【読書感想文・頭のよさとは何か(中野信子・和田秀樹 著)】頭のよさとは「○○」である
Audibleで、「頭のよさとは何か」(中野信子・和田秀樹 著)を聴きました。
本書は、対談本なのですが、「日本の仕組みとして(著者らの言うところの)人が頭が悪くようになったり、頭の悪い人が報われるようになってるから、日本の政治・教育などが衰退しているんだ」ということが、お二人の共通認識のようです。
めちゃくちゃ大学教授とか、とりわけ日本の医学会をコケおろしている内容で痛快だったのですが(笑)、そこは一意見として捉え、自分としては「なるほど、日本の仕組みの中にいてわからないバイアスを認知できた」部分で非常に参考になりました。
自分が本書から得た最高の言葉は、
頭のよさとは「態度」である
です。これは響きました。
本書では、教授職とか、社長とか「上がり」の状態になって、それ以上「変わらなくなる」ことで、「頭がよかった人も、簡単に頭が悪くなり、世の中の仕組みとしてそうなりやすくなっている」と説いています。
それが人のやる気を削ぎ、創造性のある人材を埋もれさせてしまう元凶である、ということなのですが、これには激しく同意します。
そして、頭がよくなる、頭をよくし続けるというのは、「変わり続けようとする姿勢」ということなのだと、改めて実感しました。
Life Shiftなどで言われているように、学び直しなど、変わり続けることが今より重要になるだろうこれからの時代において、若い世代は、まだまだ若いうちに空想上の人生のゴール(安定した就職)を目指しているように感じます。
また、本書に記載のあった、卒業して何十年経っても「〇〇大卒」を気にするのも、「20歳から頭は良くならなく(変わらなく)ていい」と言っているようなおものです。
本書を読み、自分が「今何をするか」に集中するとともに、他人に対しても、その人の過去を見るのではなく、今何をしようとしているか、何を考えているかに着目して、話を聴くことをより心がけたい、と思った次第です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。