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あなたにとって「人事」とは、どのような仕事ですか?「人事の役割」を脳内整理し、言語化してみた。

2016年に人事にキャリアチェンジをして、丸5年が経過した。
個人的に節目と感じるタイミングでもあることから、自分として考える「人事」という仕事について、改めて考えをまとめてみた。


僕には学生時代から掲げるライフミッションがある。
それは「関わる人の可能性を最大限に発揮することに寄与したい」という想いだ。

学生時代に仲の良かった友人が、家庭の事情により夢を諦めなければならないことになってしまい、自分のことではないものの、「悔しい」「どうにかならないのか」「何か手立てはないのか」といった、今までに感じたことのない複雑な感情が生まれたことがきっかけだった。

友人が夢を諦めずに済む「方法」はないのか。
小さくとも希望となる「可能性」はないのか。
夢を諦めるという「選択肢」しかないのか。

この出来事がきっかけで、自身の人生をかけて実現したいライフミッションやゴールセットが形作られてきた。

・「視野」を広げて、「選択肢」を増やして、自分の無限の「可能性」を信じることの出来る世の中にしたい。
・関わる人の可能性を最大限に発揮することに寄与したい。

そんなバックグラウンドのある僕が、キャリアカウンセラーという役割に出会い、資格取得をきっかけに人事の仕事に就き、ライフミッションの実現に向けて日々邁進している。

未経験から人事へ転職・キャリアチェンジとなった話は、こちらの記事にて!


「人事の役割」を自分なりに定義付け

「人事」という仕事は、役割が多岐に渡り奥が深いと感じている。

一言で人事と言っても、「人材採用」や「人材育成」、「労務管理」に「人事評価」、「制度設計」に「組織開発」とファンクション(役割)は多岐に渡る。
しかも、それぞれのファンクションで専門性が求められ、オフィエンスの側面もディフェンスの側面もあるという、何とも奥の深い職種である。

ミシガン大学の教授であるデイビッド・ウルリッチ氏が著書『HRチャンピオン』で提唱した「人事部の役割」も、概念を押さえるうえで参考のひとつとなる。

守備範囲が定まっているようで、実はどこまでも広げられるのが人事の仕事でもあり、状況によっては的を絞りきれずに混乱してしまうことも。
個人的には、シンプルに捉えることで悩んだり迷ったときに原点回帰できるよう、自分なりの定義付けを行っている。以下のように。

人事とは:
個人と組織が最高のパフォーマンスを発揮できる状態を創り出すことで、経営に貢献する仕事

人事部門とは:
人材に関するあらゆる業務を総合的かつ専門的に取り扱う部門

人事部門の役割とは:
経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の1つである「ヒト」を最大限に活かすこと

人事部門が必要な理由とは:
人事部門は組織と人を繋ぎ、思いや理想、情報を共有するインターフェイスの役割を担っているため

このように自分なりの定義付けをすることで、腹落ち感や納得感と共に、迷いやブレを軌道修正することができる。


「人事の役割」をビジュアルでイメージ

より印象的に人事の役割を捉えるために、ビジュアルでイメージできるよう、「綱引き」のシーンを用いて、「リンゲルマン効果」をベースにまとめた。

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【リンゲルマン効果とは】
ドイツの心理学者マクシミリアン・リンゲルマンは、「実験対象者の集団に綱引きをさせ、集団の一人当たりの働き具合を測る」という実験を行った。

1人で綱を引いているときは、100%の力で引く
2人で綱を引いているときは、1人あたり期待値の93%の力しか出ていなかった
3人で綱を引いているときは、1人あたり期待値の85%の力しか出ていなかった
最終的には、8人で綱引きをしているときには、1人あたり期待値の49%の力しか出ていなかった…

【参考】リンゲルマン効果とは?
https://bizhint.jp/keyword/309922
https://www.kaonavi.jp/dictionary/ringelmann_koka/

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「社会的手抜き」とも言われるリンゲルマン効果をひとつのイメージに、この期待値(ポテンシャル)や成果(パフォーマンス)を高めるために、経営資源の「ヒト」の側面でどのような関わりが効果的か。

仕事の中には、たくさんの「不」が存在している。
組織環境や人間関係といった様々なシーンで、不安や不満、不自由や不十分、不満足や不信感など、目に見えるもの見えないもの大小様々で存在し、それらの積み重ねが従業員および組織のパフォーマンスに影響していると考える。

この存在する、あらゆる「不」を解消することで、従業員の一人ひとりが迷いなく全力で、綱を思いっきり引くことができる状態を創り出すことで、ヒューマンリソースの最大化を実現することが「人事の役割」だと捉えている。


今回は自分自身の思考の整理と、拠り所の言語化を目的にまとめてみた。
僕の脳内整理にお付き合いいただいたことに感謝すると共に、同じく人事として働いているどこかの誰かの何かの参考になれば嬉しい限りである。

*INAZUMAN*

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