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【孫子】人を形せしめて我に形なければ、則ち我は専にして敵は分かる【最高の戦略教科書 孫子 守屋淳著】

今回の一言は、P137(守屋淳著「最高の戦略教科書 孫子」日本経済新聞出版、2014)の

人を形せしめて我に形なければ、則ち我は専にして敵は分かる

です。意味は、

こちらからは、敵の動きは手にとるようにわかるが、敵はこちらの動きを察知できない。これなら、味方の力は集中し、敵の力を分散させることができる。

とあります。

ここから発展して、

「変化が必然的にはらむ崩れをつく(P141)」ことが重要

ということが説かれています。

これは非常に高レベルな話で、

○ 野球 ○ 相撲 ○ 格闘技 ○将棋

などで例えを上げながら説明がされていましたが、結局、実力が高いもの同士の勝負では

後の先(いわゆる「後出しジャンケン」)

の意識が重要ということに行き着きます。

孫子では、当初「先手」の重要性が説かれていますが、実力が拮抗している場合、相手も同じようなことを考えているので、「不敗の状態」を盤石にして相手が崩れる瞬間を見逃さないようにする必要があります。

そして、その「崩れる瞬間」というのが相手が「行動を起こした」時です。そこでできた隙を見逃さないよう注視すること、そしてそれを利用すること、が勝負においては大事ということです。

自分の場合は「勝負」ではないですが、「相手のものを利用する」ことは取り入れたいところです。

自分の仕事では、さまざまな視点から同じような目的を達成するためのアプローチがなされています。しかしながら、遠い研究分野であっても、基礎知識が共通する部分が多分にあります。そこで自分が考えた理屈はこうです。

○ 不敗の状態:(抽象的な)基礎知識が盤石な状態

○ 後の先:盤石な基礎知識により、異なる分野の先行成果を利用して、自分の分野に応用すること。

という感じです。成果は先に出したほうが確かに注目度が高いですが、異なることを組み合わせることでも「新しい成果」が生まれます。分野同士が遠ければ遠いほど、その新規性は高くなると思います。

しかも、勝負ではないので、先行研究ともwin-winの関係、世の役にも立てるし、3方良し!

勝負でなくとも、孫子の教えを実践出来そうだと思いました。


でも結局、「準備(基礎知識)が一番大事」と言われているような気がします。


最後まで読んでいただきありがとうございました!


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