SmartHR カスタマーサクセス in winter 2020
こんにちは。SmartHR カスタマーサクセスの稲船です。
この記事は、弊社のカスタマーサクセスグループの今を知ってもらうことを目的として、2020年10月現在の「取り組んでいること」や「組織体制」、そして「2021年に起こりそうなこと」について記したものになります。カスタマーサクセスの知見・情報収集のお役には立てないかもしれませんがご了承ください。
ちょうど1年前の2019年11月に公開しております下記のnoteも併せてご覧いただくと、変化をお楽しみいただけるかもしれません。
サービスについて
SmartHRは人事・労務に関する手続きの自動化を目指すクラウド型ソフトウェアです。
「スモール / スタンダード / プロフェッショナル」の3つのプランと、「オンライン雇用契約・文書配付」や「SSO / SAML認証」、「ラクラク分析レポート」、「従業員サーベイ」といったオプション機能を提供しています。
カスタマーサクセスグループは、これら有償プランをご契約いただいているお客様の導入支援と活用促進、業務効率化の支援を行なっています。
SmartHRの収益構造
SmartHRはSaaS ビジネスとして事業を展開しており、LTV(生涯価値)を伸ばすことが重要となっています。カスタマーサクセスはお客様に継続的にご利用いただける状態へと導けるようさまざまな支援を行うことでお客様と事業の両面に貢献しています。
このように継続利用が前提となっているため、カスタマーサクセスグループは以下の指標をグループのKGIとして追っています。
● Retention Rate(継続率)
● Net Retention Rate(売上継続率)
またこれに紐づく各種KPIをユニットごとに定めてカスタマーサクセスの活動を行っています。
私たちの特徴
カスタマーサクセスはプロダクトの特性や事業フェーズによって、取り組みに違いがありますが、現在のSmartHRのカスタマーサクセスには以下のような特徴があります。
● 従業員規模が数十名から数万名以上と幅広い層のお客様を担当している
● 様々な業種・業態・地域のお客様を担当している
● 早いサイクルで機能改善が図られる
● 単体プロダクトとしても成り立つ規模のオプション機能がリリースされる
このような環境の中で変化に対応しながら試行錯誤を繰り返しています。
カスタマーサクセスの組織変遷
1年前の2019年末は18名体制でしたが、現在は東京オフィスと関西オフィスを合わせて36名と2倍の組織となっています。この1年間で大きく変わったこととしては主に下記のようなことがありました。
● CSMユニット内のチーム制導入(メイン・サブの2名体制で案件を担当)
● 関西カスタマーサクセスの本格的な立ち上げ
● 顧客向けサクセスコンテンツの新設と採用
● カスタマーサクセス データアナリストの採用
● マーケティング / PMMとの連携強化
● CSMのグループ会社出向 / カスタマーサクセス組織の立ち上げ
事業成長に伴い今後も大きな変化を求められることが予想され、引き続き組織拡大と強化が必要となっています。
※ PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)の役割については下記のnoteをご参照ください
カスタマーサクセスグループの組織体制
カスタマーサクセスグループは現在、東京3ユニット・関西1ユニットで構成されています。
● 従業員規模の大きいお客様を担当するEnterprise CSMユニット
● 従業員規模の小さいお客様を担当するSMB CSMユニット
● オペレーションを整備しCSMの活動を支えるCS Ops ユニット
● 関西地域を担当する関西CS
Enterprise CSMユニットではCSM(カスタマーサクセスマネージャー)1人あたり20〜50社、SMB CSMユニットではチームでお客様を担当しています。
私たちはカスタマーサクセスのセオリーに沿ってTierごとに最適な手法を用いて顧客対応を行ってきましたが、そろそろモデルチェンジが必要なフェーズが近づいてきました。企業規模に関わらずターゲットやステータスによってより最適なタッチを柔軟に選択できるようにしなければなりません。誤解を恐れずに言うと「Tierをぶっ壊す!」ことになりそうです。
私たちの課題
カスタマーサクセスグループには解決しなければならない課題がたくさんあります。ここには書ききれませんが、代表的なものを挙げます。
● 大手企業の導入が増え、プロジェクトの難易度が増している
● グループ内の分業が進んだ反面、横断施策を行うためのステップが増えた
● 顧客数の拡大に伴い、効率性・再現性の重要度が上昇し続けている
● CSMの採用が計画通りに進まないと詰む
常に新しい課題が生まれ、未だ完成することがない旅を続けています。
2021年に起こると予想していること
2020年はコロナ禍による環境変化の影響も大きく、お客様のビジネス環境も厳しい状況となっています。来年についても予測が立てにくい状況ですが、ほぼ確実に起るであろうと予想していることもいくつかあります。
● 超大手企業のSmartHR導入が進行する
● Enterprise向けのオンラインサービスがさらに加速する
● カスタマーマーケティングの取り組みが進行する
● 専門領域を担うCSM組織が拡大する
● デジタルコミュニケーションを通じたカスタマーサクセスが発展する
● 福岡方面からのカスタマーサクセス採用に対する圧力がやばくなる
引き続き起こる変化を予測して先回りしていく所存ですが、なぜ福岡方面からの圧力が強くなるかは下記をご覧ください。
カスタマーサクセスに求められること
事業成長や外部環境の変化によってカスタマーサクセスに求められることも変わってきます。これはカスタマーサクセスに限ったことではありませんが、今後は下記のようなことがより強く求められると考えています。
● 再現性(Reproducibility)
● 拡張性(Scalability)
● 持続可能性(Sustainability)
● アレンジメント(Arrangement)
SaaSビジネスの成長速度はとても速いため、私たちのグループもこれまで経験したことがない速度で成長しなければなりません。そのためには再現性を高めていかなければなりません。
前述のとおりSmartHRをご利用いただくお客様の業種・業態、そして拠点となる地域も拡大しています。どのような業種・地域のお客様でもご活用いただけるように拡張性を高めていくことが求められています。
その上でお客様のSmartHRの活用を支援し、業務効率化の先にある真の課題を解決できるサービスを継続的に提供していかなければなりません。
そして私たちが出会うお客様の課題も多様化してきました。SaaSのプロダクトは顧客が求めるカスタマイズのご要望にお応えすることが難しいという印象があるかもしれませんが決してそうではありません。ここで問われるのがCSMのアレンジ力です。
プロダクトが解決できること。オプションが解決できること。コンテンツが解決できること。CSMが解決できること。それらを見極めてお客様に合わせた最適なアレンジを行うことで個別の機能カスタマイズ以上の価値を提供できるのではないかと考えています。
私たちが大切にしていること
私たちのグループではカスタマーサクセスを推進するためにチームワークを大切にしています。
カスタマーサクセスマネージャーとして得た経験やスキルをチームに還元し、グループ全体としてパフォーマンスを最大化できるように心掛けています。失敗を恐れず、変化を恐れず挑戦し続けるグループを目指して仕事をしています。
カスタマーサクセス(CSM)を募集しています
最後になりますが、SmartHRはカスタマーサクセスマネージャー(CSM)を募集しています。SmartHRを通じて多くのお客様の業務効率化を支援することで、働くすべての人が本当に必要な仕事に集中し、気持ちよく働ける世界を目指すことに共感される方と一緒に働きたいと思っています。