなかったため自分で録音して加工したり、PVが作りたかったためDavinci resolveで映像を編集したり、本ではデザイン、CPUのAIについて勧めてもらった本を読んだりしました。

そういえばゲームって一人で作るならプログラミング以外もやらなきゃいけないんだなあ…と(今更)理解しましたね…

オンラインゲーム制作という初めての経験(それ以外もほぼ全て初めてなんですが)で戸惑う中、わからんの叫びに応えてくださったり、テストプレイに参加をしていただきフィードバックをもらったり普通に対戦を楽しんだり、今回も私一人では完成させることはできなかったでしょう、という感じのゲームでした。改めて助けてくださった方々に感謝をば…(何度でも言う)

今回の作品でありがたく参考にさせていただいたPUN2のひじょ〜〜〜〜にたすかる聖典(記事)はこちらにて!
そして著者の方にも度々アドバイスいただきました………それがなければ私はしんでいた。ほんともーありがとうございます……!!

(6月・9月)初めてのu1w、そして2回目の参加

話は戻って6月、ゲーム制作のさなかunity1weekというゲームジャムのお知らせが目に入ります。

いやいや初心者が1週間でゲームなんてつくれるわけg作れました。
詳しくは下記振り返り記事で↓

最初は私ごときが参加するなんて十年早いわ…と思っていましたが、他の方の勧めもあって参加させていただきました。

一週間という短い期間でどれだけ詰め込めるか…それを考えながら作るのがクセになる面白さです。

ちなみに今回の作品の間にu1wは二回開催され、私は無事2回とも参加することができました。

配信デビュー

また、参加二回目のu1wより何をトチ狂ったか配信デビューもしました。
Unityをやっていたはずがどうしてこうなった……(詳しくは下記振り返り記事にて)

unityroom放送局、開局

そして更に更に、u1wを応援するため始めた配信も次のu1wが始まるまでお休みか〜などと言っていたら、なんか勢いでunityroom内全体の作品を遊んで紹介する配信に拡大しました。
unityroomとは協力という形で連携しており、通常は私のチョイスでゲームを遊び、u1wの評価期間は特集としてその回のu1w投稿作品を遊びながら紹介しています。
通常時は大体毎週金曜日の21時より放送(配信)してますので、もしよろしければ遊びに来てください(露骨な宣伝)

https://youtube.com/@unityroom_broadcaster

11月〜

おかしい……休んでる日がほとんどない

趣味で始めたゲーム制作があまりにもどストライクだったためか、1月から今日まで体調不良以外ではほとんど休まずUnityを開いているしなんなら暇さえあればUnityについて調べている状況……。
そういえばゲーム(する方)にハマってた時も四六時中そればっかりだったので、まさにUnityがそこに収まった感はあります。

これが仕事なら絶対にノイローゼになってるんでしょうが、全く苦にならず毎日作業予定にワクワクしながら進めています。趣味のちからってすげー!
学習方面では、必要になったのでUniRxにちょっと触れてみたり、以前からおすすめされていた「良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門」を読み始めたりと今必要になっているものを少しづつ勉強してできることを増やしていっています。

次の作品も3Dのゲームの予定です。
当初作りたかったゲームからは全く違う方面に突き進んでますが、〇〇を作りたい!からゲーム作りが楽しい!に気持ちが変わったためか、まあそれもいいかな〜なんて愉快な気持ちになっています。

まとめ、そして来年へ

今年、ゲーム作りしながら過ごしてみて

余暇時間を全てUnityに費した一年は長いとは全く感じず、あっというまに年末になってしまいました……楽しいと感じている証左なのかもしれません。毎日「一日500時間にならねーかな〜〜〜〜」とか思ってるぐらいです。

作品がバズったり人気になったりというような事はありませんし、これからもそんなことはないのだろうとは思いますが、私の楽しいの本質はそこではなく、頭の中にあるものを自らの手で形にしていく作業に意義があるような気がします。

広がる世界

そして、一口にゲーム作りといえど扱うソフトは多岐に渡り、そのソフトを使うことでモデリングおもしろ〜とか映像編集たのし〜とか、絵を描く気力がなかったのにゲーム作りがきっかけでまた描きてぇ〜〜とか新しい発見が生まれ、人生……楽しいな! と日々ワクワクしながら過ごすことができています。
その分やりたいことに割く時間が足らなすぎて逆にストレス抱えてますが。

まだまだUnity含め知らないことばかりなので、今後もすこ〜〜〜しづつ色んなものに手を出していくのでしょう………そして増える勉強タスク…うごご……

初心者がゲームを作るには?

タイトルで初心者と銘打ってはいますが、実際のところ私がこの1年楽しくやれていたのは間違いなくギルドの存在があったからです。

自身が非エンジニアで、かつ親族や友人にエンジニアがいない限り、ほとんどの初心者は孤独のまま歩まなければならないでしょう。
ネットで調べることはできますが、記事によって当然言うことや書き方は違いますし、(書き方として)その正誤も異なります。それを初心者が見て判断するのははっきり言って不可能でしょう。

そういうところもアドバイスを受けたり、またコミュニティ内でのメンバーの発言で新しい知識を得たりするなど、日頃の勉強においてギルドにはたくさん助けられました。

私のケースですが、ギルドにせよ他のコミュニティにせよ、初心者ならばとにかくプログラミングに関する話が聞ける環境に身を置いた方がいいのかな、とこの1年を過ごしてみて実感しています。

勿論、自身で勉強する意思や姿勢が重要ですけどね!

来年に向けて

今年プログラミングとUnityを始め、ギルドに入り、ゲームを作って……日々知識不足を自覚してはぐぬぬとなっていますが、来年は少しでもぐぬぬを減らすために、浅いところの知識を掘り下げていければいいなと思っています。
特に設計方面は未だに掴めず……u1wも活かしつつ作りやすい環境を構築する練習もしていきます。

来年もゲーム作りを全力で楽しみながら、教えられてばかりのギルドに対して何か還元できるように、少しづつ勉強を続けていきたいですね…!

対外的には?

とりあえず作ってればはっぴ〜という状態でものぐさな性格も災いしあまりSNSで呟かない状態が続いていますので、広報も兼ねて進捗なんかを報告できたらいいな……と思っています。

来年もu1w含め合計4作品を制作できることを目標にしつつ、Unityやunityroomのお話をSNSでつぶやいていく! ……といいな!(ふわふわ宣言)

あとがき

……というわけで今年の振り返りを終わらせていただきます。
正直アドカレの大トリ(になっちゃった)がこんなのでいいのかと思いますが……というかゲーム開発始めてアドカレという概念を知りましたね。これエンジニア文化らしい?


最後に、ゲーム作ったことないけどやってみたいと思っている方へ。

覚えることもたくさんあって難しいかもしれませんが、一つづつコツコツ勉強していけば作品はきっと完成します。
少しでもやってみたいと思ったなら、是非挑戦してみましょう!

ではでは。来年もアサキをよろしくお願いします。

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