枷
不自由な人生から飛び出したくて、ひとりの場所を手に入れた。
いろいろな制限はあれど、いいきっかけだと、もうこれから自由に幸せに生きられると思っていたのに
ひとつの躓きで、もろく崩れ去った。
そして新たに、不自由な人生を手に入れた。
この場所は、私の枷になってしまった。
でもここは、ひどく心地よく、最初からこうあるべきだったのではないかと錯覚するほどだった。
本当は、もっとこうありたい、こうしたいというビジョンがあったはずなのに、なんにも見えなくなった。
ただの拠点で、ただの手段でしかなかったはずなのに。
それだけだったのに。
どうしてこうなっちゃったのかなぁ。
…でも、今日も枷で生きてます。
枷のおかげで生きてます。
ああ、明日は、どうしようか。
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