「そうだ、移住しよう」となった理由〜子育てと自己実現〜
そもそもなぜ移住しようと思ったか。
その理由は3つあります。
理由①夫には農家になるという夢があった。
都会で働いてると、明日も続く満員電車に、先の見えない残業で、疲弊することがありますよね……。
私の夫もサラリーマンでしたが、それに加え、上司のパワハラにも悩まされていました。転勤生活も続き、このまま働いていたら鬱になる、というラインで働いていました。
一方で、東京育ちにも関わらず、大学時代から農業に関心があり、「いつかは農業をしたい」という思いを持っていました。「衰退を辿る日本の一次産業をどうにかしたい」「農村の風景を守りたい」という野望に近い思いです。
長い間、それは『夢』でしかなく、「いつかっていつ?」と漠然としていたのですが、次の転勤の辞令が出そうだというタイミングで、世の中にも大きな動きがありました。
コロナが「5類感染症」に移行し、各地の移住ツアーが再開したのです。
「次の転勤になる前に、近場の移住ツアーに参加してみない?」
これが移住実現への第一歩でした。つまり、積もり積もったサラリーマンのストレスと心の奥に眠っていた野望が、コロナ明けをきっかけに噴出したのでした。
理由②自然に囲まれて子育てしたいと思った。
このとき、我が家には2人の幼児がいました。
都会に住む人にとって、田舎での子育てには多かれ少なかれ憧れがあると思います。私たちもそうでした。
休日にイ●ンに行くより、海や川や森でのびのびと走り回らせたい。
おもちゃを買ってあげるより、自然の中で遊びを発見する楽しみを知ってほしい。
隣の芝は青いので、きっと子供たちは、田舎で育ったとしても、大きくなったら都会が良いと言い出すでしょう。
でも、幼児期・小学生期の『根っこ』は、田舎の大地で育みたい。
そうすることで、都会の喧騒や目まぐるしさにも負けない体力と精神力が培える。
そんな風に考えていました。
農家になるという夢を叶えるだけなら、老後でも良かったんです。
でも、そうではない。
「移住するなら、子供たちが小さい、今がいい!」
これが理由に加わり、ますます気持ちが移住へ傾いていきます。
理由③落ち着いて自分の仕事をしたいと思った。
私はおじいちゃんおばあちゃんが好きで、大学卒業以来、ずっと介護の仕事をしています。
「生きることの深み」を感じられるこの仕事が天職だと思っていて、やればやるほど、その魅力に虜になっていました。
介護の仕事は、今の日本ではどこにでもあります。なので、主人の転勤があっても、次の土地で仕事が探せました。
しかし、妊娠・出産・転勤が続き、自分のキャリアがリセットされるたびに、だんだんと息苦しさを感じるようになりました。
「きちんと地域に根差して、仕事がしたい!」
そもそも介護は信頼関係の積み重ねが必要ですし、介護保険制度のルールや資源は各自治体によって大きな差があります。
即戦力になる介護技術があっても、転職すれば、関係も情報把握も、ゼロからのスタート。
そこに舞い込んできた、次の転勤の話。
そろそろ疲れてきたな…目の前の人を支えるだけでもやりがいはあるけど、地域づくりにも携わりたいな…
この時の職場に全く不満はなく、むしろまだまだ続けていたかったのですが、転勤があれば辞めざるを得ません。
(子供たちがパパ大好きだったので、単身赴任は考えていませんでした。)
移住すれば、高齢化率の高い田舎で、地域づくりへの貢献にチャレンジできるかもしれない。
地方移住して定住すれば、やっと腰を据えて、好きな仕事に取り組める。
……というわけで、
地方移住は、家族4人の人生にとってプラスになる!
……と、夢見たのでした。
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