【読書感想文・なるへそ(池井戸潤 著)】短い物語に詰まった池井戸作品のワクワク感
Audibleで「なるへそ」を聴きました。
ふと検索していたときに目についた池井戸潤氏の短編。Audibleにもあることがわかり、早速聴いてみました。
本書は、お互い種類の異なる専門家4人が定期的に集まり、毎回ゲストを招いて交流をはかる飲み会が舞台。解けない謎を抱えたゲストに相談され、4人がその解明のために議論を重ねていき・・・?
という話です。
Audibleで通常の速度であれば2時間以内に聴き終わる非常に短い作品にも関わらず、とても楽しめました!短い話の中で、ジェットコースターのように登場人物たちの心の動静が変わっていくさまが臨場感たっぷりでした。
話題自体は、大半の池井戸作品とは違って、「個人的なこと」に終始するのですが、それだからこそ感情移入できたりでき、1時間(1.5倍速程度で聞いているので)があっという間に過ぎました。
池井戸作品で、個人的に特徴的と思っているのが、最後の結論までの怒涛の展開なのですが、それも健在。結局誰が解決するのか?答えはなんなのか?が意外なところから一気に現れるのがやはり面白いですね。
それを、事件とか、政治に絡めずに、日常の出来事でする、というところに本書の面白みがあったのかな、と思っています。
難しい本のあとちょっとした小休止におすすめです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。