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自分で解決するな!? 総力戦で生み出すツーリズムの新たな可能性

本記事は、2020年7月23日に開催された「日本インバウンドサミット2020」での「関東」セッションのレポートです。

新型コロナウィルスが蔓延しており、東京都は特に感染者も多く今後ツーリズムにおいても形態が変わっていく可能性が高い。各登壇者から出た意見としてはいかにwithコロナ、afterコロナに対応していくか、またその具体的な対応策に関する意見も挙げられた。

また、共通した考えとしては「今やるべきことに集中すること」。なかでも今こそ事業者ごとに強みを活かした連携強化を図っていくことが重要ではないかという意見も見受けられた。

今回の登壇者がモビリティに関連していることもあるが、今後のツーリズムの可能性として、大きな役割を果たしていくのがモビリティの活用と考えられる。やはり、三密を避けた移動が今後求められていく中で飛行機、電車、バス以外の移動、キャンピングカー、ヘリコプター等のプライベート空間を持つモビリティが注目されておりその活用手法について議論が交わされた。


モビリティの活用でニーズに寄り添う

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コロナ禍において今後旅の形態が大きく変化していく可能性がある。三密を避けた旅行をしたいというニーズが出てきており、バンシェアサービスはコロナ禍において予約が倍増になってきているという、今後も三密を避けたい新たなサービスも増えていくと考えられる。

また、モビリティを活用することで訪日客のローカルに触れあいたいニーズについても議論があった。例えばヘリコプターを活用することで、三密を避けて地方に移動し違った角度で楽しめるモビリティツアーも出てくる可能性もある。


連携の強化がキーポイントに?

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今この時期をafterコロナに向けた仕込みの時期と捉え、各事業者との連携強化をしていくべきという声も挙がった。個々人で解決できることは限られているので、各事業者と連携しながらそれぞれの強みを活かし、丸の内エリアのインバウンドを盛り上げていきたい(大谷氏)。

例えば、ツアーの視点を変えてヘリコプターツアーやバンツアーを活用していく、丸の内をよりウォーカブルな街として発展させていくために旅のお供のお弁当に鈴廣かまぼことコラボレーションしてはどうか、などといったアイデアがディスカッションで盛り上がりをみせた。

この状況で生き残るためには

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コロナ禍によって変わるであろうことを想定し、対応していくことが事業継続のひとつのカギだという意見が挙がった。

三密を避けた移動への変化、まずは国内需要を取り込む対応、ワーケーション対応(手塚氏)。在日外国人からの売上が上がった発見(鈴木氏)。今まで対応できていなかった受け入れ強化、インバウンド事業者とのコネクション強化、エリアの強みを生かしていく施策(大谷氏)。

各登壇者がこのコロナ禍で取り組んでいるインバウンドに関する戦い方について様々な意見が交わされた。


今後を見据えた「個人+α」の重要性

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「今やるべきことに集中する」を共通項として、モビリティの活用、連携の強化、変化への柔軟な対応について議論が交わされた。新型コロナウィルスの流行によりツーリズムは大きな打撃を受けたが、一種の転換期と捉えることもできる。

変化が求められる今だからこそ、自分たちの強みを把握し、さらにそれを拡充できるよう連携強化やモビリティの活用など「個人+α」へ目を向ける必要性を感じた。

それぞれの強みを活かし横の厚みを増やしていく。それこそがこれからのツーリズムに求められる形なのではないだろうか。
現状を悲観的に捉えるのではなく、前を向き熱量を持って今後を語る登壇者からは、新たなツーリズムの可能性が感じられた。

<登壇者>
宮下 晃樹氏
Carstay 代表取締役宮

大谷 典之氏
三菱地所 エリアマネジメント企画部専任部長

鈴木 智博氏
鈴廣蒲鉾本店 常務取締役 企画本部長

手塚 究 氏
AirX 代表取締役

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執筆:Tokyo Creative 中川智博
編集:明治大学 安田舜

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▼ 株式会社MATCHA(インバウンドサミット主催者)


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