【いなもんジャーナル】〜井波を挑戦の地として選ぶ人びと〜
富山県南砺市井波地域にて、空き家の課題解決に取り組んでいる一般社団法人アキヤラボです。
ものづくりに興味のある移住者や起業者と空き家所有者とをつなぎ、空き家再生を通じて、町の活性化を目指しています。
noteでは、井波の空き家を購入(賃借)されて事業をされる(予定の)方を取材して記事をアップしていきます。
■古い町並みが残る木彫りの町
富山県南砺市井波は日本有数の木彫りの町として知られており、町を散策するといたるところに彫刻工房が点在しています。
井波別院瑞泉寺の建立から井波の歴史は始まり、幾度も火災で焼失するも、そのたびに地域の人々によって再建されてきました。瑞泉寺とともに井波の町並みは形成されてきました。
現在も150名ほどの木彫刻師のほかその技術を下支えする、鑿屋、建具屋、塗師屋、木地屋、製材屋、銘木屋や、仏師、漆職人、陶芸家、竹細工職人など、人口規模が約8000人弱という小さな井波地域に約200名(40人に1人の割合)の様々な職人たちが暮らし、職人文化が今に残る町です。
■空き家を再生して起業する人が急増中
古きものの再生でこそ生まれる新たな価値。
古き良き味わいにワクワクしながら、建物が紡いできた歴史や魅力を次世代に繋げていく行為。そんなリノベーションがひとつの物件だけにとどまらず、町全体まで規模が広まるとしたら。古い町全体が新しい価値のもと生まれ変わるということにはならないだろうか。
井波はまさにそんな実例になろうとしている町です。昭和の風情を残す町家をリノベーションし、町全体を次の世代が活躍できる町へ変えていこうという取り組みが行なわれています。取り組みの結果、新規移住者・Uターン移住者が増え、新しく町にやってきた人がスキルを活かしてお店を開くなどの変化が起こってきました。
■5年間に44軒の空き家と起業家がマッチング
空き家を再生した店舗・事業所の出店が相次ぐ井波地域。
井波地域の空き家実態調査で、3年間の空き家数の推移が明らかになりました。
井波地域では3年間で空き家が28軒(マイナス 1.59%)減少!
空き家問題に悩んでいる地方にとって、驚くべき現象がここ井波で起きています。
「ヒト」と「ヒト」が繋がり無数の有機的なネットワークが生まれ、小さな化学反応が次々に発生することで、いつの間にか町は変わってきています。
井波では空き家は“負”動産ではなく、地域にとって賑わい創出の大切な資源となっています。
▼一般社団法人アキヤラボ
■挑戦する人にスポットを照らす
自分たちの好きな地域で、空き家を資源ととらえて地域づくりやコミュニティづくりをする。 そんな人材を地域に増やしていったら、きっと地域は面白くなるはず。
【いなもんジャーナル】での発信が、さらに面白い人たちを井波に呼び寄せられる力になることを願って…
〇取材ライターは富山オタクことちゃん