見出し画像

【BOOKレビュー】#5 救世主監督 片野坂知宏

「救世主監督 片野坂知宏」ひぐらしひなつ著

を読みました。

 2019年シーズンJ1の舞台に帰ってきた、大分トリニータ!昨シーズンはじめに鹿島アントラーズやジュビロ磐田、そして横浜F・マリノスを倒すなど一躍注目を浴びるチームに!

しかし、J1に戻ってくるまでの道のりは決して平坦なものではなく、一度はJ3まで降格し、どん底にいたチームが、今シーズンJ1に帰ってきた物語。そして、この本では欠かせない、大分トリニータには欠かせない熱き男!

大分トリニータ監督!片野坂知宏 の物語!

片野坂監督の熱い人間味が伝わったり、彼の武勇伝も盛りだくさんで非常に面白い。

「カタノサッカー」

 みなさん、片野坂監督が、サンフレッチェ広島、ガンバ大阪でコーチとして名監督の脇で経験を積んでいたことをご存じでした?監督としてのキャリアのスタートはトリニータが最初。

現日本代表監督の森保さん、前日本代表監督の西野さん、現FC東京監督の長谷川さん、現コンサドーレ札幌のミシャという名将の元でサッカーを学んでいた。

その人たちの出会いもあった中で生まれたのが、今のトリニータのスタイル「カタノサッカー」だ!この本では、【”秘技・猫じゃらし“にみんな釘付け!】という感じで「カタノサッカー」を紹介している。とっても分かり易い表現だった。

 また、「カタノサッカー」は変化し、進化している。対戦相手や大きな変化をもたらす選手との出会いなどで、片野坂さんの考え方やサッカーのスタイルが変化しているのが非常に面白かった。

どんどん「変態」になっているのは確か!笑

J2の話

 昨年の2018年J2でのトリニータの話が大半だ。就任経緯、J2の話、そして今シーズンの話が少し書かれている。

正直J2はあまり見なかった身としても、非常に面白い内容になっていた。J2で語り継がれる「西京極の虹」のジンクスやトリニータの大天敵黄色いチームの話など…マニアックな話も盛りだくさんだった。片野坂監督の喉ガラガラ事件から、スポンサーついちゃう話が一番印象的だった!

 そしてJ2には強者監督が盛りだくさん。本当に相手の良さを消すサッカーをするチームが多いと感じた。そんな強者によってさらに「カタノサッカー」は変態度を増していったのかもしれない。

2019年シーズンのJ1の話も

 そして最後2019年シーズンのJ1の戦いについても書かれてる。開幕戦でアジア王者アントラーズを撃破するなど、開幕当初は次々とJ1常連チームを撃破していく。サプライズ的な表現から徐々に、トリニータのサッカー強いぞ!面白いぞ!と周囲からその力を認められ始めていった。本当に自分たちのスタイルを貫こうとするサッカーが魅力的だ。

 他にも、J2オールスターズ、バレた藤本憲明、バレないうちに勝ち点積み上げるんだ!など、ユーモアたっぷりの内容となっている。一番は師匠である、ミシャ率いるコンサドーレとの一戦が印象的だった。

おわりに

 この本読んで、一層今の大分トリニータに心惹かれてしまいました。試合もっと見ようかなと思っちゃいました。

 決して大きくない資金で、限られた資源で、選手たちを上手くさせ、チームに「カタノサッカー」という哲学を植え付け、Jリーグ史上初の二段階昇格を果たし、今シーズンJ1でも堂々と自分たちのスタイルを貫くトリニータ!

トリニータファンは必見の内容。その他のサッカーファンにもぜひ読んでほしいし、楽しめる一冊だと思います!

 大分トリニータを救った男の物語。そして、これからも新たな物語を築いてくれるであろう片野坂知宏からこれからも目が話せない!人間味溢れる男。熱い男。それが本当によく伝わった一冊でした!

「救世主監督 片野坂知宏」

この記事が参加している募集

ここまで読んでいただきありがとうございます。よろしければサポートお願いします。嬉しい気持ちと、これからのやる気になります!