【読書感想文・私の生活流儀(本多静六 著)】いい意味で「自分ファースト」で土台を作る
Audibleで「私の生活流儀」を聴きました。
「私の財産告白」に続き本多静六氏の著書を読みました。本書は、日々の送り方、生活習慣、食事から、冠婚葬祭の仕方、家の間取りまで多岐わたって、
快適な生活を送るには
に焦点を当てた内容が書かれています。
本多氏は財産形成についてもそうでしたが「能率・効率」に重点を置いていて、「慣例」というものを客観し、無駄なものは極力生活から排除してきたことが伺えます。
具体的なアドバイスが多数あり、それぞれについての詳細は本書に譲るとして、本書のアドバイスに共通することを抽出したところ、自分としては、
基本的に、コンフォートゾーン内の物質的・精神的土台の上での生活を心がける
ということです。
特に参考になった例を挙げると、ひとつは家の間取りについてのアドバイスがあります。当時、旧来の日本家屋の間取りは、客間を最も陽の当たる場所にし、自分たちが常に生活する空間を北側へ押しやるようなものだったようです。その慣例を本多氏は踏襲せず、家を建てる際に自分たちが住む空間の充実に重きを置いたのだとか。
また、結婚などに対しても従来の慣例に従わず、嫁入り道具についても、支度金を娘さんに預け、本当に必要になった場合にその支度金から捻出するよう伝えたとか、どこかの地方で、トラック何台分も嫁入り道具を準備する習慣があったということを耳にしたことがありますが、それとは全く逆の対応。見栄をはる(つまり無理にコンフォートゾーンをでる)より実をとったということでしょうか。
要は、自分が見栄をはったり、自分を犠牲にして他人に尽くしすぎたりということを先に考えるのではなく、まず自分のコンフォートが確保できる土台を作り上げ、そこから他者との生産的な関わり合いを築こう、そう言われている気がしました。
確かに、自分の気持ちが常に充実した状態で人と付き合うのと、精神的に余裕がない中で付き合うのでは、やはり前者の方が断然良いでしょう。
ただ、この土台は、「贅沢」とは異なり、今でいう「ミニマリスト」に近いこんフォートだと認識しています。本当に必要なものだけそばにある、そんな空間です。
こんなコンフォートゾーンの構築を目指し、新年から頑張ろう、そう思った次第です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。