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【X投稿詩】2023年12月

 こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。


「良い言葉」

 良い言葉だけメモを取る。
 忘れない様にメモを取る。

 その言葉に価値を見出す。
 見出す時に笑みが浮かぶ。

 詩という形で言葉を残す。
 これは偏に快楽に等しい。

(2023年12月8日投稿)


「港町」

 彼の意思を完全に無視し、
 水は海へと還った。

 水が還ったのは港町、
 船もブイも風景の一部だ。

 偽りの故郷は愛おしく、
 慈悲深い女神に抱かれた様な心地だ。

 町に暮らす子供達は、
 童謡を歌い遊んでいる。

 「アァ、ここも悪くない」
 異国の景色に水は惚れた。

(2023年12月10日投稿)


「シーラカンス」

 布団に潜るシーラカンスは、
 鱗のパジャマと共に寝る。
 死に近い闇に紛れながら、
 まだ見ぬ陽の夢を見るか?

(2023年12月13日投稿)


「不快な思想」

 思想の押し付けを強行し、
 相手に不快な想いをさせる。
 君の言いたい事はわかるぜ。
 確かに君の考えは良い方向に進む。

 けど、思想を押し付けたらどうだ。
 一発で不快な因子になるんだぜ。

(2023年12月14日投稿/誤字修正済)


「朝日を背負って」

 明けない夜にただ一人、
 朝日を背負って君は来た。

 嫌に暖かい空気の中で、
 気楽な心のピエロがスキップ。

 「終わりはいつか来るさ」
 ステップを踏みながら君は言う。

 なぁ、その言葉に、
 何人の人々を救うんだい?

(2023年12月16日投稿)


「研究」

 人生は研究、
 対象は自分自身。

 趣味嗜好、
 思考思想、
 五感と感情、
 全て記録する。

 自分は何者か。
 答えの無い研究は続く。

(2023年12月18日投稿)


「或る寒い朝」

 朝露は凍り、
 野の鳩たちは凍える。
 針葉樹たちにも毛布は与えられず、
 寒さは皆不平等である。

 私は不感の空間で、
 布団に包まる悦に浸る。
 昨日の酒が残ってしまい、
 若干の不快さはあるが。

(2023年12月23日投稿)


「水流観測」

 水流は何を連れてくる?
 渦を巻いて連れてくる?
 見えない先に何がある?
 渦を巻く先に何がある?
 知らない世界があるはずさ。
 知らない自分があるはずさ。
 曖昧な水の底には、
 穢れの無い宇宙があるはずさ。

 あくまで観測予定の話。

(2023年12月27日投稿)


「煙と小鳥」

 遠くに見えるゴミ処理場の、
 太く長い煙突から煙が出ている。
 夕日に当たる煙は、
 白く汚れて漂っていた。

 チュッチュと鳴く小鳥は、
 煙の意味を知らない。
 無知だからこその、
 幸福があるんだね。

(2023年12月30日投稿)


 引き続き、noteの他にXにて詩を投稿しようと思っております。どうぞ、Xのフォローもよろしくお願いします。

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